軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

595 ランデル達は慄く

ーーフェリクス王達が各々、自分好みのサンドウィッチを作る中。

「ねぇちょっと、今、リヴァイアサンとか言ってなかった?」

「「言ってたな」」

ランデル達は"リヴァイアサン"と聞き、 慄(おのの) きザワついていた。

莉奈の持って来ている料理には、初めから驚かされまくりだが……神龍リヴァイアサンが出て来るとは想定外も想定外だ。

そして、気になるのが、そのリヴァイアサンが本物だとして、どうやって入手したのか?

莉奈がマルガイラを倒したところを見たとはいえ、リヴァイアサンを倒せる程の実力はない。

ではと考えたランデル達は、誰とは言わず、とある人物に目を向けた。

「あの人なら、リヴァイアサン……倒せそうな気がする」

「分かる」

「だけど……いや、まさかなぁ?」

フェリクス王の戦う姿を、この目で見た訳ではない。だが、存在感と雰囲気がすでに手練れ感で溢れている。どう考えても弱い訳がない。

そのフェリクス王率いるパーティなら、倒してそうな気がする。魔物と出くわす頻度が、何故か極端に少ないため、一番知りたいフェリクス王の実力が未知数のまま。

しかし、一見弱そうな莉奈でさえああなのだから……とランデル達は想像する。

「あのぉ、リナさん?」

「はい?」

「リヴァイアサンって言ってたけど、まさかリナさんが倒したとか?」

ランデル、ハービスが唸る中、もう訊いちまえとばかりにマリサが訊いた。

ここで訊かなきゃいつ訊くのか。後でモヤッとするよりか、訊いた方が早いと思ったのだ。

「え? まっさかぁ。知り合い? が倒したんで貰ったんですよ」

「……」

知り合いとはもちろん王竜だが、言わなきゃ分かるハズもない。

マリサは再びフェリクス王を見た。

でも、そこにいるフェリクス王が倒したのなら、莉奈は"知り合い"という表現はしないだろう。

「えっと、その、ひょっとして肉以外の素材なんか持ってたり?」

フェリクス王ではないと判断したマリサは、身以外の素材はどうしたのだろうと気になった。

リヴァイアサンを見た事も倒した事もないマリサには、その身が本物かすら分からない。

だが、姿形なら噂くらいは訊いた事がある。

莉奈が、素材を持っているかどうか分からないが、もし持っているなら見てみたいなと、マリサの好奇心がウズっと芽生えた。

莉奈は莉奈で、自分で倒した訳じゃないのに、まるで自分の戦果みたいにホイホイ見せてイイのだろうか? と今更ながらに思う。

一応フェリクス王に、お伺いを立てた方がイイかなと思って見たら、アーシェスとバッチリ目が合った。

「持っているの?」

獲物でも見つけた様な目で、アーシェスが莉奈に近付いて来たのだ。

アーシェスは、莉奈が竜の鱗を持っているのを知っている。だが、リヴァイアサンの鱗まで持っているとは、知らなかったのだろう。

しかし、持ってないと嘘を吐くには、アーシェスの目が怖い。

ーーモグモグモグ。

どうしたものかなと莉奈は2人を見て考えながら、手に持っていた生ハムサンドを口に頬張った。そういえば、食べようとしていたら話し掛けられたなと。

「どういう 精神(メンタル) しているのよ」

マリサとアーシェスの2人に見つめられた状況で、返答ではなく食べる事を選択した莉奈を見て、アーシェスは呆れと感心が混じっていた。

口籠るとか否定とか、数ある選択肢の中で、何故食べる事をチョイスしたのか、アーシェスにはまったく分からない。

「リヴァイアサン、食べないとなくなりますよ?」

超が何個も付く程、レアなリヴァイアサン。

いくらお金を貰ったからといって、莉奈もこれ以上大盤振る舞いするつもりはない。

チラッと見れば、可愛いエギエディルス皇子が、一生懸命ツナマヨサンドならぬリヴァマヨサンドを作っては、魔法鞄にいそいそとしまっている。

ローレン補佐官もマネをして何個かしまっているから、2人は昼食用だけでなく、食べ歩き用にも作っているのかもしれない。

「ちょっとーっ!? 私の分も残しておいてよね!?」

それを見たアーシェスが慌てていた。

余裕で倒せるフェリクス王がいたとしても、リヴァイアサンがいなければどうにもならない。しかも、彼に頼んだところで、すんなり討伐して来てくれる訳がない。

となれば、次にいつ超稀少なリヴァイアサンを、口に出来るか分からないだろう。

では、いつ食べるの? と言われたら、今しかないよね。

それが本物かどうかはともかく、一応口にしておかなければと、マリサも慌ててサンドウィッチ作りに参加していた。

「個人的には、リヴァイアサンは生のまま、醤油に付けてご飯と一緒に食べるのが好きだけど」

莉奈も食べ歩き用に作っておくかなと、テーブルに向かうのであった。