軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ゴーレムがまた動いた!

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ミッション達成! ゴーレムの核を手に入れた!

効果:ゴーレムを動かすのに必要。

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「マスター、何なりとご命令くださイ」

大きなゴーレムがようやく動いてくれた。しかも喋ってくれる特典付きだ。

何がどうなってこんなことになったのかはさっぱりわからないけど、気がついたらこうなってた。

そこそこ強かったゴーレムがこちらの味方についてくれるのはありがたい。

これで効率よく地下の報酬、じゃなくて資源を発掘できる。できるのはいいんだけど、なんだか静かだ。

「マ、マテリ。おめぇ、とんでもねぇことしたな」

「ミリータちゃん。どう?」

「いったいどうやって動かした! なんでしゃべってる! 解せねぇ!」

「ちょっとミリータちゃん、落ち着いて」

ミリータちゃんがあらぶってる。ゴーレムにしがみついて分解しようとしたから引きはがした。

いったいどうしちゃったんだろう?

「こういうのはオラの役目だったはずなのにマテリが、なして、なして……」

「よくわからないけど、ゴーレムの核とかいうのが動かす鍵だったみたいだね。そんな予感したよ」

「こいつ、もう人間じゃねぇ」

「失礼すぎて泣きそう」

ミリータちゃんがそんな子だったなんて悲しい。

ちゃんと改修したゴーレムが動くようにしたのに、人間じゃないなんて。

ミリータちゃんはその後、力尽きたようにフラフラと歩いて床に座った。

「さすが師匠! 太古の技術にまで精通しているなんてすごいです!」

「いや、さっぱりだけどね」

「師匠ならエルフの国に伝わる禁書の解読もできますよ!」

「いや、絶対無理だからね?」

なんでエルフすら解読できない禁書を私が読めるのさ。できないものはできないし、私はごく普通の人間だ。

それはここにいる皆だってわかってるはず。バトルキングだってそうだ。

「バトルキング。このゴーレム、どうす……バトルキング?」

バトルキングが棒立ちのまま動かないんだけど? ずっと口を開けたまま固まってる。

「おーい?」

「はっ!? お、俺は夢を見ていたのか? そうか……」

「ゴーレムを修理しました」

「ひぎゃあぁーーーー!」

バトルキングがひっくり返った。どんなリアクションだ。

ドワーフの兵士に起こされながらゴーレムに近づいて観察した。

どいつもこいつも修理を手伝えとか言いながら、いざ修理したらひどい扱いだ。

そこへいくとアレリアなんかちゃんとそこでお座りして冷静に見守っている。

「もう主に私は必要ないな」

「なんで!?」

冷静にすごいことを言われた。そんな悲しいことを言わないでほしい。

古代の技術だか知らないけど、気がついたらこうなったんだからしょうがないよ。

なんか拗ねちゃったからもふもふして機嫌をとるしかない。もふもふ。

「マスター、ご命令ヲ」

「貴様、鉄塊の分際で気安くマスターなどと呼ぶな」

やだ、アレリアがゴーレムにケンカを売っている。私のために争わないで!

争いなんて私は見たくない。争いは何も生まない。

誰もが平和な世界であってほしいはずだ。だから私は二人、いや。一機と一匹の間に割って入った。

「どっちも私の大切な仲間だからね」

「主……」

「マスター、仲間とは何ですカ?」

よし、丸く収まった雰囲気だ。それはいいんだけど、このゴーレムはどうしたらいいのかな?

ひっくり返ったバトルキングが起きて、ゴーレムを手で触って確認している。

「マテリ、しばらくこいつを預けてくれねぇか?」

「いいけど、どうしてですか?」

「元々こいつを改修しようとしたのは国のためだ。うまく使えばいいケンカ相手……じゃなくて国のための労働力になるだろ?」

「確かに正義の使命が先行して、当初の目的を忘れかけていましたね」

バトルキングの言うことはもっともだ。元々は戦争に使われていたみたいだけど、どんなものだって使い方次第。

この国で有効利用できればそれは兵器じゃない。

というわけでこのゴーレムはバトルキングに預けよう。そう思ったんだけど――

「マスターの命令以外は受け付けなイ」

「こいつ! 俺はこの国の王だぞ!」

「報酬識別、無し。あなたの命令は受け付けなイ」

「報酬識別!?」

誰に似たんだか、私以外の言うことは聞かないそうだ。

よくわからないけど、これは困った。誰に似てしまったのか、報酬識別とか完全に意味不明だ。

どうしてこうなったのかはさっぱりわからない。ただ一つ、わかっていることは抵抗したら大変なことになりそう。

目が赤く光っているし、攻撃の意思すら感じる。

「マテリ、どうするんだよ!」

「どうするって言われても……。ゴーレム、このヒゲの王様の言うことを聞いて?」

「それは報酬に関わる命令ですカ?」

「なに言ってんの?」

やだ、完全に意味がわからない。ロボットだから合理的な理由が必要ということ?

SF作品とかでよく見る設定だけどそういうロボットを使うのは私達、人間だ。

損得や利害だけで動いちゃいけないということをしっかりと教えないといけない。

決してバトルキングの機嫌を損ねたら、発掘依頼が打ち切られるからとかそんな理由じゃないのは誰にでもわかる。

ミリータちゃんやフィムちゃん、大切な仲間は私をよく理解しているはずだ。

「マテリ、必死だな。発掘の報酬がもらえなくなるもんな」

「さすが師匠……。国王という立場にあるお方を尊重するお心ですね。わかります」

うん、まぁ半分は理解してくれている。もう半分が不穏だけど、フィムちゃんは私の真意をわかってくれていた。

それはさておき、ゴーレムにはしっかりと言うことを聞いてもらわないと困る。

「ゴーレム……グレイゴリーだっけ。私をマスターと呼ぶなら、私の言うことを聞いて?」

「マスター、ご命令ヲ」

「こっちのヒゲの王様の言うことを聞いて」

「それは報酬に関わる命令ですカ?」

「ループすんな」

どうしてこうなった。周囲の視線がちょっと痛い気がするけど気のせい。

特にミリータちゃん辺りからすごいけど、絶対に気のせい。

「報酬に関わる命令だよ。王様の命令を聞かないと、私が報酬をもらえなくなるから……はっ!?」

「了解しましタ。ヒゲの命令を聞きまス」

なんかちょっと心にもないことを口走っちゃったけど確実に気のせい。

皆も空耳とか言い間違いだってわかってくれているはず。

ミリータちゃん、フィムちゃん、アレリア、バトルキング。ドワーフ達。皆、信じてるよ?

「そうやって本性を自覚していればいいんだ」

「さすが師匠……!」

「私は主の意思に従う。鉄塊にこの忠誠心を理解できないのは仕方がない」

「おう、マテリ! 助かったぜ! いつか俺とバトれって命令してくれよ? ガハハハッ!」

色々とノイズが混じっている気がするけど信じてもらえている。

わんこの次はゴーレムか。次々と妙な仲間が増えているような?

こうしてゴーレムことグレイゴリーはなんとか国のために働いてくれるようになった。

終わりよければすべてよし。私が物欲まみれじゃないことが証明されて本当によかったよ。