軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

side――栄光ある騎士団2

「それで、あなた達2人はどうするの? 私達と一緒に行動する? それともソロで活動するのかしら?」

「あ、エイラさん。向こうはもういいんですか?」

「えぇ。あれだけ言っておけば、しばらくは大丈夫でしょ」

いつの間にか、なにかしらの決着が付いたようで。落ち込むジェイドをキューティーが慰めているようだ。

「そうなんですね。でも、すみません。僕はまだ決めれてなくて・・・」

「あぁっ⁉ 別にいいのよ? そんなに気負わなくても。私達も今すぐ旅に出るとかじゃないんだから」

「私はお世話になろうかと思っています。邪魔でなければ、ですが」

申し訳なさそうに答えるヨハンに、急かしているわけではないと説明するエイラ。そして、一早く決断するリミア。

「邪魔なんかじゃ、ないよ。2人に居てもらった方が私達も助かる。それは間違いない」

「僕もですか⁉」

「もちろん。前があの2人だけだと、ちょっと心配・・・だから」

素早く否定と肯定を告げるケイトにエイラも頷き続く。

「そうね。ジェイドも成長したとはいえ、暴走しないとも言い切れない。そうなったら私だけじゃ止められないだろうし、2人を援護できる前衛はいてくれると助かるわ。最初からもう1人いれば、無闇に思い詰めて行動したりもしないでしょうしね」

「そう言ってもらえると嬉しいです。それにしても、リミアは決めるのが早いね? 元から、あんまり悩んでるところも見ないけど」

「そういえばそうね? ジェイドも見習ってくれないかしら? 単純に見えて、あれで結構グチグチ悩んでるのよねぇ・・・面倒くさいったらありゃしないんだから」

「悩むのは、失敗したくないから・・・だと思う。後悔しないように考えるのは悪いことじゃないよ」

「それはそうだけど・・・もうちょっと男らしくしてもいいんじゃない? ってことよ!」

「それは私が男みたいだ――ということでしょうか?」

少し話題が逸れ、拡大解釈が入る。

「そんなことないよ! ただ、リミアは悩まなくて凄いな~ってだけだよ! ・・・・・・その、僕よりは。男らしいかもしれないけど」

「そうよ? ジェイドが軟弱で男らしくないって言ってるだけで―――」

「おい! 俺様のどこが軟弱で男らしくないんだ‼」

「あなたは黙って反省してなさい‼」

復活しかけたジェイドがまたもやエイラに封じられる。

「私も。別に悩んでいないわけではありません。ですが、餞別もいただいてしまいましたし・・・なにより、あそこまで言われて、やっぱりやめます。なんて言えないでしょう! 期待されたなら応えたいと思いますし、侮られているのなら見返したい。そういうものではないでしょうか?」

顔を上げ、胸を張り、放った言葉は負けず嫌いのそれ。

「ごめんなさい。やっぱり少し男らしいかもしれないわ」

「うん。リミアちゃんかっこいい」

「少なくとも、僕は勝てそうにないや・・・」

なぜ⁉ と衝撃を受けるリミアだったが、これは致し方ないと言えるだろう。

まぁいいでしょう。と仕切り直して、

「先程言った通り、私は皆さんの旅に同行しようと思っています。それで、皆さんはどちらへ行かれるつもりなのでしょうか?」

「それは――流石にリーダーに聞いておかないとね? ジェイド‼」

リミアの問いにエイラがジェイドを呼び起こす。

「なんだよ!」

「私達これからどうするの?」

「どうするって・・・・・・」

これは1から説明し直しか? と一瞬思うエイラをよそに、

「南の霊峰へ行くに決まってんだろ」

ジェイドはキチンと答えを返した。

「あら? ちゃんと聞いてたのね」

「この距離で騒いでんだ。聞こえないわけがねぇだろ!」

「それで? 南の霊峰へ行く理由は?」

「アイツが言ってたから以外ねぇだろうが・・・・・・あんだけ推すんだ。俺様達が行くだけのなにか理由があるんだろ。それに、成長の近道だとも言ってたからな。それを選ばず、逃げたって言われるのも癪だろ?」

結局あなたも負けず嫌いが理由なのね・・・と、ため息をつくエイラ。

けれど、そういうところも憎めないから一緒にいるのだと理解している。

「お前はどうする? 怖いなら、来なくてもいいんだぜ?」

ジェイドがヨハンへ顔を向ける。

そこでヨハンも。あっ! と気付き、

「いえ! 僕も行きます‼」

同行する意思を伝える。

もっと時間をかけて考えても良かったかもしれないが、悩んでいた理由など遠慮に他ならないのだから、ここで決めてしまっても同じだっただろう。

「なら、明日にでもアイツのところに行って、準備で必要になりそうなものを聞くついでに文句も言ってやる。南の霊峰のことはまだ詳しく聞いてねぇぞ! ってな」