軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

113.ヴァージルと羊狩り

それまでに撮った動画等を全部渡して、あとはソーダに好きなようにと丸投げ。

週末に全部見て検討するという話だった。基本的にソーダの動画は週末にしか上がらない。まあ、平日仕事から帰ったらゲームだからな。

睡眠時間たくさんで健康的である。

社畜を健康体に変えるゲーム。恐ろしい。

不眠症に悩んでいた皆様も、睡眠をとれるようになって心身ともに回復に向かうという調査内容が、最近発表されてた。もう、医者公認だろ。

問題は、運動不足になるという点。それは本当にそう!

ゲームをする条件に、ウォーキングや筋トレを組み込んでみてという、公式からのおすすめセット集が載ってた。運営さん大変。

ログインすると、ハトメールが来ていた。

ヴァージルだ。

『セツナ、一緒に狩りに行かないか?』

とってもシンプルな狩りのお誘いだ。

絆を結んでいると、パーティーを組んで、レベル差が10以上でも経験値はまるまる入ってくるそうだ。

実はちょっと切実に悩んでいる。

この間の幽霊騒動化け猫騒動の時、俺のレベル差があって、経験値分配できていないのだ。 イベントを楽しんでるからいいとは言われてるが、いつまでもそれでは本当に迷惑だと思う。スキルが育たないとか言っていないで、ちゃんとレベリングするべきなのかと。

あと、ステータス。ああやって戦闘が始まって、何かが足りないで、貯めてた分のステータスポイントをその場で振ってしまっているが、それでいいのかなと。

そろそろちゃんと考えなくては。

現在Lv25。

ソーダたちは52、3らしい。あと20近く育てなければ。もちろんレベルが上がれば上がるほどレベルアップが難しくなる。

効率狩りと言うヤツが必要になるのだ……。

『そうですね、ぎょろちゃんに乗って行けるところなら』

もうそろそろ日が暮れる頃だが、夜ではないしハトメール飛ばしておく。

……秒でお返事よ。

『セツナはアランブレか? どこに行くか相談しよう。そちらへ向かうよ』

『了解です。じゃあ……クランハウスで』

迎えに出向かねば。あの、キラッキラした人、一緒に歩くのかぁ……。

ヴァージル親衛隊スレは、情報を落として静観をお願いする方向にしようかという話になった。どの程度の熱量なんだろうなぁ。まあなんつうか、俳優とかモデルとかアイドルできゃーって空港出迎えするようなことになったらホント困るから、そっとしておいて。

着いたとの連絡があって、俺が門へ行くと、すでにプレイヤーが周りをうろついていた。あれ、スクショ取ってるよなぁ……。

「やあ、セツナ!」

笑顔で手を上げてくる。うぉ、まぶしっ!! 笑顔で辺りが明るくなった。すかさず俺はパーティーを飛ばした。

『それじゃあ行きましょう』

クランハウスへGOだ。

週末明日だから、まだ退魔師情報も、ミュス情報も何も出していないから、後ろのプレイヤーさんたちの目が怖い。そっち見られません。

『ヴァージルさんとこのお屋敷とは、比べものになりませんが』

『いや、俺も神殿で生活したりしているし、普通の市民の暮らしはわかってるよ。むしろ、来訪者で家を持っているのがすごいよ』

俺は一切金出してないけどね!

そうして招き入れ、クランストレージからお茶菓子と紅茶を取り出して並べる。紅茶も美味しく入れるために練習あるんだってさ。案山子がポット丸ごと収めてくれている。

「いくつか候補は考えているが、夜時間だとそれなりにいい場所があるよ。何を育てたい?」

「実は、友人たちとの実力差がありすぎるので、少しそこを埋めたいんですよね」

「ああ、足を引っ張っている気がしてしまうのか。じゃあそういったことに向いてる狩り場に行こうか。スキルも多少伸ばせるといいんだが、セツナは……斥候を考えているのか? 来訪者は様々な職を体験できると聞いているが」

「そうですね……伸ばしているのは俊敏性なんですけど、お世話になっているのは戦士ギルドで、夢は魔法と剣を使いたい、というのはあったんですが」

「ふうん……魔法か。もう少し勉強しないとなかなか難しいかな? それとも付与系か。それならアリだと思うよ」

炎纏った剣とかサイコーだよねええ。そこ行きたい!

「付与系、興味あります」

「そうかぁ。まあ、そちらは今度、魔法使いギルドへ行って、最初の派生スキルを学んでからかな? 今日は剣を鍛えようか。セツナの武器は短剣だっけ?」

「そうですね、借り物なんですけど、西風のダガーです」

「いい武器だね。速さを増してくれるのもいい。筋力をもう少し鍛えないとかな?」

「今は宝珠頼りですね~」

「ああ、獅子神様の宝珠をいただいたんだね、おめでとう。スキルも育ちやすいなら、うーん、たくさんの敵が次々来るところがいいね。量が多くなりすぎたら俺も手伝うし」

そうして、連れてこられたのは、荒野といった感じのマップ。始まりの平原から、3マップぐらい移動した。もちろん騎獣でだ。

ええ、始まりの平原、最近騎獣乗り場になってるから見られました。

指、さされた!!

人に指さしたらダメなんだぞ……。

今週末の動画上がったら俺、どんなことになるんだろう。ぶるぶるよもう。

そして、今日のお目当ては羊さん。

『ロストシープは1匹やると周囲もこちらへ向かってくる。増えすぎたら減らすけど、ある程度まではセツナが頑張ってみて。肉や毛が手に入るから、良い値で売れるし一石二鳥だよ』

『がんばりまーす』

『弱点は眉間だね。そこへ一撃入れられれば倒せる』

肉、ジンギスカン。案山子シェフにお願いしよう!!

ヴァージルとの絆だが、この際、クランメンバーも巻き込むことにしたのだ。仲良くならせてやる……そしてみんなもフレンド申請もらうといい!

ロストシープは色々な毛の色がいた。白はもちろん、水色やピンク、クリーム色に黄緑。ただ、淡い色が多い。原色は白以外いない。

そして、額にズドンがなかなか難しい。毛に触れるとぼよんと弾き飛ばされる。

だが段々と慣れてきて、5回に1回くらいは一発で仕留められるようになってきた。

すると、スキル出た!

【ひと突き】だって。その名の通り、ひと突きする確率を上げ、その際の攻撃力が上がるスキルだ。そこからは一発当てられる率がぐんと上がった。

『スキルが取れたみたいだね』

『いいですね、このスキル』

多少的がずれても勝手に修正してくれる。

と、俺の【気配察知】に今までと違う何かが引っかかった。