軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

804話 最強種はどこに?

半年以内に魔族と和平を結ばなければいけない。

とてつもない困難なことだけど、でも、可能性はゼロじゃない。

西大陸に赴いた時、四天王の一人、水のジルオールと出会った。

それと、彼女の側近のカシオン。

二人は争いを嫌う穏健派らしい。

コンタクトを取り、うまく話を進めれば、なにかしらの突破口が開けるかもしれない。

しかし。

「その前に、確かめないといけないことがある」

ラインハルトが残した言葉。

全てを知りたいのなら十番目の最強種を訪ねろ。

そこで全てが明らかになる。

「とはいえ、手がかりがゼロなんだよな……」

城の機密図書館で十番目の最強種の手がかりを探しているものの、今のところ情報は得られていない。

……ちなみに、先の功績ということで機密図書館に立ち入る許可をもらったのだ。

「ほうほう、これはなかなか……」

「人間にしては面白い本ですね」

ルナとソラにも協力してもらっているんだけど、二人は別の本に夢中みたいだ。

機密と言われている場所なので、外では見られないものがたくさんなのだろう。

「みんなはうまくいっているかな?」

――――――――――

「ねえねえ、十番目の最強種とか知らない?」

「え?」

冒険者ギルド。

そこに現れたカナデは、にっこり笑顔でそんなことを冒険者に問いかけた。

「知らない?」

「い、いや……知らないけど。っていうか、あんた猫霊族だよな? 握手を……」

「そっか、知らないかー。じゃあ、またね」

「あ、はい」

そわそわする冒険者を置いて、カナデは別の者に声をかけようとして、

「こら」

「あいたっ」

タニアにデコピンをくらう。

「あんた、どういう情報収集をしているのよ?」

「ストレートすぎますわね。あれでは、相手は驚くだけですわ」

「会話テク、持ってない?」

「リファの姉御には言われたくないと思うっす」

「にゃあ……」

もう少し考えろと怒られてしまい、カナデの耳がしゅんと垂れた。

でも、仕方ないではないか。

自分の会話は本能の赴くまま。

捻りが効いていたり、妙なテクニックなどはないのだ。

「だから、ストレートに訪ねるしかないんだよ! つまり、私、問題ない!」

「開き直らないの」

「にゃんっ」

再びデコピンを食らう。

そして、そんなカナデ達をじーっと見る冒険者達。

先の事件で活躍したと思われる最強種達がいる。

魔族のような女の子もいるが、気のせいだろう。

こんなところに魔族がいるわけがない。

「なあなあ、ちょっといいか?」

「あ、抜け駆けするな!」

「俺、こういう者だけど……」

「にゃ、にゃん!?」

ぜひ話をしたいと冒険者達が殺到して、聞き込みどころではなくなったとか。

――――――――――

「んー、やっぱ平和が一番やなー」

ニーナの頭に乗る人形バージョンのティナは、活気ある王都の街を見て笑顔になる。

その笑顔に誘われるように、ニーナ、フィーニア、サクラも笑顔になる。

年少組はティナの引率で、街中で情報を集めることになっていた。

知識が深い老人などをメインに話を聞く。

ただ、残念ながら当たりはない。

「む、難しいでひゅね……」

「んー……おじいさんおばあさんなら、すごい経験を持ってるからなー。もしかしたら、って思ったんやけど」

「がっかり」

うまくいかないことに三人は落ち込んで……しかし、サクラはけろっとした様子で言う。

「なら、おばあちゃんに聞けばいい!」

「?」

「ぼくのおばあちゃん!」

「「「あっ」」」

その可能性を忘れていた、と声をあげるニーナ達。

「あと、ソラとルナのおばあちゃんにも聞く! ニーナのお母さんも?」

「ソラとルナのおばあちゃん言うたらあかんよ……」

妙な寒気を感じたティナは、慌てて注意するのだった。