軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

908話 三人娘のユニゾンスキル

クラーケンとの戦いは、あっさりと終結してしまった。

いや、フィルマたちは凄まじい激戦だったみたいなんだけどね? 料理を配り終えて参戦した俺たちは、最後の総攻撃にちょろっと参加しただけだったのだ。

戦闘時間、3分もいかなかったんじゃないか?

ま、まあ、頑張ってクラーケン料理を配ったから……。

「またクラーケンのブロック肉手に入ったな。しかも5つも」

暫くクラーケン料理には困らないだろう。むしろ飽きるかも……。

「出航までまだまだ時間あるし、ピクニックを再開するか」

「クックマ!」

「キキュ!」

「あー、でも、ホームに戻る方がいいかな?」

クラーケン素材大量だし、これを料理して皆でホームパーティをしたくなった。その方が、ピクニックに参加できなかった子たちの怒りを買わずに済みそうだし。

クママたちに急かされながら撤収準備をしていると、先ほどまで大活躍していた3人娘が近寄ってきた。

「白銀さん!」

「くくく……おひさー」

「昨日ぶりです!」

レッドアフロ牛獣人のクルミ、爆弾魔の蛇獣人リキュー、水中最強種族ネレイスのフィルマである。リキュー以外の2人は久しぶりって程ではない。

うちの畑に結構頻繁に遊びに来て、モンスたちと戯れているからね。クルミはリックやスネコスリのような小動物系が好きで、フィルマはルフレやペンギン、河童と水遊びをしているのだ。

リキューは相変わらず引きこもって、爆弾製作をしているらしい。キャラが濃いので、やはり久しぶりって感じはしないが。

「白銀さんがクラーケン料理たくさん配ってくれたんでしょ? おかげで助かったよ!」

「くくく……自爆せずに済んだわ」

「序盤はピンチの連続でした!」

3人娘は見えない海中で奮闘してくれていたらしい。まあ、クラーケン料理を作って配ったのは早耳猫で、俺はその手伝いをしただけだが。

あと、リキューは自爆やめろ。

「ううん。白銀さんのモンスちゃんのお陰で、みんな超やる気だったし!」

「特攻上等の気概。くくく」

「皆さん、すごかったんですよ!」

3人の助けになったらよかった。

「そういえば、3人は浮遊大陸いったか?」

「うん! セカンドジョブは見逃せないからね! むしろそのせいで、船にはあまりいられなかったんだ」

3人の姿を見なかったと思ったら、出航後はずっと浮遊大陸にいっていたらしい。

「私は重戦士を選んだよ! 鎚騎士と重戦士で、重量武器の心得っていうユニゾンスキルゲットしたんだ! これからは、今まで以上に重い武器を装備できるんだから!」

クルミは小柄ながら大きなハンマーを振り回す戦闘スタイルだったが、それに磨きがかかったらしい。

「もっともっとぶっ飛ばしちゃうよ!」

今でも自分と同じくらいの大きさのハンマー使っているのに、さらに重く? 素振りをするだけでブオンブオンと凄まじい風が巻き上がっている。

いずれ、一人でも大規模レイドボスをぶっ飛ばせるようになったりしそうだ。

「くくく……私は、錬金爆弾士とマジックエンジニアで、爆発の心得をゲットゲット」

ダブルピースをするリキューのユニゾンスキルがらし過ぎて、何とも言えん。爆弾の威力が上昇する系のスキルか?

「自動追尾蜘蛛型爆弾、平蜘蛛mk3が作れるようになりそうよ。くく」

あー、そう言えばリキューは松永さんリスペクトだったな。平蜘蛛って、そういう物騒なやつじゃなかったよな?

まあ、本人が楽しそうだからいいけど。でも、使用は俺に関係ないところでお願いします。

「私は海騎士と海女で、海の友って言うユニゾンスキルでしたね。海の中で色々ボーナスが付くって言うスキルです」

フィルマのスキルも、まさに彼女のためのスキルって感じだ。泳ぐことに命を懸けているフィルマらしいスキルだろう。

「あと、漁関係にも補正入るみたいで、今まで以上にお魚が手に入りそうです」

「なんかいい魚採れたら、売ってくれ。高値で買うから」

「わかりました!」

クルミたちと雑談していたら、クママとリックが我慢できなくなったらしい。

「クマ!」

「キキュー!」

「おっとぉ! 分かったって!」

グイグイ引っ張りやがって! クルミたちに失礼でしょーが!

「あ、呼び止めちゃってごめんね。何か用事があるんでしょ?」

「いや、ただクラーケンを料理して食おうってだけだ。食い意地が張ってるこいつらが我慢できなくなっただけ」

「へー。これから料理作るの?」

「一部はな」

先に買ってあった料理だけじゃ全員分は足らないだろうし、新しく作る必要があるだろう。

「キキュー!」

「え? リックちゃん?」

「クマー!」

「くくく……?」

「ペーン!」

「ペルカちゃん、どうしたの?」

モンスたちがなにやら三人娘に纏わりついて、引っ張り始めた。

「お前ら、もしかしてクルミたちを誘ってるのか?」

「キキュ!」

正解だったらしい。

「なあ、時間あるなら一緒にどうだ? こいつらも誘ってるし」

「いいの? だったらお願いしたいかな! その代わり、クラーケン素材全部あげるからさ!」

「くくく……ナイス判断クルミ」

「確かに! 私たちあまり料理しないから、クラーケン素材売るしかなさそうだったんですよ! 効果も必要ないし」

フィルマの新しく得たスキルには、全体水中呼吸というスキルがあり、それがあればパーティ全員が水中呼吸可能となるらしい。確かにクラーケン素材はいらんわな。

ただ、単純にクラーケンは美味しいため、普通に売るのは勿体ないと思っていたようだ。

「色々作るから、余ったらお土産として持って帰ってくれよ」

「やった!」

「圧倒的感謝」

「ありがとうございます!」