軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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なんだよ。私は見世物じゃない!ちゅーの!

ヒソヒソと、こちらに視線を向けて本人たちは小声で話しているつもりだろうけれど、しっかり聞こえているからね!

男子生徒たちの方はチラチラと視線を向けてくるだけなのに女子生徒たちは露骨だ。

『あの方どこのご令嬢かしら?』

『他国の方かもしれませんわよ?』

『あら!自国で問題でも起こして追い出されたのかしら?』

『失礼ですわよ。それにあれはフォーライト公爵家の色ですわよ』

言いたいことや聞きたいことがあるならはっきり私に聞けばいいのに。

ま、お茶会など貴族の集まりに一度も参加してないのだから私が誰だか分からなくても仕方がないか・・・・・・

暫くすると担任の先生が入ってきた。

グループになっていた人達は慌てて近くの席についた。

「皆んなに紹介する。フォーライト公爵家の 次(・) 女(・) のフィオナさんだ。さあ、フィオナさん自己紹介を」

「はい。フィオナ・フォーライトと申します。本来なら新入生として入学する予定でしたが、 飛(・) び(・) 級(・) 制(・) 度(・) を利用し3学年から通うことになりました。皆様とは1年間という短いお付き合いになりますが、どうぞよろしくお願いいたします」

私が挨拶をすると教室中が騒がしくなった。けれど、謎の人物が何者か分かってスッキリしてよかったでしょう?

まあ、私の側にエル姉様とアル兄様にいたから直接私に確認することは出来なかったでしょうけれどね。

「フィオナ、楽しい1年間にしましょうね」

「可愛いフィオナと同じクラスなんて最高だよ」

成績順でクラスの決まるこの学院で、エル姉様とアル兄様と同じ3年Aクラスになるのは当然だった。

筆頭公爵家の名はダテじゃない。

幼い頃から勉学、作法、マナー教育を受けてきた兄姉は完璧な令息、令嬢と成長しているものね。

本来なら3年間をかけて学び、交流する学院を1年若しくは2年短縮できる飛び級制度を使わせてもらった。

その為にはそれだけの学力、魔法の実力が必要になるが、何度も繰り返す フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) にとって2年生までの学力や実力は十分身に付いていた。

それに魔法の実力は地獄の特訓により使いこなせている。

まあ、飛び級制度を利用するのに、入学前に学院長や先生方に披露することになってしまったが、Sランク冒険者の肩書きが大いに役に立ってくれた。

もちろん、私がSランク冒険者だということは一部を除いて秘匿されている。

この国では13歳から冒険者登録ができる。

だから学院の生徒たちの中にも何人かは登録してダンジョンに潜ったり、魔物討伐の経験があるそうだ。

まあ、それは今は置いといて・・・・・・

少しでも危険を回避する為に家族と何度も話し合い頭を悩ませた。

そして、常識的な学生生活を送っていれば誰も気にしない校則から、アル兄様が飛び級制度を見つけ出した。

ここ数年、その制度を利用する学生はいなくて、実際フィオナはそんな制度がある事すら知らなかった。

家族全員で飛び上がって喜んだね。

何度も繰り返す人生の中でフィオナが命を落とすのはいつも2年生の時だったから・・・・・・

また1つ危機が遠ざかった。

それに1年後には冒険の旅に出られるかもしれない。

まだ気を抜くのは早いけれど、少しだけ先の未来を夢見るとこぐらい許されるでしょう?

飛び級制度最高!!

初日はクラスメイト達の視線を集めながらも何事もなくホームルーム終了後は解散になった。

「フィオナ帰りましょう」

「は~い」

隣の席にいたエル姉様と席を立ったら後ろから声がかけられた・・・・・・

「こんにちはフィオナ嬢、私はリオネル。第2王子のリオネルだ。飛び級をするなんて君は優秀なんだね。これからはクラスメイトだ。仲良くしてくれ」

今まで 転(・) 生(・) 者(・) に関係する人物はすべて顔が塗り潰されていて見えなかった。

それが、リオネル殿下とその後ろに控えている2人の男たちを見た瞬間、記憶の扉か開くかのように 転(・) 生(・) 者(・) の側で親しげにしている様子が浮かんだ。

そして、彼等がフィオナの死に関わりがなかったことも。

ただ記憶の中の彼等は婚約者を蔑ろにし、 転(・) 生(・) 者(・) に侍っていたことで婚約解消された馬鹿な男たちだった。

まあ、リオネル殿下には婚約者はいなかったが、 転(・) 生(・) 者(・) と親しくしながらエル姉様に婚約を打診するものだから不誠実だとエル姉様に嫌われていたわね・・・・・・

でも、リオネル殿下と彼らはよくフィオナを気遣ってくれていた気がする。

それがエル姉様に媚びを売る為か、フォーライト公爵家の令嬢を無碍にはできなかったからだったのかは今になっては分からない。

それが 転(・) 生(・) 者(・) の怒りを買った原因かもしれないわね。

新入生の中にいるであろう 転(・) 生(・) 者(・) と彼等はまた親しくなるのだろう。

なら、私は彼らと距離を置くのが正解だね。

「ご機嫌ようリオネル殿下。此方こそよろしくお願い致します」

「さあ、フィオナは初日で疲れたでしょう?早く帰りましょうね。では皆様ご機嫌よう」

「ま、待ってくれエルシア嬢。よ、よかったらこの後フィオナ嬢と親睦を深めるために一緒にお茶でもしないか?」

「親睦?その必要はありませんわ。フィオナを殿下の取り巻きの1人にさせるつもりはありませんの。では、失礼しますわ」

「ち、ちがっ・・・・・・」

「行きましょう」

「え、ええ」

何やら言い訳をしようとエル姉様に伸ばしたリオネル殿下の手は届くことはなかった。

ああ、彼は既にエル姉様からの信用を無くしていたのか・・・・・・

まっ、自業自得だよね!どんまい!!