作品タイトル不明
ここまでの新キャラ&メカニック表
〇アマテラス艦隊
♦ディート・ジーゲル 20歳 銀河歴941年2月14日 一人称:アタシ 銀河帝国第三皇女 斬撃艦フレイヤ艦長 偵察狙撃機ベレンジャーのパイロット
語尾にハートマークとか音符記号とか付きそうな声音でほざいたのは、ロングの金髪をツーサイドアップにした碧眼の女だ。
顔立ちは、まあ……美人とか美少女とか、そう呼んで相違ないと思う。
俺同様に20歳であり、少女期を抜けて大人の女性へと至ろうとしているやわらかさというものが、ナチュラルメイクと相まって感じられる。
身にまとっているのは、機体と同じワインレッドカラーの軍帽付き改造軍服とフリルミニスカートで、足元は黒いニーソックスと編み上げブーツで固められていた。
服装としての構成こそ女子広報士官用のファッションと同様であるが、何かと目立ちたがりというか、特別扱いされたがりなこいつは、わざわざ自分用に専用カラーで特注しているのだ。(本文より)
好きなお菓子;イラコの羊羹(秘密)
〇銀河帝国皇族
♦ペーター・ジーゲル 26歳 銀河歴935年 8月17日 一人称:僕 銀河帝国第二皇子
反対側から親父殿ビジョンを挟むのが、サラサラのブロンドショートヘアが輝かしい貴公子然とした青年だ。
服装は、ベルトルトや俺と同じ、記章も何もない漆黒の帝国軍士官服。
にもかかわらず、マッチョメンな父親や兄貴と全く異なる印象を受ける爽やかイケメンなのは、母方の血を色濃く引いているからだろう。
銀河帝国のお偉方が集まった会議などより、どっかの通学路で、「いっけなーい遅刻遅刻」とパンをくわえながら器用に言ってのける不審な一般女子高生に悪質タックルされる方が似合いそうな人物……。
その上で、「ははは、いいんだよ。僕も不注意だった」と言ってのけ、恋の始まりを感じさせそうな人物……。
幼い頃、「そのサラサラヘアーはどんなお手入れを?」と聞いた俺に対し「いやあ、何もしてないんだ」と答え、 皇子皇女(きょうだい) の誰よりも深い絶望と、 今日(こんにち) まで続くトラウマを与えた人物……。
「うっ……!」
俺の頭部で、とっくの昔に死滅した細胞であるはずの黒い頭髪がうねり、さらに縮れを増す。
本能的に、こいつは敵であると感じているのだ。
落ち着け、俺の縮れ毛よ……!
この人は敵じゃない。ただサラサラ金髪であるだけなんだ。
つーか、どっちかっつーとテメーらの方が俺の敵なんだ……!
というわけで、26歳のはずなのに20歳の俺よりも若々しく見えるこちらのイケメンは、第二皇子ペーター殿下であらせられます。(本文より)
好きなお菓子(果物):オレンジ。
♦ジョーダン・ジーゲル 16歳 銀河歴945年11月11日 一人称:俺 銀河帝国第六皇子
心の底から君を心配しているのだと、そう呼びかけるような語り口。
だが、ワイシャツにスラックスというラフな格好の16歳が浮かべているのは、軽薄な笑み。
中性的ですらある整った顔は愉悦に歪められており、これを見れば、実際に心の底でどう思っているかは一目で分かった。
さらりとしたブロンドのセンターパートを撫でながら、なだめるように呼びかける。(本文より)
好きなお菓子(果物):レモン。
〇イセ新選組
♦アルファード・ヤマモト 22歳 銀河歴939年3月9日 一人称:俺 新選組隊長
黒いワイシャツにジーンズを合わせたシンプルなファッションで、飾り気と呼べるのは首元をキラリと輝かせる黄金色のネックレスくらいのもの。
そんな姿でシートから立ち上がったのは、日系人の青年だ。
身長は、180cmに届くか否か。
サラリとした黒髪を顎の辺りまで届くワンレングスで揃えており、顔立ちと相まってさわやかイケメンな印象を与える。
もっとも、それを台無しにしているのが常に浮かべている軽薄な笑みなのであるが。(本文より)
好きなお菓子:赤福。
♦エグザイル・カワハラ 20歳 銀河歴941年7月15日 一人称:おれっち 新選組特攻隊長
ジャリリ……と。
ビーチサンダルで砂利を弾きながら告げてきたのは、イノシシを連想させる男。
中背で、ゆったりとした派手なシャツにハーフパンツ姿なこともあり、とかく横幅が大きく感じられる。
顔つきは前述通りイノシシを連想させる粗野なもので、黒髪は後頭部のみが伸ばされ、毛先を脱色していた。(本文より)
