軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

積乱雲の大羊

[『割れやすい機動弱化ポーション』を入手しました]

[調薬師熟練度3になりました]

[職業スキル【調薬観察眼】を入手しました]

5個目の『割れやすい機動弱化ポーション』が完成した所で、また調薬師の熟練度が上がったな。

今度はどんなスキルが貰えたのか――――

◆◆◆◆◆◆◆◆

【調薬観察眼】

種類 職業

調薬師の熟練度3で習得するスキル。

自動的に、視覚で調薬に使える物か判別出来る。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「ほーう、便利系のスキルきたな」

見るだけで調薬に使えるのか判別可能かは有り難い機能だ。

いちいち使えるか悩まなくても良い。

職業スキルはこういう便利なスキルが貰えるの良いよな。

「メェ~」

ふとモンスターの鳴き声が響く。

俺はその方向を向き『魂縫双銃』の引き金を指に掛けた。

「なっ……!」

それは一見、積乱雲のように見えた。

だが、その雲が咆哮を上げ顔を覗かせる。

羊だ。

それは上空に浮かんだ超巨大な羊型モンスターであり、こちらを発見するや否や強風を仰ぎながら急接近した。

[エリアボスを発見しました]

[嵐雲羊 ストーム=ラム]

「メェ~!」

顔から生える2本の角は雷で構成されており、常にバチバチと放電をしている。

その体毛は本物の雲のように、内部では雷光が脈動していた。

まるで、空そのものがこちらを見下ろしているようだ。

「エリアボスがその辺を徘徊してんのかよ……どうなってんだ新大陸!」

俺が文句を吐露すると同時に、角の先から稲妻が放出される。

攻撃の直前、攻撃地点が仄かに光る。

バチンッ!

その攻撃地点に電流が迸る。

「攻撃が予測出来るならこっちのもんだぜ?」

バキュン!

俺は電流を回避したのと同時に、1発の蒼白なる弾丸を発射する。

だが耐久力が高いのか、全く怯む事は無い。

「だが吸収と毒は付与した。倒れるのも時間の問題!」

「メェ~!」

バチンッ!

バチンッ!

バチンッ!

3方向の同時電流を3連続迸る。

それでも軽々と交わし――――

バキュン!

バキュン!

バキュン!

次々と蒼白なる弾丸を当てていく。

「メェ~!」

ビリビリ!

次は雲の身体から雷の球体を大量に放出する。

その雷の球体は直線には飛んでは行かず、横にカーブしながら弾幕を張る。

バチンッ!

バチンッ!

バチンッ!

弾幕の放出と同時に、先程の3方向の同時電流を発射する。

「急にギア上げてきたな」

予測の難しい弾幕と予測が容易な置き電流。

この2つの攻撃方法のせいで、回避が難しいな。

「メェ~! メェ~!」

――――ストーム=ラムの身体が灰色に染め上がる。

「不味っ……!」

「メェッ!」

ドゴンッ!

その瞬間、ストーム=ラムの口から極太ビームを放出する。

ビームは地面を抉り取り、木々を塵と化した。

「……何とか生きてたか」

[麻痺の状態になりました]

「げっ」

極太ビームに直撃した俺は麻痺の状態となる。

『喰種魂』に付属する【飢餓脂肪】の追加体力が無ければ、あの1撃で倒されていただろう。

だが麻痺の状態により、たまに動きが硬直している。

確率で一瞬の行動不能――――

無茶苦茶ウザイ効果しやがって。

バキュン!

