作品タイトル不明
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~クスター・オルセロー男爵令嬢視点~
フィオナをどうしようかと考えていた時に閃いた。
フィオナと親しくしている友達は3年のリナと2年のベルティナ。
まずは彼女たちに狙いを定めた。
立て続けに友達が怪我をしたら何かがおかしいって考えるでしょう?まあ、階段から突き落とす計画だから運が悪ければ死んじゃうかもね。
たとえ死んじゃっても証拠は残らないからあたしが罪に問われることは無い。これぞ完全犯罪!
次は自分や姉が狙われるかもしれないと怯えるフィオナの姿を想像すると笑いが込み上げてくる。
それだけじゃない。婚約者が居るからラシュベルもグレンもあたしを見てくれないのでしょう?だったらリナとベルティナが消してしまえばいい。そうしたら優しいあたしが慰めてあげるの。そして彼ら2人をあたしに夢中にさせる!
これこそ一石二鳥ってやつね!
たまたまベルティナが階段のところに居たから影を使って突き落としたのに・・・・・・何でグレンが助けるのよ!あれじゃあかすり傷程度の怪我じゃない!
リナの時だって上手くいったと思ったのに、何でフィオナがリナをお姫様抱っこして助けるのよ!あんた女でしょう!どれだけ怪力なのよ!
リナもベルティナも一人のときを狙ったのに!制服に付与された保護魔法だって無効化にしたのに!なんで上手くいかないのよ!
あたしは基本の四属性だけじゃなく、 あ(・) ら(・) ゆ(・) る(・) 魔法を無効化させる珍しい能力を持っている。
それに黒魔法だって使いこなせるようになった。やっと目的を達成できると思ったのに邪魔が入った。
次の作戦を考えているうちに 夏(・) 休(・) み(・) に入ってしまった。
毎日モブに誘われて退屈はしなかったわね。
で、勢いのまま初体験を済ませてしまった。
簡単にやってしまったことに最初は少し後悔したけれど回数を熟すうちに、快感というものを覚えてしまった。
それにアレは善行よ。モテないモブに慈悲を与えたの。
モブたちも喜んでいたのに婚約者にバレた途端あたしが責められた。
結局、婚約がダメになったのは2つだけで、他のモブは助かったみたい。
でも、慰謝料を請求されたと言ってお父様に頬を叩かれ怒鳴られた。
義母はキーキーと喚くし、義兄はあたしを軽蔑するような目で見ていた。
『こんな子引き取るんじゃなかった!』
『父上、修道院に入れましょう』
『・・・・・・次に問題を起こしたら追い出す。お前はまた平民に戻りたいのか?』
貴族の贅沢な暮らしから貧しい平民に?嫌よ!あたしはヒロインよ!もう少ししたら攻略対象者と結ばれて幸せになれるのよ!!
・・・・・・だから暫くは大人しくすることにした。
結局、夏休み後半は外出を禁止された。
そして新学期が始まった。
初日にあたしと関係を持ったモブの婚約者?元婚約者?が引き連れた女たちに囲まれた。
随分好き勝手罵倒されたけれど、こんな時は泣き真似をすれば誰かが助けてくれる。そう思っていたのにいつまで経っても助けは来なかった。
結局、先生が間に入って罵倒は収まったけれど、家に帰ると何故かあたしが謹慎を言い渡された。
~それから2週間後~
ふんっ!
誰もあたしに近寄って来ない。
今までだって陰口を言われていたし、一人でも構わない。こんなの想定していた通りよ。
でも強がりにも限界があった。
家でも、学園でも一人ぼっちだ。
話し相手もいない。
寂しい・・・・・・
でも、それ以上にイラつく。
その時、フィオナ姉妹が仲良く歩いているのを見つけた。
◇◇◇
フィオナ姉妹が仲良く歩いているのを見つけた。
チャンスだと思った。
突然姉の綺麗な顔が傷だらけになったら?
次は自分の番かと怯えるでしょう?
フィオナの恐怖におののく顔を見せてよ。
笑ってやるわ。
ま、傷だらけになっても治癒魔法でズタズタの傷も簡単に治るのは知っているけれど、取り敢えず今はフィオナに不安や恐怖を植え付けられたらいい。
そこまで一瞬で考えてフィオナの姉を狙って影を伸ばした。もちろん影に無効化も乗せてね。だって制服に付与されている保護魔法が邪魔だもの。
真っ直ぐ伸びていく影を目で追いかけていく。想像通りの結果が今から見られると思うと自然と口角が上がってくる。
え?は、弾かれた?
し、失敗したの?
違う!リオネルが弾いたんだ。
・・・・・・無効化は自分よりも魔力の多い者や、高い魔法の技術がある者には効かない。
リオネルは王族なだけあって魔力が多いだろうことは予想していたけれど何でここにいるの?
・・・・・・まあ、今日のところは残念だけど失敗ね。
どうせあたしだとバレていないし、フィオナが卒業するまではまだ時間もある。
今日みたいに突発的に実行するよりも、計画を練ってフィオナに最高の恐怖を味わわせる方がいいわね。
よかったわねフィオナ。
でも次は失敗しないからね。
待っていなさい。
必ず殺してやるから。
~フォーライト公爵家~
「せっかく証拠を掴むチャンスでしたのに・・・・・・邪魔されたわ」
そう呟くエル姉様だけど、怒っているでも、嫌がっている風でもなく、リオネル殿下に対して困った子ねって感じだ。
「で、でも、庇おうとしてくれたのは有難かったですわね」
それに、エル姉様のリオネル殿下の評価が多少は上がったのは間違いなさそう。その証拠に姉様の頬がほんのりとピンク色になっているもの。
私が微笑ましく見ていると目が合ったエル姉様がクッションに顔をうずめてしまった。
なんだか可愛い。こんなエル姉様を見るのは初めてかもしれない。
「もういいかな?そろそろ次の対策を話し合おうか?」
「「「はい」」」
お父様の言葉に私たち同時には頷いた。
ここからは家族だけで真剣な話し合いだ。
◇◇◇
今日は今期最終日だというのに何もしてこないのね。
でもダメじゃない。
そんな顔をしていると何か企んでいるって皆んなにもバレちゃうわよ?
私はいつでもいいわよ。
早くケリをつけましょう。
証拠を掴んだ瞬間 オルセロー嬢(あんた) は終わりよ。
「フィー、悪い顔になっているわよ」
「本当だ」
「ふふふっ、だってあの子仕掛けてくる気満々だもの。 今(・) 度(・) こ(・) そ(・) 返り討ちにしてやるわ」
フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) の仇は私が必ず取ってあげるからね。