軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

115.ジンギスカンパーティー

秘蔵のニホン酒出しました。

本当はバーベキュースタイルで楽しみたいが、スキル的に無理なんだと、クランハウスのキッチンで、案山子がお野菜も一緒にジンギスカンを作ってくれた。

他にも色々と、カツサンドとか、スープとか、すごいサービスしてくれてる。

そのうち、方々へ狩りだなんだと出払っていたメンバーが帰ってきて宴会となった。

八海山はさっそくレイス系がごっそり出てくるダンジョンへ行っていたそうだ。

「おかげでスキルがまた増えた。【悪鬼退散】から【悪霊退散】が生えたよ」

「八海山は退魔師だったんだね。聖職者の中でも積極的に幽鬼を払うタイプのスキルが多いと聞いたよ」

ヴァージル一切顔色変えずに上品にニホン酒飲んでる。

ジンギスカンも美味しいとパクパク食べていた。

「セツナは気付くとミュス狩りしてるから、ヴァージルが連れ出してくれると助かる」

「セツナくん欲がないのよねぇ~」

そうか? 己の欲にはそれなりに忠実に動いているが。

八海山さんがいたたまれなかったようで、ヴァージルに呼び捨てにするよう頼んだら、ヴァージルからも、それなら呼び捨てでと言われ、八海山やソーダは受け入れている。キャラ的にピロリたちはさん付けしていたが。

そして俺にもそれを要求するのだ。

「貴族でしょう」

「神殿に上がった時点で貴族の位は捨てているんだよ。兄が二人もいるしね。爵位はない」

う~ん。

それでも俺が渋っていると、なんとこいつ、悲しそうな顔で下斜め右45度でポーズを作りやがった。

「セツナとはこの先も友人として対等にやっていけたらと思っていたのだが」

「ちょっとセツナくん!?」

「呼び捨てくらいしてあげるのじゃあ!」

女性陣(あくまでガワ)が急に責めてくる。

くっそ。基本相手とは適度な距離を保ったRPでありたかったのに。たまに丁寧語消えるときあるけど、ちょっと勢いで。

「わかりました。けれど、俺と友人関係を続けるのに1つ条件があります」

俺は向かいの席に座るヴァージルを真っ直ぐ見て宣言する。

「アランブレの貸本屋には出入り禁止。周囲をうろつくことも禁止です!」

「セツナくん……小さいわぁ」

「器が小さいのじゃあ」

「セツナ……おまwww」

「うるせー! いいか、見てみろよこのご面相を! こいつ絶対友人の彼女に惚れられるタイプの人間だっ!!」

「間違いないでござるwww」

「まあ、カレピッピとヴァージル並んでたら、ヴァージルに見惚れるのはわかるッ!!」

俺らが言い合っている側で深く考え込むイケメン。

そして口を開く。

「セツナが言わんとしていることはわかるし、思い当たる節はいくらでもある」

「いくらでもあるのかよwww」

「ヴァージル殿、かっこよすぎでござるからね」

「つまり、そのアランブレの貸本屋にセツナの大切な人がいるんだな」

やだーぁ! 真っ正面から言われるとはずかちー!!

「そのエリアには近づかないことを誓おう」

真正面からの真剣な宣誓に、俺は、とりまスクリーンショットをバチバチ撮っといた。

「まあ、これからもよろしく、ヴァージル」

「よろしく、セツナ。とりあえず、早めに魔法使いギルドで初期の魔法を学んでおいてくれ」

「あ、はい」

羊の時も思ったけど、ヴァージル結構スパルタなんだよな。最初の方、羊3匹結構きつかったんだよ。紙装甲だって言ってるのに、大丈夫いけるよ、頑張れって、拳で他の羊牽制しながら応援しかしてくれなかった。

魔法育てるのも結構怖いなこの人。

「なに? セツナ魔法使いやるの? まあ、西風のダガー、魔法使いでも装備出来るから大丈夫だけど」

「セツナは付与魔法を目指したいそうだ」

「付与か~」

ソーダ:

オワコン言われてるけど大丈夫か?

セツナ:

え、マジ? 単に魔法剣士ちょっと憧れって言ったらこの方向に。

「付与魔法は使い方によっては強くなれるから、悪くはないと思うよ」

と、ニコニコのヴァージル。

オワコンって聞いたからやっぱりやめるとか言えない雰囲気。

まあ、どうせミュス相手だし、魔法剣士憧れだからいいや。

半蔵門線:

ヴァージル殿のセツナ殿育成プロジェクト興味があるので、好きに突っ走ったらいいと思うでござる。

八海山:

ステ振りの最適解すら出ていないし、何がどう影響するかわからないゲームだから、やりたいようにやるのが一番後悔がなくていいと思うよ。

「付与時の触媒によって強さが変化するし」

案山子:

突然の新情報ッ!!

えーっ! 付与方面、武器使わないから全然知らんかったけど、楽しそうじゃんッ! セツナっちゴーゴー!

「また色々教えてください」

「ああ、任せて」

案山子の料理はお貴族様の口にもあったようで、満足いただけたようだ。

「それじゃあまた」

「食材パーティーするときはまたお誘いしまっすッ!」

「ありがとう、楽しみにしてるよ」

八海山のイェーメールポータルでご帰還いただいた。

「あれがNPCとは……」

「NPCじゃないと困るだろ。私生活にあれが周りにいてみろよ」

「無理だな。全女性が根こそぎやられるぞあれ……」

肌だよ、肌綺麗すぎるんだよ。

「あの人ぽろぽろ重要情報落とすし、たまにお食事会はいいわね」

「酒の飲みっぷりもよかったのじゃ……今度来るときお屋敷のワインセラーからワイン持ってきてって言ってくれ、せっちゃん」

「そんな図々しいこと言えません」

「殺生な~! 絶対お高い酒持っておるよ、あやつ!」

「香水瓶の方のお貴族様におねだりしてください」

「もうしたのじゃー」

すでに完了済みかよ!

と、そうそう。聞いておかねばならないことがあるのだ。

「ロストシープの羊毛って店売り?」

「羊毛は糸になるから、裁縫系向けで、いつでも品薄だぞ」

「そっかぁ……売る許可やっぱり取って、自分でログアウトする前に露店した方がいいのかぁ」

「お、金の大切さに目覚めたか」

「宝珠の追加料金とか、武器の修繕費とか、嫌でも目覚める」

お高いんですもの。

「手間を考えて知り合いに市場価格の8割くらいで売るのもいいと思うわよ。どのくらいの量あるの?」

「んー、白50、薄桃25、水色31、クリーム色56、薄緑40、薄紫60」

「多いなぁ、何時間籠もってたんだよ」

「昨日の夜から朝になるくらいだから、6時間か、7時間、かな?」

「……え、それで角と肉も出てるんだろ?」

「羊毛ほとんど重量なくて助かった-。だって、ぼろんぼろんって2つ出たりするじゃん?」

「しねえよ!」

「え、しないの?」

肉もダブルで出てたりしたよ。

「なんかおかしなことになってるな?」

ソーダが何やら調べだした。