軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

979話 チームソラ&ルナ・その6

「天地崩壊……パラダイスロストッ!!!」

上級、超級を超える、さらにその上の位階の魔法。

絶級魔法。

全てを破壊して。

全てを無に帰す。

圧倒的な『力』が放たれて……

要約すると、なにもかも吹き飛んだ。

ソラとルナの前にあったもの、全て消えている。

要塞の一部が消し飛んでいた。

まるで空間が食われてしまったかのようだ。

もちろん、動力炉も例外ではない。

影も形も見当たらず……

塵になっていた。

「うわ……やばいっすね」

「まじやばー」

盾から出てきたライハとショコラは、さすがに顔をひきつらせた。

まさか、ここのまでの威力があるなんて。

姉妹二人で力を合わせて放つ合体技。

その威力は、二人の母であるアルにまったく負けていない。

というか、二人が力を遭わせることで魔力が累乗されて……

アル以上の威力を叩き出していた。

「ふふんっ、ここまでやれば、あいつも粉々なのだ!」

「それ、フラグ」

ショコラのぼそりとした指摘が正解! というかのように、空からなにかが降ってきた。

「うーーーーーあぁあああああああーーーーー!?」

べちゃ。

地面に激突。

ぴくぴくと震えているところを見ると、かろうじて生きているみたいだ。

「し……死ぬかと思った……今度は、本気の本気でやばかった……」

モナだった。

かつて、アルと対峙した時は、分体をその場に残して逃げるという手を使ったものの……

そんなことをしても意味はない。

分体と一緒に、本体もまとめて光に飲み込まれていただろう。

だから、シンプルに空に逃げた。

回避は捨てて。

防御も捨てて。

とにかく、一秒でも早く遠くに行くことだけを考えて、超高速で空に飛んだ。

結果、逃げ切ることはできる、多少は巻き込まれてしまったものの……

どうにかこうにか生き残ることはできた。

「まったく、ルナのせいでフラグが立ってしまったではないですか」

「我のせいなのか!?」

「でも、問題なし」

「ほい、チェックメイトっす」

四人はモナを囲む。

ショコラは短剣を突きつけて、他の三人は手の平を突きつける。

少しでも妙な動きをしてみろ?

その時は、木っ端微塵にするぞ?

ニヤリと、そんな悪人のような笑みを浮かべてみせる。

「あ、あはは……」

モナはひきつった笑みを浮かべて……

逃げる隙も反撃のチャンスもないことを悟り、がくりと肩を落とす。

「わかった、わかったよ。降参だ……ボクの負けだよ。だから、命だけは助けてくれないかなー……? いや、マジでお願い。さすがに、死ぬのはちょっと……」

「どうするのだ?」

「こういう人は、大抵、後で悪あがきをするものです」

「後々の遺恨になる、っていうやつっすね」

「サクッとやる?」

「「「やろう」」」

「ちょちょちょっ!? 待って待って待って、マジで待って!?」

容赦のない四人の反応に、モナは、心底慌てた。

本気で戦うつもりはなかったのだけど……

ただ、こっそり逃げることは考えていた。

しかし、そんな邪心は見抜かれていたらしく、四人のジト目が突き刺さる。

「うぅ……ボクが悪かったよ、ほら、この通り。ごめんなさい……」

モナは正座をして、涙涙に土下座をした。

プライド?

そんなもの知るか。

それよりも生き延びることが大事だ。

「どうするのだ?」

「……やっぱり、ここでヤリましょう」

「えぇ!?」

「じゃ、さようならっす」

「ぎゃあああああ!?」

ライハが腕を振り上げて、たっぷりの間を置いてから振り下ろして……

しかし、なにも起きない。

ただのハッタリ……というか、脅しだ。

モナには、色々とやられてきた。

仲間を傷つけられてきた。

降参したため、命まで取るつもりはないが、少しくらい仕返しをしておきたい。

「……きゅぅ……」

殺される。

本気で怯えたモナは白目を剥いて、ぱたーんと倒れた。

ぴくぴくと震えている。

おそらく、恐ろしい夢でも見ているのだろう。

そんな彼女を見て、四人はニヤリと笑う。

「ふっふっふ。これで、我らの勝利なのだ!」

「そうですね。なかなか大変でしたけど、役目を果たすことができました」

「あれ、やるぞー」

「勝利のポーズ……決めっ!」

びしっと、四人はそれぞれ己がかっこいいと思うポーズを決めるのだった。