軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

3-13

私は鋭い爪でこちらに襲い掛かってくるドレクスモルを必死で避けながら、杖を構えた。

(学園長先生に反撃するよりは簡単なはず!)

私はドレクスモルめがけて、思いきり水魔法を放った。少しでもダメージが入るよう願いながら、最大限に魔力を込める。

杖の先から、反動がくるほど強い水の渦がドレクスモルめがけて飛んでいった。

私は思わず目を瞑る。

反動が収まりようやく目を開けると、部屋の中がやけに静かだった。

不思議に思い前方に目を向ける。その光景を見て驚いてしまった、

「え……? なにこれ……」

目の前に、人間の身長くらいある大きな水の玉がプカプカ浮かんでいたのだ。その中では、ドレクスモルが手足をばたつかせて必死で外に出ようともがいている。

まるで水の玉の中で溺れているみたい。

私は目の前の光景をぽかんとして眺める。

ドレクスモルにどうにかダメージを与えようと、勢いよく水魔法を噴射しただけのはずだったのに。こんな水の玉を出した覚えはない。一体どうなっているのか。

そっと水の玉に近づいて中を覗き込む。

水の中でもがいていたドレクスモルの動きがだんだん鈍くなり、目を閉じて動かなくなってしまった。死んでしまったのかと、私は慌てて水の玉に杖を突き刺して壊す。

バシャンと音がして、水の玉は壊れた。

ビシャビシャになった床の上にドレクスモルが倒れている。そっと口元に手を当てると、小さく呼吸しているのがわかった。どうやら死んではいないようだ。

私は大急ぎで植物魔法で蔓を出し、ドレクスモルに巻きつける。

ドレクスモルは、蔓で体をぐるぐる巻きにされ、動けない状態になった。

これだけしっかり拘束しておけば、しばらくここに置いておいても問題ないはずだ。先生を呼んできて後のことはお願いしよう。

私は先生を呼びに行くために立ち上がる。

その時、後ろでガタリと音がした。

私ははっとして振り返る。そういえばブラッド様はどうしたのだろう。

「……メイベル」

ブラッド様は、壁際にへたり込んで呆然とした顔でこちらを見ていた。その頬はなぜか赤らんでいる。

しばらく言葉を発しなかったブラッド様は、よろよろ立ち上がると、こちらへ近づいてきた。

「メイベル、あの水の玉は君が出したのか?」

「は、はい。おそらくですけれど……」

「あのドラゴンを一撃で封じ込めてしまうなんて……! メイベルの魔法はそんなにすごかったんだな!!」

「え?」

ブラッド様はぽかんとする私の手を両手でぎゅっと握り占める。私は困惑して彼を見た。