軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

30.メインストーリー強制連行の術

拝啓皆様。今、俺は、メインクエスト強行突破の旅に出ています……。

『もういいじゃん、みんなで行きなよ……』

『だぁめー。セツナくんも一緒に到達しよう!』

『そうでござるよ。これで行けたらセツナ殿の功績を横取りして楽しむことになりそうで、拙者も寝覚めが悪いでござる。はい、次はこのリンゴを持って幼女に話しかけるでござるー』

ソーダ:

第2の必要アイテム大体揃った。クランのストレージ入れとくから。次は第3のアイテム揃えてくるわ。

八海山:

どこまで進みました?

ピロリ:

第1そろそろ終わるわよ~! セツナくん、情緒がないってオコ♪

ソーダ:

まさかのメインクエストゼロだとは思わなかった。諦めろ。

第4都市のヒントを得て、案山子が桃の酒を作ることになった。アルコール臭しかしない酒も、果実酒ならいけるだろうとの試み。桃って果肉ぐずぐずで微妙くない? と思ったが、果肉の堅い桃もあるそうだ。桃を狩りに、八海山と案山子と柚子三人で出かけている。

ソーダはメインクエストに必要なアイテムを買い漁って、足りない物は狩りに行った。

俺を引き連れ回しているのがピロリと半蔵門線だ。

「第2都市、イェーメールは双子座を奉っている。セツナくんの生まれの星座だね。加護をもらえるといいね。行き方を教えておこう」

門の兵士が地図を取り出し、俺の地図に新たな場所が生まれる。

《第2都市イェーメールが解放されました》

『第2都市が解放されたそうです』

『よし、とっとと行くでござるよ! 第2都市はすぐそこだから走った方が早いでござる。クランに行ってアイテムと食事ごっそり持ってゴーでござる!』

【早足】が出ていたが、そこからジャンプも混ぜつつ走ると【駆足】が派生した。ミュス狩り、そんなに距離を長々走らないので【早足】後は音沙汰がなかった派生だ。

東門からひたすら走り、途中ミュスを見つけて倒していたら、時間が取られると怒られた。

ミュスは即斬だから!!

そして、門扉に双子座が……開かれてるから正面からは見られないやつ。両外開きタイプ。

『双子座のときは解放条件どうだったんですか?』

『いや、第3の山羊座までは解放は時間経過でみんな等しくだったでござる。双子座は謎はなし。普通に1ヶ月で開いた。山羊座の時はあったでござるが、解けずじまいでみんな一斉解放』

山羊座は母、海、恐怖だったはず。

たしかゼウスを山羊乳で育てた、とか。どんな謎解きがあったかちょっと興味はあるが、ピロリたちはぱっと思い出せないそうだ。

IDカードを門兵に見せると、彼は頷く。

「ようこそ第2都市イェーメールへ。ここは双子座を奉っている。君の守護座と同じだから、神殿で祈れば加護が得られるかもしれないね」

「ありがとうございます。落ち着いたら行ってみようと思います」

『セツナ殿、ちゃんと返してて偉いでござるね』

『だって、NPCはNPC扱いを怒るって最初に言われてたから』

『それが正しいわよ~つい、適当になっちゃうのよね。気をつけないと。それじゃ、始めるわよっ!』

怒濤のメインクエスト強制進行。なんか話が色々とあって、まあ、あとで振り返りという項目から読めるらしいので読もう。情報量が多くて訳がわからなくなってきている。

なんでも、この世界には預言書とやらが存在するらしく。来訪者は世界を楽しむとともに、預言書を取り巻く陰謀に巻き込まれつつある!! みたいな話です、はい。陰謀ねえ。

第1都市では、神殿におさめられていた預言書が紛失したのが500年以上前のことで、神殿は今もその預言書を探しているのだという話をされた。預言書には様々な呪文や秘術も記されていて、神殿でだけでなく、国としても探している。それももう500年も経っていて、今ではそんなものは無かったというのが通説であるとのことだった。

そして第2都市。セツナ(来訪者)が出会った1人の学者が、手がかりを得て、謎の死を遂げたところだ。

『きな臭いですね』

『第3都市では貴族も関わってくるからね。さ、とっとと神殿に走って!』

こうして、第2都市でもやることを終え、今、飛行船に乗っています。

『科学技術?』

『魔道科学、らしいでござるよ。魔道機構、みたいな?』

『何でもありってことー。まあ、その方が楽しいわよ。ほら、もう見えた。さ、初めてのセツナくんがいるから戦闘よぉ♪』

『ええっ!』

いつの間にか他に乗っていたプレイヤーの姿が消えている。

『別チャンネルに移動させられてるの。今回は前衛も私がやるから、半ちゃんが投げまくって始末して』

『セツナ殿がいるので短期決戦するでござる。セツナ殿、投げるの間に合えば投げてくだされ~』

先行ランカーの本気。見せていただきました。一瞬よ一瞬。かろうじて石当たったからレベルアップした。

『半ちゃん……セツナくん一発当てる間は待ってあげなさいよ』

『いや、こやつ一番弱いところに無属性攻撃仕掛けるから、セツナ殿一撃死……蘇生係がいないでござるよ』

『そういえばそうだったわね。とりあえず当てられて良かったわ~。もう19か。20になったら経験値、セツナくんに入らなくなるわ』

『まあそこはお気になさらず』

ミュス狩りにレベル必要ないんだよなぁ……。

第3都市からはソーダも加わり、さらに効率が加速した。

『ストーリー堪能したいならまたゆっくり読み直せ。第3では怪しい魔法使いが出てくる。それだけだ!』

『謎はまだ1つも解決しないわね。伏線だらけよ!』

『サービス始まったばかりでござるからね~』

第3都市ファンルーアは穀倉地帯だった。小麦料理の盛んな土地でもあるらしい。

そして、ここでのやることも終えた。さあ、次は問題の第4都市ローレンガだ。

「ローレンガは水が豊かな場所だ。本来は潤いにあふれた美しい街だ」

「本来は?」

兵士の言葉に思わず俺は反応する。

「今は川が増水し、悲しみにあふれている。街が君たちの訪れを望んでいないわけではないが、わからないのならば、時にはそっとしておいてあげるのも優しさだ」

俺たちは顔を見合わせる。

『そっとしておいてとか聞いたか?』

『いや、あんまり覚えてないでござる』

『全然覚えてないわ……でもまあ、試してみましょうよ』

まったくわからないが、わかりましたと返事をしてその場を去る。

ソーダ:

桃の酒はー?

案山子:

つけ込み、半日かかるッ!

ピロリ:

じゃあ、そろそろ時間も頃合いだし~、解散にしておく? セツナくんも第3都市までクリアしたわー!

八海山:

第3都市にポータルあるから、クランハウスに戻ってくれば明日移動できる。自由行動で問題ない。

ソーダ:

じゃあ解散ってことで! 明日IN時間揃えよう。

もちろん向かうはアンジェリーナさんのお店。