好きなお菓子:赤福。
〇その他
♦コリン・シュワード 54歳 銀河歴907年12月9日 一人称:私 惑星レクの領主(辺境伯)
ウェーブがかった黒髪を首元で揃えた地中海系の54歳は、何も言うことなく「ええ私、主催者ですよ」と言わんばかりのスマイルで俺の隣に突っ立っている。(本文より)
好きなお菓子:カンノーリ。
♦テセス・ガスパーニ 21歳 銀河歴940年6月4日 一人称:ぼく 伯爵
若年でありながら、エメラルドグリーンの宮廷服をピシリと着こなした精悍な顔立ちの青年。
さして長くもない赤みがかった茶髪を、うなじの辺りで結んでいるのが印象的だった。(本文より)
好きなお菓子:チョコミント味のアイス。
♦マリオ・ウィーン 73歳 銀河歴888年12月11日 一人称:私 宮内卿
バーコードハゲとちょび髭が特徴的な宮内卿の一喝に、一同が息を呑む。(本文より)
ダブルブレストのスーツを愛用。
好きなお菓子:大福。
♦バルタザール・グレイン 64歳 銀河歴897年4月24日 一人称:私 『アグリ・ノヴァ社』CEO
白髪をオールバックに撫でつけた壮年の男――バルタザール・グレインは、いくつもの惑星に穀物プラントを抱える大企業『アグリ・ノヴァ社』のCEOだ。
元軍人というわけでもないだろうが、厳しい商売の世界は、そんじょそこらの鉄火場にも勝るということだろう。
白髪オールバックのバルタザールが歴戦の勇士じみた顔を苦く歪ませ(本文より)
好きなお菓子:ジャイアントコーン。
♦レオン・シュタイン 38歳 銀河歴923年8月2日 一人称:私 『プロテイン・ダイナミクス社』総帥 ラドの息子
細身で神経質そうな銀縁メガネの中年男は、帝国畜産業界の覇者『プロテイン・ダイナミクス社』総帥レオン・シュタイン。
好きなお菓子:バニラシェイク。
♦ハロルド・チェン 60歳 銀河歴901年1月3日 一人称:ワタシ 『チェン・コンソシーアム』代表
やや肥満気味で、常にハンカチで汗を拭っている中華系ハーフおじさんは、『チェン・コンソシーアム』代表ハロルド・チェン。
好きなお菓子: 地瓜球(ディーグゥアーチョウ) 。
〇戦艦
♦斬撃艦フレイヤ
全体的な艦影は、サメやシャチを思わせる流麗な……あるいは、獰猛なもの。
最大の特徴は、艦首に刃が備わっている……というより、艦首そのものが超大型の電磁ブレードと化していることだ。
まるで、ブロードソードや日本刀を、そのまま宇宙戦艦の形に変換したかのよう。
他に存在する武装はM2などを迎撃するためのレーザー機銃群のみなのだから、これら斬撃艦による対艦戦法など、容易に想像ができよう。
対艦突撃。
ただ、それあるのみ。
電磁ブレードの備わった艦首を相手に向け、それこそ獲物に食らいつくサメやシャチのごとく突貫していくのだ。(本文より)
〇M2
♦ベレンジャー
対して、ブリッジのメインモニターに映し出されている赤い機体は、見るからに、量産性などかなぐり捨てているワンオフ機である。
ワインレッドで染められた機体のシルエットは――華奢。
例えば、俺の愛機であるタイゴンなどは格闘戦を追求しているため、細身でありつつも陸上アスリートじみたマッシブさが備わっているのだが、この機体にそういった力強さは存在しない。
実際の生物ではなく、造り物であるからこそ可能な細さ。
もし、これが18メートルサイズのマシーンではなく、1/100サイズのプラモデルであったとしたならば、手にした人間はうっかり壊してしまわないよう、繊細な扱いを要求されるに違いない。
これはつまり、本機を発注した人間が、接近戦への徹底した忌避感を抱いている証明。
得物としているのがM2用の大型粒子狙撃銃であり、頭部に備わったカメラアイが、精密射撃用の単眼型であるのも、それを物語っていた。
遥か離れた距離から、標的を――狙い撃つ。
それこそが、この機体の設計思想なのである。(本文より)
SVT-960-001ベレンジャーは、表向きはスマート・ヴィークル社が汎用偵察型の試作機として開発したM2であるが、実態は第四皇女エステ・ジーゲルが第三皇女ディート・ジーゲルの要望に応える形で設計・発注した第三皇女専用機である。
