作品タイトル不明
596 リヴァイアサンを討伐したのは?
「ミートパティを挟んだパン、ウマ過ぎなんですけど!?」
結局、リヴァイアサンの身の色にひより、無難な野菜なしハンバーガーに食らいついたマリサは、驚きの美味さに目を見張る。
噛めば噛む程に、肉汁溢れるミートパティ。その旨み溢れた肉汁を挟んだバゲットが吸い上げ、旨味を逃さない。
食べれば食べる程に、ここに何を足したらもっと美味しくなるのか、追及したくなる味だ。
「こっちのチキンカツとタルタルソースのコンビ、マジでウマいから、次に試してみろよ!」
ハービスはチキンカツに、スライス玉ねぎ、タルタルソースの組み合わせで食べていた。
噛むと溢れるのは、凝縮した鶏の旨さ。それをサッパリさせるスライス玉ねぎ。少し酸味のあるタルタルソースが、すべてを優しく包み込んでいた。
「いや、最強はリヴァイアサンだって!! 本物かよく分からないけど、リヴァイアサンって身が青いのな」
ランデルは、リヴァマヨをバゲットにのせて食べたみたいだ。
見た事もないリヴァイアサンがどんな味なのか、まずは何も足さないでダイレクトに味わいたかったらしい。
リヴァイアサンの上質な脂は、火を通すとシットリして旨みが増す。マヨネーズにも負けない旨みの宝庫だ。
そんなランデル達を横目に、ヒッソリとアーシェスがフェリクス王の隣にやって来た。
「ねぇ、リナの言ってた知り合いってあなたでしょう?」
ただでさえ強いリヴァイアサンは、陸ではなく海にいる。足場が悪い場所での討伐がそもそも大変なのに、まったくない海上や海中で戦うのは論外だ。
見つけたところで、おいそれと戦いを挑める訳がない。
となれば、そのリヴァイアサンを倒せるのは、極々限られた人物である。そして、莉奈の知り合いといえば……とアーシェスが思い付くのはフェリクス王しかいない。
「違ぇな」
「まさかのシュゼル?」
「違ぇ」
「え、まさかまさかの下の弟君?」
「エディにはまだ早い」
「え、じゃあ誰よ?」
アーシェスは、誰が倒したのか気になるみたいだ。
だが、莉奈が知り合いと言ったせいで、それが人だと勘違いしているアーシェスには、しばらくはそれが王竜とは辿り着かないだろう。
それはともかくとして、エギエディルス皇子には"まだ早い"って言っているのだから、いつかは対峙させる気とか?
それとも、倒せる様になるという意味なのだろうか?
チラッと、エギエディルス皇子を見たら、一生懸命モグモグとリヴァマヨのサンドウィッチを食べていた。
そんなエギエディルス皇子を見て、莉奈はとりあえずホッコリするのであった。