軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

出陣したい者を募ったら

天正二十年(1592年)十月十六日

甲斐国 某所

「柴田様!作業を中断して、我々を集めるとは、何かありましたでしょうか?」

皆さんおはようございます。現在、推定で朝の10時頃です。今日の朝早くに起きて、

織田家へ今回の件を伝える文を家臣に「出来るかぎり早く安土城へ届けよ」と命令してから

葡萄園に織田家が追加で募集した、復興従事者の前に立っている柴田六三郎です

復興従事者の中には、池田様の子供達も居ます。それどころか、池田様も居ますし、鬼玄蕃さんも鬼武蔵さんも居ます。この人達まで連れて行くと、俺が引率しないといけないですし、

戦場でパニックになる程、疲れると思いましたが、池田様が居るなら、采配を任せたら良いな!と判断しましたので、本題に入りましょう

「さて、各々方!作業を中断させてすまない!だが此度、北条家の愚か者のせいで上野国が戦場になった。その愚か者の名は松田左衛門佐、

現在は五千の兵を率いて上野国北部で戦をしておる!だが、その松田とやらが謀反を起こした理由が

「北条家から武田家へ割譲される領地に嫡男の領地がある事への不満」だからじゃ!そして、その松田が上野国南部に攻め込む可能性はとても高い!

そうなった場合、織田家の家臣である武田家に戦を仕掛けたという事になる!しかし、武田家単体では松田の軍勢に負ける可能性が有る!

そこで、儂が実家から連れて来た七千は連れて行く事は当然として、戦力は1人でも多い方が良いと儂は判断した!

その事で、復興従事者の中から、此度の戦に参戦したい者を募りたいと思う!我こそはと思う者は、挙手して出陣の意思を示してくれ!」

俺が言い終わると、

「柴田様!我々、新田家は男全員出陣致します!」

「我々楠木家も同じく!」

「松永家も出陣致します!」

3家が即、出陣の意思を示しました。そして、

「拙者も同じく!」

「同じく!」

「同じく!」

3家に続く様に、出陣の意思を示す人が増えて行く。そして、

「六三郎!その様な戦があるのであれば、儂も出陣しようではないか!」

鬼武蔵さんが出陣の意思を示すと、

「勝蔵と同じく!儂も出陣するぞ!」

鬼玄蕃さんも出陣の意思を示す。そして、

「六三郎殿!儂の倅達も連れて行くとよい!お主達!良いな?」

「「「ははっ!」」」

池田様は息子達を連れて行ってくれと言っているが

「池田様は出陣ならさないのですか?」

俺が質問すると

「儂が居ては、六三郎殿が遠慮するじゃろう?それでは采を振る者が二人居る様な状況になって、混乱してしまう!

だから、儂は甲斐国に残り、出陣しなかった者達を見ておくとしよう!なので、六三郎殿!総大将として、皆の事、よろしく頼むぞ!?」

そう言って来ましたので

「分かりました。それでは、武田家の準備が整い次第、出陣になりますので、各々方、すぐに準備に取り掛かってくだされ!」

「「「「ははっ!」」」」

出陣希望者に準備を命じて、俺は道乃達の元へ行きますと

「「「「六三郎様!お役目は終わったのですか?」」」」

道乃、雷花、花江、うめちゃんの4人が同じ質問をして来たが、すまない

「皆、済まぬ!まだ役目は終わっておらぬ。それどころか最悪の事態が起きた」

「「「「どの様な事でしょうか?」」」」

4人とも驚いた顔になってしまいましたが、じっくりと説明しましたら

「そう言う事でしたか」

「六三郎様は、まともに休んでおられますか?」

「明智家が近場に居たら、父上や弟を呼んで手伝わせるのですが」

「兄上の事、よろしくお願いします」

4者4様のリアクションになりました。まあ、一応は納得してくれましたので、

「皆、理解してくれた様じゃな。そう言う事じゃ、簡潔に言うなれば、上野国南部を奪われない為の戦じゃ。安土城へ文を送ったが、いつ頃届くかは分からぬ!

織田家の軍勢が到着する前に、戦が終わっている可能性もある!だが、戦は早くに終わらせた方が良い!

出来るかぎり、早く終わらせてくる!だから、皆は安心して、子供達を見ていてくれ」

そう締めくくると

「「「「ご武運をお祈りします!」」」」

4人共、俺に頭を下げて言葉をかける。俺からも

「それでは行ってくる!」

そう言って、部屋を出て、俺も出陣準備に取り掛かろうとすると

「六三郎様!」

後ろから俺を呼ぶ声が聞こえたので、振り向くと

「於義伊殿。どうされたのじゃ?何かあったか?」

於義伊くんが立っていた。於義伊くんは、止まった俺の元に来るなり

「六三郎様!拙者も、これから出陣する戦に出陣したく!初陣を許可してくだされ!何卒!」

「初陣を経験させてくれ!」と頼み込んで来ました。しかも、平伏して。これは、俺だけじゃどうしようもない案件なんだけどなあ

「於義伊殿。初陣を経験したい気持ちは分からんでもないが、徳川様の了承を得ない事には、儂としても何も出来ぬのじゃ」

諦めてもらう為に、そう言ったんだけど、於義伊くんは一歩も引かないどころか

「お願いします!このままでは拙者は、徳川家でタダ飯喰らいの穀潰しになってしまいます!徳川家にとって、必要な人間である事を示したいのです!なので、どうか!」

更に頭を下げて頼んで来た。幼い頃から知っているだけに、あまり無理をさせたくないんだけどなあ、仕方ない

「於義伊殿、分かった。この条件を守れるのであれば、付いてきなされ」

「どの様な条件でしょうか?」

「先ず、徳川様に、この事を文で知らせる事。そして、武功を求めない事。この2つを守れるのであれば、付いて来なされ」

「そ、それでは」

「於義伊殿。於義伊殿が此度の戦で武功を挙げたとしよう。徳川様が、此度の件で出陣しない場合、

北条家と織田家で徳川家への感謝の褒賞を決める話し合いをしないといかん

もしも、その話し合いで落とし所が見つからない場合、最悪の場合そこから戦になる可能性も少なからずある。だからこそ、於義伊殿は余程の事が無いかぎり

武功を挙げる機会は、此度の戦に無いと思ってくだされ。良いですな?」

俺の説明を聞いた於義伊くんは

「分かりました」

何とか納得してくれました。それじゃあ、急いで出陣準備に取り掛かりますか。