もう猫かぶるの疲れたので素でいきますわ
作者: 秋月 もみじ
あらすじ
三年間、完璧な公爵令嬢を演じてきた。前世は全国制覇の元ヤン総長。素の自分を見せたら嫌われる。その恐怖だけが、リゼットに猫をかぶらせていた。俺様王子に婚約を破棄された日、糸が切れた。泣くべき場面で、彼女は笑った。翌日から学園に現れたのは別人だった。回し蹴りで王子の剣を弾き飛ばす。後輩が絡まれれば迷わず割って入る。取り巻きは去り、噂が広がった。それでも端の席に人が集まり始める。騎士科の寡黙な青年が、何も言わず隣に座った。彼だけが最初から気づいていた。猫の下に隠れた本物の彼女に。黙って傷に薬を塗り、暖炉の前に椅子を引く。王子の執着。暗躍する侯爵令嬢。仕組まれた退学勧告。素のままで生きると決めた少女を、誰も放っておかない。元ヤンの拳と、令嬢の知恵。素の自分を好きだと言ってくれる人は、いるのだろうか。
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