軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ワズの想いと決意

獣人の国の城のあてがわれた部屋で俺は1人ポツンと居た。頭の上から毛布を被り、あぐらをかいて、うんうん唸っている。何故なら

振られたと思っていたサローナさん、タタさんの事が誤解と聞かされ、更にその2人含むナミニッサ、ナレリナ、ハオスイに告白され、しかも全員娶って欲しいと皆に言われたからだ。

……ふぅ………………ハッハッハッ!!まさかの事態ですよ。夢じゃね、コレ?

俺は自分の頬をつねる……

……痛くない。やっぱり夢だったんだ。

そんな訳ないよね……はぁ……

まずは自分の気持ちを確認するためにもきちんと考えよう。

まずはサローナさん。銀髪のエルフで、里で少しの間お世話になっている内に好きになった人。勢いで告白して、ごめんなさいと言われたけどそれには続きがあり、俺の事が好きだと言われた。では、俺はどうなんだろうか……今でもサローナさんの事を好きな気持ちは確かに心の中に残っている。だからこそ、振られたと思い、傷つき、会うのが怖くて震えていたんだと思う。なら、今はどうなのか……まだ、思い出すだけで少し体は震える。でも、前ほどではないと思う。サローナさんの気持ちを聞いたからだろうか……

次にタタさん。青い髪のお姉さんで……多分一目惚れだったんだろうなぁ。出会いを繰り返す内に心が固まっていった感じだろうか。タタさんの全てを受け止めるつもりで告白して、後日猫の獣人さんから聞かされた事に打ち砕かれて、茫然自失になってたんだっけ……でも、それは違うとタタさん本人が言ってくれた。俺の事が好きだと……きっとあの時の俺の正しい行動はきちんとタタさん本人から聞く事だったんだな……もう本人から聞いたけど……なら俺はどうなんだろうか………………タタさんの事が好きな気持ちは確かにあるんだ。だからこそ、再会した時に体が逃げようとして震え出し始めたんだし……気持ちを聞いた今でも少しは震えるけどね……

ナミニッサ、ナレリナ。赤髪の双子姉妹で、メアルが攫われて気持ちを伝える暇が無かったけど、向こうも同じだったんだな。まさか2人に惚れられているとは思わなかった。2人の事ももちろん好きだけど……あれ?あの2人って王族だよね?俺平民ですけどいいんだろうか?身分違いの恋だから自分の気持ちは言わないつもりだったんだけど……まさか、向こうから言われるとは思わなかった……それほど真剣だって事なんだな……なら俺も真剣に考えないとな……

ハオスイ。緑髪の龍人で、自分を倒した人の奥さんになる条件で戦い続けていた子。赤い玉を飲んでいて、救いたいと思ったっけ。戦いに勝つと俺の奥さんになると言われて、惚れてると続いて言われたな。正直、真っ直ぐに気持ちをぶつけられて嬉しかった。よくよく考えてみればメアルの事もあったけど、ハオスイの事を救いたいって気持ちは好意からきてたんだと思う。ちゃんと想いを受け止めないとな……

……でも、まさか5人同時に告白されるとは……

でも、彼女達が望む未来は提示された……ハーレムか……まさかって感じだけど……未だに夢じゃね?信じらんないんだけど……でも、彼女達の表情は真剣だった……

それに前までなら、もし本当だとしても誰か1人を選んでいたかもしれない。でも今はグレイブさんを間近で見てきて少し考えが変わったんだよな……だってグレイブさんの奥さん達は皆幸せそうだったから。ちゃんと皆が幸せになれる道があるんだなぁって思ったっけ……俺でも出来るんだろうか……

少しは彼女達の言葉を信じてみようかな……あの表情を嘘だとは思いたくないけど……過去の出来事があるからまだ完全に信じる事は出来ないけど……でも、信じたい気持ちもある……

