作品タイトル不明
五百八十八話
クロード達は順調に部屋を攻略していた。
しかし、次の部屋に足を踏み入れた時異変が起こった。
圧倒的な光が発生したと思ったらハイエルフ3人組の姿が消えていたのである。
クロードは力の残滓から僅かな神力を感じ取っていた。
この世界樹でこのようなことを出来るのはただ1人。
精霊王しかありえなかった。
数秒考えていたがまずは安全を確保するのが第一。
現に数秒動きを止めていただけでピクシー達の魔法が飛んできている。
それらを躱しピクシー達を殲滅していく。
ドロップ品を集め終わり試案に暮れる。
「やぁやぁ。お疲れ様。君の疑問に応えるために参上したよ」
そう言って現れたのは四大精霊の1人であるウンディーネだった。
「やはり、彼等が消えたのは精霊王の仕掛けですか」
「うんうん。その通り。まぁ、彼らがちょっとずるしているから仕方ないよね」
「ずるですか・・・」
「君にとっては経験値や貴重なアイテムが手に入るだけの場所だけどハイエルフ達にはちょっと違った意味があってね」
「違った意味ですか」
「うん。彼等は普段は世界樹の維持を仕事にしているわけだけどそれだけじゃなくてね。世界樹の1000層に到達するのは特別な意味があるのさ」
「それは聞いても大丈夫なことなんですか」
「隠すようなことではないね。ハイエルフが1000層に到達した場合、種族がエルダーエルフに変わるのさ」
「エルダーエルフにですか・・・」
エルダーエルフ。
前世のゲームの中でデータとしてはありながら誰も遭遇したことのない謎の種族。
エルフ系の種族を選択したプレイヤーの多くが目指しながらも到達できなかった種族でもある。
「エルダーエルフの役割は世界樹を飛び出し世界の歪みを正すこと。とはいえ、世界樹の1000層に到達できたハイエルフは1人だけ。それぐらいなるのが難しいのさ」
「ちなみにそのエルダーエルフの方は今どうしているのですか」
「勇者と共にロキに挑み亡くなったよ」
さらりと言っているがそれは大事件なのではないだろうか。
「ロキに・・・」
「彼女の精神体は本来であれば精霊に生まれ変わるはずだった。だけど、ロキに囚われ輪廻の輪から外れてしまってね。出来れば解放してくれるとうれしいかな」
「もしかして、精霊の数が足りていないのって」
「うん。魔界に魔力を運んで帰ってこれない精霊が多いのさ」
ロキというか魔界というのはどこまでも迷惑な行動しかしないなと思ったのであった。