軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

労働と話し合いと落とし所

天正十一年(1583年)三月一日

近江国 長浜城

「小一郎殿。戻って参りました!」

「よくぞ戻ってくださった!しかし、あと少しくらい越前国に居ても良かったのですぞ?些か早いと思うのですが?」

「ええ。実は殿とある事で話し合いをしたいのですが、越前国まで来ていただくのは申し訳ないので、開発作業をしながら殿の到着を待ちたいと思いまして。それか拙者が安土城へ向かいます」

「そうですか。まあ、その時は長浜城内を使ってくだされ。それで早速なのですが」

皆さんおはようございます。近江国の温泉開発に戻って参りました柴田六三郎です、先月、実家に戻って秀吉の子作りを手伝った事で怒られていましたが、

浅尾家の皆さん、正確には浅井長政の隠し子の虎夜叉丸くんを会わせたら、何とか落ち着いたのですが、

今度は俺の仮の許婚だった於古都ちゃんが俺ではなく、鬼日向さんの嫁になる!と言った事で、徳川家はおそらくパニック状態で、お袋は俺が舐められているとブチギレになったんだけど、

殿からは「最終的にお前が決めろ!」と書かれた文を渡されまして決められないから相談して落とし所を決めたいと思っております

そうと決まれば早速文を書いて、殿へ届けてもらおう

天正十一年(1583年)三月三日

近江国 安土城

「殿!柴田六三郎殿からの文でございます」

「ほう。此度の件でどうするかを決めたのか?どれ「殿へ。文が届いた時点でお分かりだと思いますが、於古都姫の件です。母上から教えてもらいました、殿は拙者に最終判断を委ねるとの事ですが、

拙者としてはどれだけ考えても、織田家と徳川家の双方が納得するであろう判断がくだせませぬ。なので、

殿に相談して落とし所を決めたいと思い、文を書いた次第にございます。ですが、殿より優先しろと言われました北近江の開発を放ったらかしにするわけにもいかないので

殿に相談の日取りと場所を決めていただきたく存じます」と、あるが。六三郎め、仮とはいえ許婚を奪われた身なのだから、水野藤十郎とやらの首を要求してもよいのに、それすらやらないとは

自身の判断次第では織田家と徳川家の戦になるかもしれぬと考えておるわけか。二十歳前後の若武者は大体血気盛んなのじゃが、六三郎は冷静じゃな。

だが、あまり長く徳川家を待たせてもよくない!早めに六三郎と落とし所を決めるか!

お蘭!六三郎に文を書け!そうじゃな、三日後に長浜城へ行く!露天風呂に入りながら、話し合って落とし所を決めるぞ!と」

「ははっ!」

信長の判断は早く、あっという間に長浜城へ来る事が決まった

天正十一年(1583年)三月六日

近江国 長浜城近く

「源三郎!六三郎!小一郎!開発は順調に進んでおる様じゃな!」

皆さんおはようございます。俺の相談の文を送った3日後に殿が本当に来た事に驚いております柴田六三郎です

今回も殿の為に露天風呂を用意して、天幕も設置して準備万端です。文の中に殿は「露天風呂に入りながら」と書いてあったのですが、それは殿と蘭丸くんが

露天風呂に入って、俺は側でお湯に濡れない様に椅子に座りながら。という事だった様ですが、気にせずに相談開始です

「殿。拙者の相談に来ていただき、誠に有り難き!」

「うむ。それで六三郎よ、お主の中にある意見を聞かせてみせよ」

「はい。拙者としては水野藤十郎殿の首は要りませぬ。そして、於古都姫を出家させるのも止めていただきたく」

「ふむ。徳川家内部で責任を取らせない。という事か?」

「はい」

「では、どの様に責任を取らせる?何もお咎めなしではいかぬぞ!六三郎、市から聞いていると思うが、権六と市が再婚した事によって、お主は義理とはいえ儂の甥になったのじゃ!

その義理の甥が馬鹿ににされたままでは、周囲に織田家が舐められてしまう!そこを分かった上で、何かしらの責任の取らせ方を考えておるのか!?」

「その事ですが、殿。そろそろ武田に引導を渡す事を考えておりませぬか?」

「ほう。確かに儂はそろそろ武田に最期の戦を仕掛けるつもりじゃ。六三郎、まさかお主」

「はい。此度の責任の取らせ方として、武田攻めで先陣を徳川家の皆様に務めてもらい、先陣の中に水野藤十郎殿を入れてもらい、

そこで生き延びたならば、訳ありな於古都姫の婿に最適だと思いますので。それから」

「まだ有るのか?」

「ええ。これは徳川家家臣の皆様が紛糾するかもしれませぬか、武田攻めで徳川家が先陣を務めて、どれだけの武功を挙げても、甲斐国は織田家の領地としてくださいませ」

「徳川家の働きを徒労に終わらせるという事か?甲斐国は虎次郎が居るから織田家の領地にするつもりではあるが、六三郎!最初の水野藤十郎とやらを先陣の中に入れる案は採用するが、

甲斐国を攻める事に関しては、儂の方で手を加える。それで良いか?」

「殿がそれで徳川家が責任を取ったと思われるのであれば、拙者はそれで構いませぬ」

「うむ。六三郎が納得する様にしよう」

「最期に殿、ひとつお頼みしたい事が」

「何じゃ?」

「この事と羽柴様の子か産まれた事を北陸を攻めている父上へ、殿の名で文を送っていただきたく」

「それくらいは構わぬが、お主の名で送らぬのか?」

「父上達が何処ら辺に居るか分からない事と、許婚を奪われた事を父上が知りましたら「貴様は何をしておる!」と叱責されそうですので、殿の名で送っていただけたら父上も冷静になると思いましたので」

「分かった。権六へ文を書いて送っておこう。長湯しすぎてお蘭がのぼせかけておる。そろそろ出るとしよう。六三郎、お蘭の身体を拭いてくれ」

「ははっ」

殿に言われて蘭丸くんの身体を拭いたけど、あんなイケメンなのに脱いだらめっちゃマッチョです。容姿端麗で文武両道とか、俺とは真逆です

とりあえず、殿に徳川家への責任の取らせ方を提案出来たし、後は流れに任せよう。