俺は2発の蒼白なる弾丸をしようとするも、麻痺により1発は指が動かず不発となってしまった。

「メェ~!」

「この状態で弾幕、電流、ビーム避けろってか!」

麻痺の影響で、回避をしようにも一瞬動きを封じられれば躱しきれなくなる。

流石に厄介過ぎるな。

「メェ~!」

ストーム=ラムは攻撃の手を緩めない。

それ所か、常に本体がゆらゆら動き回っており、弾幕の発射位置がズレる。

「ちょっと大人しくして貰おうか」

俺は『割れやすい機動弱化ポーション』を1個投げる。

そのポーションに当たったストーム=ラムは目に見えて動きが遅くなった。

弾幕や電流の攻撃密度も優しくなっている。

弱化がちゃんと機能している事に少々の感動を覚えた。

「これでちったぁ避けやすくなるだろ」

バキュン!

バキュン!

バキュン!

バキュン!

俺は猛攻を避けながら、『魂縫双銃』を撃ちまくる。

所々被弾しながらも、吸収と『上級体力回復ポーション』により耐久が出来ている。

対するストーム=ラムは、やっと大きく仰け反った。

「メェ~!」

すると、ストーム=ラムは咆哮を上げる。

突如として、横薙ぎの暴風が吹き荒れ、身体から小さな雲の羊が複数生成された。

そして、その白き身体から雷のような黄色の紋章が浮かび上がる。

[第二形態へ移行]

忘れてはいけない。

このモンスターは ボ(・) ス(・) だという事を。

「メェ~」

ストーム=ラムが生成した眷属に雷の弾幕が当たる。

すると眷属は反応を起こし、周囲に 放(・) 電(・) した。

「あれには近づかない方がいいが……多いな量! どんだけ生成するんだ!」

雷の弾幕、電流、極太ビーム、暴風の環境、そして眷属による放電――――

麻痺により動けなくした所で確実に仕留めようとする設計だ。

バキュン!

バキュン!

眷属に蒼白なる弾丸を当てると、簡単に霧散する。

どうやら、攻撃を当てるだけで対処可能のようだ。

その代わり眷属を大放出しているのだろう。

「ほら、おかわりだ!」

俺は再度『割れやすい機動弱化ポーション』を投擲する。

この猛攻でさえ、素早さを下げた状態だ。

これが元の速度で襲って来るとなれば、回避は困難を極める。

「メェッ!」

「もう効くか――――動け動け動けぇ!」

ドゴンッ!

一瞬麻痺で動けなくなるも、間一髪で回避に成功した。

この麻痺に加え、暴風の環境で動きにくくなっている。

制作者から「回避出来るものならやってみろ」と言った悪意が感じられるな。

「上等だ、回避してやらぁ!」

俺は『機動強化ポーション』を飲み干した。

全力で攻撃を回避してやる。

バチンッ!

「この!」

バキュン!

バキュン!

俺は電流を躱しつつ、次々に蒼白なる弾丸を撃ち込む。

かなりの弾を当てたが、これでもまだ倒れないか。

「メェ~メェ~メェ~」

ストーム=ラムもラストスパートをかけるように、攻撃が激しくなる。

身体から眷属とは違う 綿(・) 雲(・) を生成した。

バゴンッ!

「ちっ……! 駄目押しの落雷か……!」

猛攻撃に追加で、上空の綿雲から雷が落とされる。

もう1回『割れやすい機動弱化ポーション』を投げ入れる隙すら無い。

「しゃらくせぇ! 倒れろストーム=ラム!」

バキュン!

バキュン!

バキュン!

バキュン!

俺は『魂縫双銃』を連射する。

『機動強化ポーション』で底上げされた素早さにより、電撃の猛攻を躱しつつ連撃を続けていく。

この勢いのまま仕留める!

「メェ……!」

ストーム=ラムの身体が灰色に染め上が――――

バキュン!

バキュン!

バキュン!

バキュン!

バキュン!

「撃たせるかよ!」

弾幕と弾丸の応酬、黄色と蒼白が交差した時。

その場に立っていたのは――――

「楽しかったぜ」

[エリアボスを撃破しました]

[嵐雲羊 ストーム=ラムを倒しました]

[『嵐角雷環』を入手しました]

[『積乱雲の浮遊飾』を入手しました]

[5000HGを入手しました]

[ランク31になりました]