軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

860話 譲れない想い・その2

「これは、オマケっす!」

さらに、ライハは雷の雨を降らせた。

閃光と熱。

それらが折り重なるようにして飛翔して、衝撃を撒き散らしていく。

ただ……

「消えた!?」

ライハの雷が直撃するものの、大半の魔族は、最初からいなかったかのように消えてしまう。

同時に、後ろに気配。

「今のはモニカの幻影だ!」

「やばっ……!?」

いつの間にか後ろに回り込んでいた魔族は、炎の槍を生成して、ライハに投げつけていた。

まずい。

ライハは今、体勢を崩している。

このままだと、まともに直撃を……

「そのようなことは、させません」

コハネが間に立ちはだかる。

合図をするように手を振ると、二つの球体が動いて、ライハの前に移動した。

そして、光り輝くと魔法の盾を展開する。

炎は光に阻まれて消えた。

「ささやかではありますが、お返しをさせていただきます」

コハネが腕を振ると、周囲に妙なものが複数、展開された。

細長い鉄の筒?

軍艦に積まれる大砲に似ているけれど、それに比べると遥かにコンパクトだ。

いや。

大砲に似た、巨大なものもある。

バリエーション豊かで、様々なものが宙に浮かんでいた。

「コハネ、それは……」

「これは過去に存在した兵器……銃と呼ばれていたものです」

「……銃……」

「わたくしは、こういった遺物を操ることができるのです……このように」

音楽の指揮者のように、コハネが手を振る。

それに合わせて、周囲に展開された銃が一斉に火を吹いた。

「ぎゃ!?」

「ぐっ……うあ!!!」

「あうっ!」

瞬間、複数の魔族が倒れた。

致命傷というわけではないが、それなりのダメージ。

いったい、なにが起きたのだろう……?

「今のは……」

「はい。説明いたしますと……」

「もしかして、鉄の矢のようなものを超高速で飛ばした? 原理はまったくわからないけど……あと、光も見えたから、魔法のような攻撃を放つこともできるのかな?」

「……」

「どうしたんだ、目を大きくして」

「いえ、あの……主さまは、銃を知っているのでしょうか? ほぼほぼ正解なのですが……火薬を使い、弾丸を飛ばす。それとは別に、熱エネルギーを収束させたレーザーです。他にも、レールガンなどという切り札もありますが……」

「いや、まったく知らない」

そんな話、今、初めて聞いた。

「では、どうして……?」

「ちょっとぼやけていたけど、見えたんだ」

「……銃弾の軌道が見えたのですか?」

「これでも目はいいから」

ビーストテイマーをやっていると、自然と目がよくなる。

目がよくないと、動物を追いかけることができないからな。

「……」

コハネはこてんと小首を傾げた。

そんな彼女に、フィーニアが歩み寄る。

「あ、あの……気持ちはわかります。ワタシも、そんな感じでした」

「えっと、では……」

「カナデさん達に言わせると、『レインさんだから』の一言で片付くとか……あわわわ、ワタシ、今、とんでもなく失礼なことを?」

「……ふふっ」

コハネがくすりと笑う。

「さすが、主さまでございますね。とても頼りがいがあります」

「コハネも。その力、もうちょっと貸してほしい」

「はい、もちろんでございます」

「みんなも頼む」

「「「おーっ!」」」