作品タイトル不明
二百九十九話
ブリュンヒルトはあちらこちらで困っている人を助けつつもゲルマン王国の王都を目指していた。
王都に近づくほど困っている人を見かけることはなくなりブリュンヒルトは王都へと到着した。
「ここがゲルマン王国の王都ですか。中々大きな街ですね」
人々には活気があり皆生き生きとしている。
ブリュンヒルトは学園の場所を通りかかった人に尋ねてみる。
「すみません。学園というのはどこにあるのでしょうか」
「学園に用があるのかい。それなら西の区画にあるよ」
「ありがとうございます」
教えてもらった西の区画に向かって歩いていく。
学園はかなりの規模らしく遠目からでも広大な敷地を有しているのがわかる。
敷地に繋がる門には門兵が立っており部外者の侵入を防いでいるようだ。
「すみません。クロードという人物に会いたいのですが」
「クロードねぇ。ちょっと待ってくれ」
門兵の一人が詰め所に入りリストのようなものを持ってくる。
「クロード。クロードと・・・」
門兵はリストで該当者を探してくれているようだ。
「該当するのは一人だけだな。でも会わせていいのか俺達には判断に困る」
「どうしても会わなければならない理由があるのです」
「わかった。わかった。今本人に確認をとるから待っててくれ」
門兵は確認をとるために去っていった。
クロードは休日だというのに依頼のあった魔道具を作る為、寮に引きこもっていた。
そこに門兵が申し訳なさそうにやってくる。
「クロード卿。申し訳ありません。クロード卿に会いたいと訪ねてきている方がいるのですが」
「お勤めご苦労様です。そういうことなら僕が出向きましょう」
「ありがとうございます」
クロードと門兵は待っている人がいるという門へと向かった。
「お待たせしました。僕がクロードです。初めてお会いしますが貴方は」
「主神オーディン様に使えるヴァルキリーの一人でブリュンヒルトと申します」
「邪神ロキが存在するってことは主神オーディンもいるのでしょうね。ここでは何でしょうから移動しましょう」
クロードは経営している喫茶店へと向かい歩いていく。
ブリュンヒルトもそれについていく。
入店したクロードは奥まった席につく。
ウェイトレスの娘がすぐに注文を取りに来てくれる。
「コーヒーをお願いします」
「わかりました。そちらの方は何にしますか」
「同じ物で」
「かしこまりました」
クロードは飲み物が届くのを待って口を開く。
「ヴァルキリーの一人であるブリュンヒルトさんは何のために僕の所に訪ねてきたのですか」
「それはですね」
ブリュンヒルトの説明がはじまったのである。