軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

81.青髪のお姉さんからの相談

ミュスたちよ、恐怖に震えるがよい!

ということで日が暮れてきた。俺の【夜目】もだいぶ育ってきていて、薄闇にうごめく姿の片鱗を捕まえることが出来る。さらに【鷲の目】もあって、前よりずっと広範囲の敵を視覚で捕らえることが出来る。

草原というだけあって、草がかなり生えている。それを音をなるべくさせずに一気に距離を詰めるのだ。

【気配察知】で逃げる方向を読み、【隠密】で駆け寄る。俺はミュスの天敵となる。

「ひと~つ 殺(や) っては街のため~」

あらよっと首筋にずどんである。

最近は本当に素早さと筋力のおかげで、一瞬で捕らえて距離を縮め、余裕があれば身体を押さえつけてひと突き。首を跳ね飛ばす勢い。

筋力って大切なんだなぁ。前にパーティー内で一番筋力があると、ピロリが言われていた。いくつ振っているんだろう?

まあ、ミュス狩りにこれ以上は必要ないっ!

が、多少遊びに行くとき街から街への移動に困ると思った。今なら、第3都市から第4都市。自分もポータルがあればいいなぁと最近よく思う。

聖職者、やってみるか……?

どうやら、覚えてたスキルは他の役職になっても使えるらしい。ただ、ステータスによってきつくなるだけ。知力がないのに魔法を使ってもダメージが乗らないというやつだ。

セツナ:

ポータルとるには聖職者ですよねー?

八海山:

そうだね。ポータル必要になったなら俺が出すけど?

セツナ:

いや、自分でも持っておきたいスキルだなと……。

ソーダ:

それは大変だからやめておいた方がいいぞ。

八海山でも取れるまでに1ヶ月かかってる。

ツリーのだいぶ先だし、前提条件が厳しいんだ。

クラン狩り中だそうだが、そこまでの激しいものではないらしく、答えはわりとすぐ帰ってきた。

セツナ:

そんなにかかるのか……。

ソーダ:

それぞれがそれぞれの長所を生かせばいいんだよ。

まあ、セツナは例の称号で知力が伸びてくるなら魔法使い聖職者系もいいけど、聖職者はその短剣装備できないぞ。

セツナ:

えっ……。

ソーダ:

多分職性能でミュス狩り効率は確実に落ちる。

諦めよう。

セツナ:

便利なアクセサリが登場することを祈ることにする。

八海山:

まあ、あまり気にせず使ってくれれば。

また皆で緑水晶を取りに行こう。

欲しいスキルを手に入れるのって結構大変なんだなぁ。

今は一応戦士だが、これ、斥候に変更した方がいいのかもしれない。筋力が足りないのでと思っていたが、今は宝珠のおかげで筋力がプラスされているし。

満足いくまでミュス狩りをして、俺は冒険ギルドに向かった。

「今日もありがとうございます」

青髪のお姉さんのところについ並んでしまう。

「セツナさんはお時間はありますか?」

「あー……9時間ほどで終わるなら」

起きる時間になっちゃう。

「イェーメールの道中にある、モモルの実採取の依頼が入っているのですが、少し急ぎなようで。もしお時間があればと思った次第です。痛み止めになるのですが、治療院の在庫が少なくなってしまったそうです」

「うーん、行ってもいいですが、時間内に見つけられるかが保証できないですね……」

クエスト失敗のペナルティとかが怖い。

「では、クエストを受けるのは後からで、探しに行くだけ行ってはもらえないでしょうか?」

「それなら構いません」

青髪のお姉さんは場所を地図に記してくれた。

普段イェーメールに行くのより少しそれた道になっているが、まあ、アランブレ、イェーメール間ならなんとかなるだろう。

「それじゃあ行ってきます」

「よろしくお願いします」

こんな風に依頼されるのは珍しいので、まあできるだけのことはやってみせよう。

イェーメールまでの道のりに出現するのは基本始まりの平原と変わらない。それにプラスして、夜はグリーンスネークという蛇、ゴブリンだ。あとはブルーブルという牛。牛の突進が怖いが、避けることはできるのでまあなんとかやっている。

「あ、乗れた」

ブルーブルの背中に乗ったら大暴れして他のブルーブルに突進してる。大騒動になってしまった。なんてこと。

結局全部始末するのに結構な時間がかかってしまった。

EP回復に牛の背でもぐもぐタイムしてたのもダメだった。

牛のドロップは皮と角と肉。

あ、これ肉食べられるヤツか。案山子へ進呈だな。

さて、次はいつもの道と違う方へ行かねばならない。

何が出るかな~である。

今は真夜中。夜目なかったら何かわからなかったと思う。

沼。

沼なのだ。

そして大量のカエル!!

アマガエルなんてかわいい系じゃない。ウシガエルだ。

野太いゲロゲロ音が辺りに響く。

その中に、何本も木が生えている。

カエルこれ。アクティブだと嫌だなぁ。とりあえず攻撃にならないように木に近づく。木の生えてるのは沼の縁だった。葉は細く、柳の木のように垂れ下がっている。その途中にピンク色の丸い実が付いていた。

「ちょっと失礼しますよっと」

カエルの大きさは手のひらサイズ。ゆえに、足下にいたら踏んでしまいそうになる。

ノンアクティブでも、触れた瞬間攻撃してくるタイプがいるのであまり時間のない俺は相手をしたくない。怖いのが、結構な数のいるカエル。一匹攻撃したらみんな飛びかかってくるリンクタイプだ。あれは怖い。

なんとか踏まず触れずで実に手の届く場所まできた。

一応クエストをチェックさせてもらって、希望は10個、最低でも5個だったので、時間を伺いながら集めようと思っている。

「それじゃあいただき」

と、手を伸ばしたところで、びゃっと何かが伸びてきた。

「おう!?」

目の前からモモルの実が消えた。

「は?」

もう1つすぐ隣にあった実へ手を伸ばす。

と、またびゅっと音がしてモモルの実が消える。

こんのおおおおクソカエルぅぅぅぅぅ!!!

カエルの舌が伸びてきて俺の採取を邪魔しているのだ。

少し先まで歩いて、採ろうと手を伸ばすとまたもや舌。

カエルの舌に負ける……。

次、2つ並んでいるところで、右に手を伸ばしたと見せかけて、左をもいだ。即アイテムポーチへ。

カエルのゲロゲロ音が変わった。

怒った?

しかしこっちも怒ってるんだよ??

負けられねえ!!!

リンクタイプだと面倒だが、時間もないし、やる!!

俺は西風のダガーをとりだした。

目に付くあたりにあと4つはある。

最低の5つを採ってこのエリアダッシュで出て行く。

伸ばすと同時に、その周りでダガーを振る、カエルの位置的にこちらだと思ったらビンゴ! 舌がスパッと切れた。

「ゴゲエエエエエ!!!」

その1匹が向かってきた。リンクじゃない。やった。相手にするのも面倒で掴んでぽいと遠くに放り投げた。

次のモモル。

同じくこいつがやってくるなというカエルの方でダガーを振りつつモモルを5個手に入れる。よし、撤退だ!! と思ったが、なんだか雰囲気がおかしい。

沼の方から大きな気配がする。