軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

一人で人狼ゲーム

「さて、今回は何のゲームにするか……う〜ん、前のゲームは中途半端な終わらせ方しちゃったからなぁ」

コメットシティを、あんな形で終わらせてしまったのは、不本意でしょうがないと思ってる。ワープ能力とか便利だと思ってたんだけどなぁ。悔しい……。

「ソレもあるけど、単純にゲームが面白かったんだよね」

攻略サイトを使ったのは仕方がないと思ってるけど、物語をマトモに鑑賞できなかったのが気になってるんだ。エンディングなんて飛ばしちゃったんだよ。

……かといって、もう一回同じことやる気もないし。

仮にもう一回プレイしたところで、あまりゲームエネルギーも貯まらないんだよね。全く貯まらない訳じゃないけど……。

「えーい! ここは気持ちを切り替えて行こう」

ゲームサイトを開いて、検索項目を覗いてみた。

お、本日のピックアップとか見てみようか? ピックアップとか言ってんるだから、余程のクソゲーは出てこないでしょ。

「ふ〜む、当てもなく探すより、ピックアップから探す方がよっぽど気楽だね。今後もピックアップは活用しそうだよ」

とりあえず、見えてる画面からサムネイルで引かれたのを選んでみる。

「お、コレとかカッコいい、ジャケット絵だね。PVもスタイリッシュでアニメのオープニングみたいだ」

よし、詳細は……

「あ、これダメだ。どう考えても私一人で出来るジャンルのゲームじゃないね……ん?」

あれ? 一人プレイ?

え、行けんの……マジで? どうやってさ……。

どうやるのか、気になってきた。

これが一人プレイとか意味わからんけど、気になるしやってみるか……。

『TRAITOR 〜トレイター〜』

なんでもこのゲーム、『人狼ゲーム』を元にしたゲームらしい。

人狼ゲームってのは聞いたことがある人も多いと思う。実はこの人狼というゲーム、本来は別にゲーム機とかいらないタイプのゲームなんだ。

何人かで集まってやるテーブルトークと呼ばれるゲームで、参加者は村人サイドか人狼サイドに分かれて討論するっていう、友達がいない人にとっては縁のない残酷なデスゲームだよ。

村人は村に紛れ込んだ人狼を見つけ出し排除する。人狼は村人のフリをして村人を食べるのが目的のゲームだ。

ただし、村人は人狼が誰なのか分からないっていうね。

「それで、友達必須の人狼ゲームで、一人プレイを謳ってるのこのゲームはいったい何なんだい?」

う〜ん、あくまで人狼ゲームを題材にしたサウンドノベルなだけか?

「あ、違うね。なるほど! 毎回配役がランダムなのか!」

いいね。やってみるか。

TRAITOR 〜トレイター〜

基本はサウンドノベルで、立ち絵のあるキャラクターの会話を聞いて、進めるタイプのゲームだ。

主人公は旅行に来た観光客なんだね。でも乗る船を間違えてしまい、ある島に到着する……と。

船では奇抜な格好をしたキャラクターと会話をすることになるんだけど、キャラクターの殆どがエクソシストや退魔師などの異形を討伐する仕事をしているらしい。

そして島に着いてさっそく殺人事件、主人公以外の人間はトレイターの仕業だと口を揃えて言う。

話を聞くとトレイターと言うのは、簡単に言うと妖怪のようなもので、人間に乗り移って擬態し、殺人を犯すタイプの化け物らしい。

「なるほど、このトレイターって言うのが人狼の役割なのか」

トレイターは狡猾で、乗り移られた人間の思考を読んで、本人そっくりに振る舞う。というより、意識は本人そのものらしい。

ただ思考そのものがトレイターの目的を遂行させるよう変わるだけなので、知り合いでさえ乗り移られてるかは判別が難しい。

「普通に恐ろしい化け物だよねコレ……」

どうやら奇抜な格好のキャラクター達は、このトレイターを討伐する為にやって来たらしい。

昼間のパートでは誰がトレイターなのか、討論をする。そして投票してトレイターだと判定された人物を、全員の霊力を持って攻撃する。

ただし、物語が終わるまではキャラクターは気絶してしまうので、トレイターかどうかは分からないらしい。

「なるほど、正しく人狼ゲームだわ……」

とりあえず、一回目はチュートリアルのような物で、結局は退魔師側の勝利。

化けていたトレイターを退治したとの事で終了。

そして二週目の開始。船を間違えた所までは一緒か。

あーなるほど、参加キャラクターが変わったね。同じ人物もいるけど、やるたびに参加人数と参加キャラクターが違ってるのか。

「へ〜面白いじゃん」

二週目のトレイターは誰だ?

「って主人公かよ……」

そんなパターンもあるのか……。

まぁ、乗り移るタイプの化け物だから、そうなるのも当たり前だよね。

トレイターパートでは昼は普通の人のフリをして疑われないように行動し、夜は他のキャラクターを殺す動きをする。

夜パートでは、もう一人のトレイターと念話をして行動を決めることになる。

結局、私の受け答えが悪かったのか、主人公は昼パートで吊られてしまった。

ただ、もう一人のトレイターが上手い事やってくれたので、一応は主人公の勝利扱いになったよ。

「ありがてぇありがてぇ……そして早々に釣られてしまって悪かったねエロシスター」

ちなみにもう一人のトレイターは、太ももに大きなスリットの入ったシスターだった。

「ふ〜む、人狼ゲームって聞いて不安だったけど、普通に人狼ゲームとして遊べるな。面白い!」

なにやらストーリーも複雑で、何回も繰り返す事で真相が見えてくるらしい。

「人狼ゲームとしてだけでなく、サウンドノベルとしても楽しめる……。一つで二度美味しいゲームだね」

よし、今日はこの辺で終わりにするけど、真相が分かるまでやってみよ。