作品タイトル不明
開封できない封筒再び!
「サイドくん、蒼炎の研究スケジュール案が私のデスクにあるから持ってきてくれ」
ヴィアさんはサイドさんに指示を出した。サイドさんが研究室の奥に向う。
僕はその前に封筒の件を切り出した。
「蒼炎の研究も良いのですがこちらを見ていただけますか?」
そう言って開封のできない封筒をヴィア主任に渡す。
ヴィア主任は封筒を見て言葉を発した。
「宛名は【祠を開けた方へ】、差出人は【ウルフ・リンカイ】。この封筒が何かしたのかい?【ウルフ・リンカイ】が差出人なんて子供のイタズラかな?」
「実はこの封筒が開封できなくて困っているのです。知り合いがこの封筒には結界の一つである封印の魔法がかけられているんじゃないかって」
「開けてみても構わないかな?」
僕は頷く。
ヴィア主任は封筒を開封させようと封筒の上の辺りを手で捻る。
「なるほどビクともしないね。確かにこれは封印の魔法がかけられていそうだ。ちょっと待っててくれるか。結界を消滅させる魔法陣があるから試してみよう」
ヴィア主任はそう言うと蒼炎の研究スケジュールを持ってきたサイドに今度は結界を消滅させる魔法陣を取りに行ってくるように指示した。
そして封筒を見ながらヴィア主任が言った。
「結界を消滅させる魔法陣は研究所の倉庫にあるからもう少し待っててくれ。それにしても悪戯で封印の魔法を使う意味がわからないな。この封筒の出どころを教えてもらえるかな」
「この封筒は私の実家の祠の中にあったものです。【祠を開けた方へ】とは私のことなんです。だからどうしても開けたくて」
「まぁそういう事なら開封してみようか。でも伝説の人物である【ウルフ・リンカイ】を使うなんて悪ふざけなんじゃないのかな?」
さして興味のない顔をするヴィア主任。やっぱり種族が違っていても女性は男のロマンがわからないんだな。
ヴィア主任にも【白狼伝説】の小説を送ろうかと考えていたらサイドさんが戻ってきた。