軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

717話 マジックエンジニア解放

巨大カラクリゴーレムが消滅し、部屋の奥に脱出ワープゲートが出現する。他のダンジョン攻略後にも見たことがあるから、間違いないだろう。

こいつがこの場所の大ボスで間違いなかったらしい。

よかった。実はこいつが中ボスでまだ先がありますなんて言われたら、絶対攻略は無理だった。

「ふぃぃぃ。久しぶりに情報ゼロの初見ボスだったな。勝ててよかった」

「フムー!」

「ヒヒーン!」

喜ぶモンスたちの頭を撫でながら、ステータスやドロップを確認する。

すると、面白そうなものがいくつか手に入っていた。

一番多いのは部品類だ。壊れていない状態のネジやナット、パイプなどが大量にドロップしている。

さらには、壊れたクロスボウに壊れたスタンバトン、カラクリコアという謎のアイテムの名前があった。

クロスボウとスタンバトンは分かる。ボスの武器だろう。

分からないのはカラクリコアだ。コアってことは、ゴーレムの動力なのか?

悩んでいると、アナウンスが聞こえてくる。

ピッポーン!

『特定アイテムの1つ、カラクリコアを手に入れました。職業「マジックエンジニア」が解放されました』

マジックエンジニア? 魔法の技師? なにそのロマンあふれる職業! 絶対にゴーレムとか作れるじゃん!

さらにアナウンスが流れ、スキルもいくつか覚えることができるようになったらしい。

早速確認してみた。

「ほうほう。なるほどね」

魔工技術、魔工知識、魔工解析、魔工改造の4種類である。

陰陽師のジョブや、妖怪知識などのスキルが解放された時と似た展開だ。今回はマジックエンジニアと、それに関するスキルが解放されたってことらしい。

「多分、クロスボウとかの修理はこのジョブじゃないとできないんだろうな」

いや、魔工技術と魔工知識があれば、簡単な修復はできる? でも、直したところで弓系のスキルは持ってないし、完全に無駄になりそうだ。

「興味はあるけど……」

でもさすがに無駄遣い過ぎる? ただ、生産の範疇ではあるし、楽しそうなんだよねぇ。あとやっぱ、ロボだよ。

この下水や、外にいる機械型モンスターは全くテイムできない。もしかしたらサモナーならいけるのかもしれないが、このジョブを見て閃いたのだ。

マジックエンジニアだったら、機械型のゴーレムを制作できるんじゃなかろうか?

「……とりあえず外出るか」

「ペペン!」

ボス部屋からゲートを使って脱出すると、そこは下水の入り口ではなく、人神の試練の迷宮の入り口だった。

考えてみたら、ここのフィールド自体が既にダンジョンだし、あの下水は独立したダンジョンなのではなく、人神の試練の一部って扱いだったのだろう。

となると、入り口はここになる。

「この場所はモンスター出ないみたいだし、スキルを試してみるかね」

どうせボーナスポイントは余ってるし、ここで取得しなかったらずっと悶々としてしまうだけだ。

だったら、スキルを取った方が色々とマシだ。まあ、とりあえずは、魔工技術と、魔工知識だけだが。

これでクロスボウとかゴーレムに全く関係なかったら、最悪だよな。

「ヒムー!」

「お? ヒムカも気になるか?」

「ヒム!」

鍛冶師であるヒムカも、魔工が気になっているようだ。

ボーナスポイントを魔工技術に4、魔工知識に2支払い、スキルを取得する。

その状態で壊れたクロスボウを確認すると、やはり修理することが可能になっていた。素材は、ネジやボルトだけでいけるらしい。

他には何か作れないかと思ったが、今の状態では何かを無から作るということができないようだ。

何を作るにしても、レシピが必要であるらしい。ただし、壊れた現物があれば、なんとかなるってことなのだろう。

「とりあえずクロスボウを直してみよう!」

まずは錆びたネジを錬金で合成して、少しでも品質を上げる。道中に大量にドロップしたので、品質10まですぐ上がった。

残念なことに、錆びたネジは錆びたネジのままであるが。ただ品質を上げるだけでは、錆が落ちたりはしないらしい。

まあ、錆びた状態でも修復には使えるようなので、今はいいや。そして、魔工技術を使おうとしたら、警告文の書かれたウィンドウが表示された。

要は、このままでも魔工技術は使用できるが、専用の道具も施設もないから、失敗するかもしれないよ? 成功しても効果半減だよと書いてある。

確かに、他の生産では専用の道具が必要だもんな。魔工だけ特別ってことはないか。

「……残念だが、今試すのは止めよう。本当に残念だが!」

貴重なクロスボウを無駄にするのは怖い。

「ヒム……」

「そう落ち込むなって。とりあえず、町に行って道具が買えないか探してみようぜ? スキルを手に入れたことがトリガーになって、店とかが増えているかもしれんからな」

「ヒム!」