軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

三百三十一話

保護した子供たちは無事孤児院に預かってもらうことが出来たのだが最初に保護した女の子だけはクロードから離れてくれなかった。

「お兄ちゃんと一緒がいい」

どうするべきか困ったクロードではあるが必死にお願いしてくる女の子を見捨てるわけにもいかずそのまま領主館に戻ってきた。

「僕はクロードといいます。お名前は」

「ミーシェはミーシェっていうの」

「僕は王都に戻らないといけないのですけど一緒に来ますか」

「うん。一緒に行く」

クロードは数日、領主としてしなければいけない仕事をこなしてミーシェを連れて王都の学園寮に転移魔法で戻ってきた。

このままではクロードが授業を受けている間ミーシェが一人になってしまうため隣のエリーゼの寮を訪ねる。

「クロード。お帰りなさい」

「ただいまです。今日はアイナさんにお願いがあってきました」

「お願いねぇ。その後ろにいる女の子が関係しているのかしら」

「ニーパス領で保護した子なんですが僕が授業を受けている間一人になってしまうので相手をしてもらえないかと思いまして」

「なるほどね。私はエリーゼよ」

「ミーシェだよ」

「立ち話もなんだから中に入って」

エリーゼに促されて中に入る。

居間に案内されて席につくとアイナさんが紅茶を入れてくれる。

「クロードがアイナにお願いがあるんですって」

「私にですか」

「僕が授業を受けている間この子を預かってもらえませんか」

「それは構いませんがクロード卿のお立場を考えると寝泊まりはこちらでしてもらった方がいいと思います」

大貴族であるクロードが幼い女の子と二人で暮らす。

それはスキャンダルを狙っている貴族にとっては飛びつきたくなるネタになりかねない。

「クロードお兄ちゃんと一緒がいい」

「貴方もクロード卿の迷惑にはなりたくないでしょ」

アイナさんは優しく説き伏せる。

「うん。迷惑はかけたくない」

「よろしい。クロード卿。ただ預かるだけではなく彼女に教育を施す許可をください」

「教育をですか」

「クロード卿と一緒にいるなら最低限の教養は必要です。侍女として十分通用するように導いてみせます」

「僕といつまで一緒にいるかわからないけど手に職をつければ安心ですね。ミーシェ。そういうことでいいかな」

「よくわからないけどわかった」

ミーシェが納得してくれたところで改めてお願いする。

「アイナさん。ミーシェのことをよろしくお願いします」

「任されました。一流の侍女として育て上げてみせます」

こうしてミーシェのアイナへの弟子入りが決まった。