軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

五百八十九話

突然はぐれる形となった3人が心配ではあるがクロードは黙々と世界樹の攻略を続けていた。

今も中ボスにあたる蛾を倒したところだった。

この蛾の厄介な所は鱗粉を吸い込むと各種状態異常を引き起こすことだが遠距離や風を読み回避すればそれほど苦戦するような相手ではない。

部屋の攻略数も500部屋を超え一息入れる。

そこにウンディーネが現れた。

「思った通り、君には苦戦するような場所ではないようだね」

3人とはぐれて何が一番困ったかというと散らばったドロップ品を回収するのに少し時間がかかる程度だろうか。

「3人とも課題を順調に消化しているよ」

「それはよかった」

ウンディーネはわざわざ3人の近況を報告する為に度々現れてくれている。

他の4大精霊が現れないのは3人のフォローをするのに力を使いたいという理由からだとか。

疲労の取れるハーブティーを入れてウンディーネにも手渡す。

「いやぁ。悪いね。物質を直接取り入れる意味はあんまりないけどその気遣いはうれしいよ」

ウンディーネと接してわかったのは精霊達も普通に飲み食いできるということだ。

娯楽の意味合いでしか意味のないことらしいのだがウンディーネは来るたびに何かを貰えることを楽しみにしている。

試しに契約している精霊達にも振舞ったところ好評である。

「君と契約している子達が羨ましいよ」

本気とも冗談ともとれることを言うウンディーネ。

4大精霊の契約者のうち3人が世界樹の運営から抜けるのだ。

残った1人は大変だろう。

「残った1人は大変そうですね」

「まぁねぇ。本人も覚悟はしていたみたいだけど力のバランスが完全に崩れるからね」

「何かしてあげられることってありますかね」

「うん。なら、戻ったら料理を作ってあげるのがいいんじゃないかな」

「料理ですか。それならいくらでもしますけどそんなことでいいんですか」

「君はわかってないねぇ。君の持ち込んだ料理という概念はハイエルフ達を変えてしまったってことを」

世界樹の攻略を再開する前に料理講座を開いたがそこまでとは思っていなかった。

「ハイエルフ達がここまで本気になったのははじめてじゃないかな」

この世界が生まれてどれぐらいの期間が経つかはわからないがそこまでとは・・・。

3大欲求の1つである食欲を甘く見ていたようだ。

今から何を出すか考えておいた方が良さそうだった。