だから想いを受け止めてみよう。もし、裏切られたら裏切られたらでいいや……その時はもう死ぬまで山に籠ろう……

けど……その前に俺には行かなきゃいけない所がある……彼女に確かめなければいけない……俺の中に残るこの想いに……彼女達の想いを聞いて決意が固まった。

という自分の想いを翌日俺は彼女達に告げた。

今、俺の部屋にはサローナさん、タタさん、ナミニッサ、ナレリナ、ハオスイだけが居る。

「だから信じてみようと思う。いや、違うな。信じたいんだ。未だに少し体が震えてくるけど、それでもちゃんと皆ともう1度向き合ってみたいと思うんだけど……それでもいいかな?」

「今はそれで構わない。私の中にあるワズさんへの気持ちは変わらない」

「えぇ、構いません。誤解はきちんと解いてみせますから」

「それで大丈夫ですよ。私達はワズ様に会いたくてここまで来たんです」

「そんな私達の想いを舐めないで欲しいな」

「……旦那様モッテモテ。これが真実」

「「「「「私達は決して裏切りませんよ」」」」」

皆、笑顔でそう答えてくれた。その事にほっとしていると、サローナさんが俺に問いかけてきた。

「それで、その行かなきゃいけない所というのは?」

「あぁ、それね……会いに行こうと思ってるんだ。皆へ今踏み込めないのも、きっとそれがあるから……それが始まりだから……」

「「「「?」」」」

俺の言葉にナミニッサ以外の4人が首を傾げる。

「“アリア”ですね?」

ナミニッサの言葉にビクリと反応して体が震えだす。これじゃ駄目なんだ。俺は無理矢理体の震えを押さえる。

「……うん。最初にハオスイの想いを聞いた時に少し考え出して、昨日、誤解だと教えられ、皆の想いを聞いた時にいつまでも逃げてちゃいけないと思ったんだ。もしかしたら、アリアにも何か俺に言いたい事があるんじゃないかって……だから、俺から会いに行ってケリをつけようと思う」

「「「アリア?」」」

「……別の女の名前?」

彼女達と共に生きていこうとしてるんだから、教えるべきだろう。俺は目を閉じ、体の震えを感じながらポツリポツリとアリアとの事を教えていく……持ってくれ……俺の意識よ……

なんとか、意識を保ちアリアの事を説明すると

「ふむ。その女殺そう。なるべく惨たらしく」

「そうね、ワズさんを裏切るなんてそれでも生ぬるいわ」

「友達として悲しいわ……死地に送る花は何がいいかしら」

「剣のサビにしてくれる。いや、一瞬で殺るのは駄目だな」

「……殺」

こわっ!!

「いやいや、だからね、それを確かめに行くって事だから!!殺しちゃダメだから!!俺の間違いだったかもしれないんだし!!お、落ち着いてぇ!!」

俺の言葉に彼女達は一応怒りを収めてくれた。怖かった……俺この人達の夫になるかもしれないのか……大人しくしよう……

「……えっと、だからこれは俺のワガママなんだけど……皆の事をもっと知って信じていきたいし……着いて来てくれるかな?一緒に居てくれると心強いし……1人で会うと逃げちゃうかもしれないから……」

「もちろん、一緒に行くに決まってるじゃないか」

「もう私達はワズさんのハーレムメンバーなんですよ」

「もっと堂々としていいのですよ?」

「むしろ、獣のように抱いてくれてもよいぞ?」

「……初夜?」

若干2名ほど気が早い……

「えっと、ハーレムとかそういうのはアリアの事が片付いてからでもいいかな……それまでにはこの震える体をどうにかするから」

俺がそう言うと皆が不安そうな顔になる。あっ、言葉が足りないか。

「えっと……大丈夫、皆の想いを裏切るような真似はしないから。これは俺の中の想いにケリをつけて皆と共に歩んでいくために、俺に必要な事なんだ……」

「ならそれで構わないよ。ここまで追いかけて来たんだ」

「それぐらい待ちますよ」

「でも、その前に」

「ちゃんと言葉で教えて欲しい」

「……旦那様は私達の事どう思ってるの?」

「そうね、どう思ってるのか聞きたいなぁ~?」

うぐ……

「……す、好きです」

「「「「「「私達も好きです!!」」」」」」

あれ?いつの間にか増えてるような……