軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

668話 かつての仲間として

「ミナっ!?」

少し離れたところで、ミナの命が消えたのが見えた。

エリスに抱かれ……

でも、安らぎの表情を浮かべて、その生を終える。

「……くそっ!!!」

パーティーを追放されたこと。

その後、敵対したこと。

色々と思うところはある。

あるけれど……

でも、死んでほしいなんて思っていなかった。

もしも可能ならば、和解したいと思っていた。

それなのに、こんなところで……!

「愚かな」

ふと、冷たい声が響いた。

その声の主は……アルトリウスだ。

「くだらない感情に流されて無駄死にしたか。そうならないように教育してきたというのに……馬鹿な娘だ」

アルトリウスは吐き捨てるように言う。

その言葉が。

言葉に乗せられた感情が。

俺の心を刺激する。

「……黙れ」

「うん?」

「黙れっ!!!!!」

ミナはひどいことをした。

俺だけじゃなくて、色々なところで罪を重ねて……

取り返しのつかないことをしてきたと思う。

それでも……

それでも!!!

「ミナは、エリスのために蘇生魔法を使ったんだ。ただ助けたいと思って、自分の命を投げ出したんだ。それをくだらない感情と言うのか!? 愚かと蔑むのか!? ふざけるなよ……愚かなのはお前の方だ、アルトリウス!!!」

「ふん、大義を持たない小僧がキャンキャンと吠える」

「権威に固執するお前が言えたことか! あくまでもミナを愚かというのなら、俺は……絶対にお前を許さないぞ、アルトリウスっ!!!」

クサナギを構えた。

そんな俺に続くように、カナデとタニア、シフォンが構える。

そして……

「手を貸すぞ」

ラインハルトとオフィーリアも、改めて戦闘態勢に移行する。

「ミナ・ルサージュが死んだ以上、撤退するのが一番合理的だが……しかし、あのようなゴミを野放しにすることはできないな」

「マスター、お手伝いいたします」

二人に続いて、シフォンも剣を構えた。

その瞳に激しい怒りを宿している。

「アルトリウス・グレイゴム」

シフォンは厳かに、裁判官のように告げる。

「あなたの行いは国に対する反逆だけではなくて、人類そのものに対する反逆です。決して許すことはできません。だから……レインくん」

「ああ。ヤツは……ここで討つっ!!!」

――――――――――

「俺達が道を開けてやる」

そう言い、最初に突撃したのはラインハルトとオフィーリアだ。

二人の前に四体の天使が立ちはだかるものの……

「弐式・コキュートスロア」

「打ち砕け、輝きの円環」

氷の斬撃と光の砲撃。

その二つが同時に炸裂して、火の天使を大きく吹き飛ばした。

元々、大きなダメージを負っていたこともあり、行動不能に。

残る天使は三体。

「うにゃあああああ……にゃんっ!!!」

ここぞというタイミングで、カナデは覚醒状態へ移行した。

全身をバチバチと放電させつつ、風よりも速く駆けて、地の天使に迫る。

地の天使は土の盾を作り上げるが……

それがどうしたとばかりに、カナデの拳が盾を打ち砕いて、さらにその身を痛烈に打つ。

地の天使がたまらずによろめいたところで、蹴り上げて空へ。

「タニア!」

「了解! これでも……くらいなさいっ!!!」

全力のドラゴンブレス。

圧倒的な光の奔流に飲み込まれて、地の天使は塵と化した。

「ルナティックボルト!」

シフォンの剣に極大の雷が落ちた。

紫電は体を焼くことなく、剣に留まる。

その剣を上段に構えて、シフォンはまっすぐに駆けた。

「極・雷鳴剣っ!!!」

紫電を帯びた斬撃が、水の天使を斜めに切り裂いた。

ただ、さすがアルトリウスが召喚した天使というべきか。

一撃で倒れることなく、耐えてみせた。

傷つけられた体を高速で修復。

同時に攻撃を繰り出そうとするが……

それを見通していたらしく、シフォンの方が早い。

「ルナティックボルト! ブルーアセンション!」

雷撃魔法と氷撃魔法。

その二つを同時に剣にまとわせる。

その魔法剣は、さながら……冷凍雷撃。

「極・双撃剣っ!!!」

二つの魔法が重なり、その威力は何倍にも高められる。

それに耐えられるわけがなくて、水の天使は欠片も残さずに消滅した。

「「「レインっ!!!」」」

道はできたとばかりに、みんなが叫ぶ。