そのため、基本的には偵察機としての高機動性を追求しているものの、機体内部にはドンナーに対して40%増しの高出力を誇る新型リアクターが搭載されている(これを開発したのもエステ皇女であり、同系統の技術が高速艦スクルドやシールド艦クシナダのリアクターに転用されている)。
これにより、高出力の大口径粒子狙撃銃を無理なくドライブすることが可能となっており、結果的に偵察狙撃機というやや倒錯した機体コンセプトとして完成形を見た。
♦ミラン・ドンナー
しかも、ドンナーのうち一機は、明らかに他と挙動が違っていた。
背部に二基増設されたヴァリアブル・ブースターポッドが生み出す推進力は、通常機を遥かに上回るものであり……。
そのスピードにモノを言わせ、戦闘宙域を縦横無尽に駆け巡る様は、まるでハヤブサのよう。
マニピュレーターは精密作業用の五指タイプに換装されており、右手は制圧力に優れた粒子散弾銃を保持し、左手には折畳式の電磁ブレードを握った二刀流。(本文より)
ミラン・ドンナーは第二皇子ペーター・ジーゲルの戦法に合わせカスタマイズされた機体である。
最大の特徴は、背部に二基装備されているヴァリアブル・ブースターポッドであり、これは前後左右様々な角度に稼働可能な上、小型のリアクターを内蔵しているため極めて高いプラズマ噴射出力を備える。
結果、このブースターポッドだけで通常仕様のドンナー一機分という高コストなオプションとなっているが、天才パイロットと名高い第二皇子が扱えば、かかる費用以上の戦果が期待できると証明された。
なお、製造元ですら知らない同装備の弱点として、基部が極めて脆く、ちょっとした電磁的衝撃を加えられるだけでも誤作動を起こす。
もっとも、実戦においてそこまで接近された場合、「ちょっとした」で済まされるダメージには収まらないだろうが……。
♦フルアームズ・ドンナー
一方、並んで飛行するガスパーニ伯爵のドンナーは、見るからに重武装。
鋼の機体全体をさらに覆うようなアーマーが増設されており、しかも、このアーマーは両腕部に粒子ガトリング、両脚部にミサイルポッド、両肩にレールガンが備わっているのだ。
まさに、フルアーマーの名が相応しい重装甲と重武装。
当然、ビームは低出力であり、実体弾も信管は抜かれているだろうが、見ただけで脅威の伝わる威容だ。(本文より)
断っておくが、フルアームズというのは第四皇子イラコ・ジーゲルが胸中で名付けた名であり、正式名称ではない。
本機はコストや取り回しの問題から倉庫で眠らされているフルアーマーパッケージを装備した機体であり、集中砲火すれば一般的な戦艦のシールドすら貫通可能な瞬間火力が売りだ。
ただし、この種の装備に共通する問題点として、機動力の低下が挙げられ、カバーするには前衛を務める僚機の存在が必要不可欠といえる。
♦タイゴン弐式
そう……陸上選手のごとくスリムさとマッシブさを両立させたボディラインは、第四皇子の専用機タイゴンと同様のもの。
また、四つものカメラアイを備えた頭部パーツのデザインも、タイゴンと共通している。
ただ二つ、大きな差異は……。
第四皇子の専用機といえば、『勇者武闘タイゴン』や先日の模擬戦でも知られているように、宇宙の闇よりも深い黒一色。
対して、大気圏外から現れたこの機体は、雪原を思わせるホワイトカラーで染め上げられているのであった。
しかも、両腰部にはポケットとしか形容しようのないパーツが増設されており、そこに両のマニピュレーターを突っ込んでいるのだ。(本文より)
SVO-956Cタイゴン弐式は、その形式番号で分かる通り、タイゴンの名を冠してこそいるが、実際はドンナーのカスタマイズ機である。
施されたカスタマイズは、装甲の排除による関節可動域の強化及び、外観を寄せるための頭部パーツとマニュレーターの換装。
そして、パイロットであるアルファードの闘法を再現するため追加装備された腰部ポケットと、足裏の電磁ソールだ。
ただこれだけのカスタマイズでタイゴンとほぼ同等の性能を再現できるというのは、逆説的に、ドンナーという機体が 原型機(タイゴン) の尖った部分をマイルドにしつつ、サバイバビリティも向上させた設計であるというのが浮き彫りになったといえよう。
さらに付け加えるならば、大元のタイゴンも本機も、性能そのものは量産性を最重要視した機体と同等程度ということであるが……。
結局、最後にモノをいうのはパイロットの腕前なのである。