軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

探し出して決せよ10

俺は解答を持ってなかった。

「なんで簡単に諦めんだよ‼‼ 諦められるんだよ‼‼ なんのための強さなんだ⁉⁉ それは‼‼ 目的だ目標だって、言ってることは正しいのかも知んねぇけどよ‼‼ それはなんのためなんだ⁉⁉ 誰のためなんだ⁉⁉ アンタの力をアンタ自身のために使わねぇなら! いつ、なんのために使うんだよ⁉⁉ 誰にもできないようなことでも‼‼ アンタにだったら出来るはずだ‼‼ ドラゴンにだって勝っただろ‼‼ 今からそいつに勝つんだろ⁉⁉ 出来ねぇだなんて思ってもねぇはずだ‼‼ 違うかよ⁉⁉」

詰め寄るような慟哭。

けれどジェイドは、俺の言葉を必要とはしてなかった。

「アンタが想像してる最悪はアンタ以外が死ぬことだけだ‼‼ 自分を見積もりに入れてねぇ‼ その必要がねぇから‼ 死ぬなんて思ってねぇからだ‼‼ あの白い空間で見たアンタに! 俺様は憧れちまったよ‼ こんな男になりてぇ‼‼ ”死んでも守る”そんな言葉にしなくても、行動ができる。そんな奴になりてぇと思った‼ そんな状況でも笑って、最後まで足搔いて‼ しかも勝って生き残っちまうような・・・・・・そんな姿を見て、そうなりたいって―――‼‼ なのにッ‼‼」

白い・・・ってのはワンダーゴーレムと戦った時か。

あの時も、爺さんの頼みを聞いてユノを連れていたっけな。

「今のアンタは何なんだ⁉⁉ なんで! それだけの強さがあって怖がってんだよ‼‼ なんで出来るはずのことから逃げようとする⁉⁉ そうやって、冒険者も辞めちまったんじゃねぇのかよ⁉⁉ なあ‼‼ アンタはいったい―――・・・何がしたい? アンタが守りたいものってなんだよ・・・なぁ、なんなんだよ⁉⁉」

俺のために握られたその手は、なにも掴んじゃいない。

俺の目の前で、無力感だけを両手に携えた。

握りつぶすことも出来ず、振り下ろす先もなく、ただそこに在った。

訴える瞳は涙に濡れるが・・・その心は何を映しているんだろうな?

俺に対する哀れみか、あるいはジェイド自身の哀しみか。

ジェイドは――俺ほど強くない。

だから、俺のことを理解できないと嘆いている。

だが俺は・・・・・・ジェイドが思うほど強いのか? その答えに自信が持てない。

言われて気付くこともある。

確かに俺は、いつからか死ぬことなんざ考えてもなかったかもしれねぇ。

それは驕りだ。掬われるべき高ぶりだ。

だってのに、咎められた記憶がねぇ。

誰にも、だ。

敵にも。味方にも。それ以外にさえ。

死ぬかもしれない。そう思うこと自体はあった。自分以外の誰かが。

なのに、自分のことを勘定に入れてなかった。自分が死ぬっつー可能性を。

どうでもよかったのか?

そんはずがねぇ――・・・とは、言い切れない気がした。

『死ぬわけがない』

それほどの自信に満ち溢れていたか?

流石に否だ。

それはもう驕りどころか、とんだ勘違いだ。

じゃぁ俺は・・・・・・?

『死んでもよかった』

それは違う気がする。

投げやりになった覚えはねぇからな。

だったら?

”命とは自ら選んで使うべきものだ”

こんな時に思い出したのは、ガキの頃にたった1度聞かされた言葉。

戦士としての、兵士としての矜持。

消耗品であるという自覚。

ゴルドラッセ・・・? いや、これは――御父上からの 教育(のろい) 。

戦場に在って俺は。

死に場所を探していたんだろうか?