軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

side――リミア2

人生の内で・・・これほど迷うことが今後あるでしょうか?

私は自身が得た情報をまとめ上げることで1つの結論へと辿りつきました。

”父は間違っていた”

それが結論です。

ここからはそう結論付けるまでに至った憶測になります。

15年から20年前。母の加護Lvは降下した。

具体的な内容はわかりませんが、それを原因として。母は周囲から冷遇を受けることとなった。

父はそれが不満だった。

父にとっては加護のLvなんて、どうでもよかったのでしょう。

むしろ、たったそれだけのことで態度を変える人間を信用できなくなり、疎んだ。

そしてそれらの人達は、教会の関係者や熱心な加護教の信仰者だったのでしょう。

だから父は教会自体を嫌悪した。そんな教えを。それを広める教会までも。

それから父はなにかと言っては”加護というものを信じるな”と繰り返すようになった。

そういう態度を取り続けることで、反教会勢力である望福教を呼び込んでしまった。

それが父の間違いの1つ目。

信用できないものであっても利用はできる。そう考えて遠ざけ過ぎずに距離を保つべきだったんだと思います。

少なくとも、先生ならばそうしたでしょう。

2つ目の間違いは望福教の口車に乗ってしまったこと。

これも詳しい内容はわかりませんが、結果として。

今、父は国王陛下に反旗を翻している。

そう取れる行動をしてしまっている。

教会を信じれないからと言って、望福教を信じる理由にはならないのに。

ですがまだ、ここまでならば救いもありました。

弱ったところを狙われたんだと―――、そう言うことができた。

なのに、私は知ってしまいました。

あってはならない・・・3つ目の間違いを。

それは、”母の加護Lv降下の原因は望福教にある”ということ。

サルベージでの先生とドラゴンとの会話の中で、このことに言及されていました。

加護を奪い取るドラゴンが居ると。

さらには、そのドラゴンは神になろうとしているとも。

先生は望福教もその一環だと言い、つい先ほどはその証拠とも呼べる教祖の特徴についても教えてくれました。

人では不可能な精神を乗っ取る魔法の使用や、竜の眼を持つという特徴を。

これはつまり、元凶を作った張本人である憎むべき敵へ擦り寄る行為。

しかも現状は、知らなかったで済むような状況ではありません。

いまさら真実を知ったところでどうなるでしょう?

それでも・・・・・・伝えるべきでしょうか?

それだけのことをずっと迷っています。

真実を伝え、今までの全てを徒労だと。それどころか、利用されただけの凡愚であると。そう父に伝えるべきか―――。

そして。

復讐を誓い、直走る先生へ伝えるべきか。

そうすることで私はなにを望むのでしょう?

父や母の安全のために伝えて置くべきでしょうか?

もしかすれば、父も諦めてくれるかもしれません。

先生も。このことを伝えれば、父をこちらへ引き込んでくれる可能性は大いにあります。利用価値があるなら、遠慮はしないはずです。

それとも復讐の成就を思うなら、先生には伝えずに置くべきでしょうか?

伝えて迷うという場面も想像はできませんが、万が一・・・ということもあります。

ですが、こんなこと―――・・・誰に相談できるというのでしょう?