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聖女様が忙しそうなので、雑用係の私が国を回しておきました【連載版】

作者: 星渡リン

あらすじ

前世では、誰も気づかない“雑用”で職場を支えていた総務職。会議室の予約、備品管理、連絡調整、進行確認。派手ではないけれど、誰かがやらなければ全部止まる仕事を抱えたまま、私は過労で倒れた。次に目を覚ましたとき、私は異世界の王都で下働きをする少女レティアになっていた。けれど転生先の王国も、驚くほどよく似ていた。瘴気を祓い、人々を癒やす聖女フィリアに、浄化や祈祷だけでなく、面会調整、物資確認、許可出しまで何もかもが集中していたのだ。このままでは、優しくて責任感の強い聖女様が、国ごと潰れてしまう。そう判断したレティアは、前世で鍛えた段取り力、整理力、優先順位づけを武器に、王宮と神殿の“詰まり”へ手を入れ始める。依頼を仕分け、流れを見えるようにし、責任の所在を整え、止まりかけた現場を少しずつ動かしていくうちに、やがて王都中が気づき始める。この国を回しているのは、奇跡だけではない。誰かが拾い、繋ぎ、整えてきた“見えない仕事”でもあったのだと。だが、王都の混乱を整えた先でレティアを待っていたのは、地方へ広がる偽命令、消された記録、そして歴代聖女たちがずっと背負わされてきた犠牲の痕跡だった。これは、派手な魔法を持たない雑用係の少女が、仕組みで聖女を守り、やがて“誰か一人を潰さない国”そのものを作り変えていく物語。

目次

第1章 書類は人を殺す
第2章 王都は回り始める、けれど敵も動き出す
第3章 雑用係、地方へ行く