作品タイトル不明
シンギ・ファイアールの挨拶
ホールに作られた壇上に主催のファイアール公爵家宗主であり父親のシンギ・ファイアール、そして母親のスミ・ファイアール、2歳年下の弟であるガンギ・ファイアールの3人が出てきた。
母親と弟は壇上の後ろのほうで待機している。
父親のシンギ・ファイアールが壇上の中央にきた。拡声の魔道具を使って挨拶する。
「皆さま、新年あけましておめでとう。今年も皆さまの活躍を期待しております。ファイアール公爵家としましても去年以上の飛躍の年にする覚悟でございます。皆様に知って欲しい事があります。未来の歴史家が去年は英雄が覚醒した年と、きっと言うでしょう。私たちは歴史の大転換をこの目でみれる誉れにあずかっております。未知の強力な魔法を操り、最速、最年少のBランク冒険者に昇格。そのままBランクダンジョンである水宮のダンジョン制覇。このボムズでも15年ぶりにCランクダンジョンの焦土の渦ダンジョンを複数回制覇しております。その少年はファイアール公爵家本家の長男であるアキ・ファイアール殿であります。不肖私の息子であります。現在アキ殿はファイアール公爵家からの干渉を嫌っております。それをしっかりと理解した上でアキ殿がAランク冒険者になれるようにファイアール公爵家は陰になり日向になり全力でサポートして行く所存であります。今日のパーティーにはそのアキ殿が出席していただいております。是非皆様方には自分達がサポートするべき人物との交流ができればと思います。それでは本日は楽しんで行ってください。乾杯!!」
僕はそのパーティー開始の挨拶を聞いて驚いた。あのシンギ・ファイアールの変わりよう。
【封印ダンジョンの制覇。封印守護者の悲願】か。Aランク冒険者になって知ることのできる秘密とはなんなのか?
考えごとをしていたらミカから声をかけられた。
「難しい考え事は帰ってからにしましょう。私はこのパーティーをアキくんと楽しみたいわ」
無理して声を明るくしてくれたミカの心情が有難かった。