作品タイトル不明
父に報告しに行ったら
虎次郎くんへの出陣要請が終わって、恵林寺へ行こうとしたら、虎次郎くんから
「六三郎殿。もしや、勝二郎殿の事で、次郎伯父上の元へ行かれるのですか?」
俺の考えている事を当てられる。まあ、隠してもしょうがないので、
「ええ。やっぱり初陣の事は伝えておかないといかぬと思いましたので」
そう言うと、虎次郎くん、五郎さん、典厩様の3人は
「それは拙者も行かないと行けませぬ!」
「拙者も同じく!」
「ならば、全員で行きましょう!」
という空気になったので、全員で恵林寺へ行きますと、
「紹喜和尚!次郎伯父上伝えなければならない事が出来ましたので、次郎叔父上にお会いしたいのですが」
虎次郎くんが紹喜殿へ挨拶と目的を話すと、
「ほっほっほ。虎次郎様、既に勝二郎は、竜芳へ初陣が決まった事を話しておりますぞ。丁度良い頃合ですから、案内しましょう」
既に勝二郎くんは、竜芳殿へ初陣の報告をしている様でした。まあ、話が早いという事で案内されましたら、
「勝二郎!お主が初陣じゃと!?嘘を申すでない!」
「父上!嘘ではないと、何度も言っておるではありませぬか!六三郎様が北条家の内乱のせいで、武田家の領地である上野国南部を奪われそうだからと、
虎次郎様、ではなく、御館様に出陣要請に来たと先程から説明しておるではありませぬか!何故、信じてくださらぬのですか!」
竜芳殿と勝二郎くんが言い争いをしておりました。まあ、これから俺達が登場したら、納得してくれるだろう
そう思っていたら、紹喜殿が
「これ、竜芳。勝二郎の話は誠じゃぞ。その証拠に虎次郎様達を連れて来たぞ」
俺達の事を竜芳殿に伝えると、竜芳殿は
「紹喜様!虎次郎殿が来ているという事は、典厩殿も五郎も、それこそ六三郎殿も来ているのですな?だとしたら話が早いです!五郎!勝二郎の話は誠なのか?」
五郎さんに説明を求めていた。とりあえず、全員で竜芳殿の元へ行き、座る。そこから五郎さんが説明を開始する
「兄上。勝二郎の言っている事は誠ですぞ。六三郎殿本人が、武蔵国の鉢形城から知らせに参ったのですから」
五郎さんの説明を聞いた竜芳殿は
「信じられぬが、そこまで具体的な城の名前も出るとなると、誠なのじゃろうな。虎次郎殿、何日後に出陣するのか教えてくだされ!」
虎次郎くんに出陣予定を聞いて来た。虎次郎くんは
「次郎伯父上!拙者としては準備が整い次第、すぐにでも出陣したいのです!ですが、勝二郎殿も拙者と同じく初陣ですから、
勝二郎殿は次郎伯父上に挨拶をしてもらい、拙者は父上の墓に挨拶をしようと思いましたので来たのです!」
すぐにでも出陣したい気持ちと、出陣前の挨拶に来た事を伝える。それを聞いた竜芳殿は
「勝二郎の初陣の事が気になっておったが、虎次郎殿は、そうか。五郎!勝二郎の初陣の事は分かった、六三郎殿と共に出陣するのであれは、大丈夫じゃろう!
それでは、四郎の墓へ行って、虎次郎殿の初陣の報告と、勝ち戦と無事の祈願をやるとしよう!紹喜様!お願い出来ますでしょうか?」
紹喜殿に勝ち戦と勝利の祈願を頼むと。
「分かった。それでは、四郎様の墓へ行くとしよう。勝二郎、竜芳の介添を頼むぞ」
「は、はい」
了承して、勝頼の墓へ行く。あれ?俺は武田家の一門じゃないけど、参加して良いのか?
そう思っていると、虎次郎くんから、
「六三郎殿も、是非とも父上の墓へ来てくだされ!六三郎殿に助けてもらったから、拙者や叔父上達が生きているのですから!」
そう言われて、五郎さんからも
「そうですぞ!武田家が今でも大名として続いているのは、六三郎殿が幼い頃の御館様を助けてくださったからです!その事から、四郎兄上も嫌な顔はしないでしょう」
そこまで言ってもらえたので
「分かりました。それでは、四郎殿へ挨拶させていただきます」
俺も勝頼の墓へ挨拶に行く事が決まりました。そして、歩ける距離にある勝頼の墓へ到着する。最初に虎次郎くんが
「父上!虎次郎にございます。穴山との戦で、父上が命懸けで武田家を守ってくださった結果、五郎叔父上も嫁を娶り、嫡男も産まれましたぞ!
それに、次郎伯父上の嫡男も元服出来ました。典厩叔父上も生きております。嫡男の次郎殿は落ち延びた土地で亡くなっておりましたが、
その土地で嫁を娶り、三人も子を残しておりました。今は、その嫁と典厩叔父上が三人を育てております
それもこれも、父上が命懸けで穴山から武田家を守ってくださったおかげです。そして、幼い頃の拙者を助けてくださっただけでなく、
父上の正室様と姉上を助けてくださり、五郎叔父上との戦を回避してくださった柴田六三郎殿も父上に挨拶に来てくださいました
この方々と共に、拙者はこれから初陣に向かいます!まだまだ戦も知りませぬが、父上の子として、武田家の当主として、見事、戦に勝って来ます!なので、父上!我々をお守りくだされ!」
虎次郎くんが言葉を言い終えて、手を合わせる。俺達も虎次郎くんに続いて、手を合わせる
その時だった。俺の耳元で
『虎次郎と五郎と次郎兄上の息子の事、よろしくお頼み申しますぞ。柴田の鬼若子殿』
と、声が聞こえた。思わず周囲を見回すが、誰も居ないですし、虎次郎くんからは
「六三郎殿、何かありましたか?」
なんて聞かれました。虎次郎くんも気づいてないですし、他の皆さんも気づいてないので、俺だけだった様なので、
「いや、何でもないですぞ」
とりあえず誤魔化した。武田家の出陣は確定したから、次は復興従事者から、出陣可能な人の確認だな。