軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

四百四十九話

クロードとエリーゼの婚約発表は周辺国の重要人物を招いて華々しく執り行われた。

国によっては王族自らやって来るほど注目され多くの人々に祝福される形となった。

「この度、ゲルマン王国第10王女。エリーゼ・ド・ゲルマンと上級貴族であるクロード・フォン・プロミネンスが婚約する運びとなった。このように多くの者の賛同を得られたのは大変喜ばしいことだ」

「ご紹介に預かりました。クロード・フォン・プロミネンスです。ゲルマン王国第10王女エリーゼ・ド・ゲルマンと婚約する運びとなりました。若輩者ではありますが皆様のご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします」

「エリーゼ・ド・ゲルマンです。我が国の誇る上級貴族であるクロード・フォン・プロミネンスと婚約することとなりました」

会場からは割れんばかりの拍手が湧き起こる。

「まだ若い二人だが二人の婚約によりゲルマン王国の益々の発展を願って。乾杯」

国王陛下であるポセイドスに合図で皆、グラスを空中に掲げその中身を飲み干す。

そこからはクロードとエリーゼは来客からの挨拶をずっと聞くこととなった。

婚約披露パーティーも終わりクロードとエリーゼは普段着に着替え王宮の客室でぐったりとしていた。

今は他国の王族や貴族も城に泊っているがエリーゼは王族の私的スペースに自分の部屋を持っているし、クロードの与えられた客室も通常の客がこれない王族の私的スペースに近いものだ。

「さすがに疲れましたね」

「周辺国の王族とかもいたから途中で退場するわけにもいかなかったものね」

「お二人ともお疲れ様でした」

そういって待機していた使用人が紅茶を淹れてくれる。

「ありがとう」

二人は紅茶に口をつけてほっと溜息をつく。

「多くの人に認められたのは嬉しいけどなんだか実感がわかないな」

「それは私もね」

今回の婚約は二人のことを考えてのものではあるが政治的な色も濃い。

次々に武勲を挙げているクロードを射止めようとしていた者も多い。

王族との繋がりや同盟の強化としてエリーゼとの婚約を狙っていた者も多いのである。

国王陛下であるポセイドスは今回の婚約発表でそれらを阻止しクロードとの繋がりを確かなものとしたのである。

当然クロードとエリーゼもその辺のことは理解したうえで今回の婚約発表を受け入れている。

そんなことを考えていると別の使用人が軽めの食事を運び込んでくれる。

クロードもエリーゼも客人の相手で満足に食事を食べられていなかったのでこの心遣いはありがたかった。