軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第56話 出戻り

エルナとメイが同時に体調不良を訴えてきたので一瞬こっちの病気にかかったかと不安になったが⋯。

それでもさすがに同時に発病はおかしい。

「どんな感じに不調ですか?」

「身体がだるい感じがして⋯というか魔力不足?」

とメイが答えてきた。

特にエルナが大分ひどいようで起き上がれないようだ。

魔石での補給を試してみたそうだが一時的にはよくなるものの焼け石に水状態らしい。

「そういう事なら一度あっちに戻りますか?」

不調が酷くなり転移が発動出来なくなってしまったら元も子もない。

本当はメイにはこっちに残ってもらうつもりだったのだが、そういう訳にもいかなくなった。

「アヤネはこっちの魔法陣に何かあるとまずいから待機で頼む」

「⋯わかったわ」

異世界転移用の魔法陣は、双方で大きく魔力を消費するのでもし効果が消えてしまった場合に備えてという感じになる。

とりあえず、先に体調が悪いエルナをメイが飛ばす。

その後、メイが飛んだ後に俺がアヤネに飛ばしてもらう形だ。

「うーん、やっぱり魔力消費激しくてヤバイかも⋯どっちかが体調よくなるようならこっちに来てもらって私が魔石調達に動くよ」

「向こうと違ってこっちは完全に魔石頼りだから仕方ないか」

という訳で予定より1日早くなってしまったが異世界に行くことになった。

光に包まれて目を開けると2週間しか経っていないというのに少し懐かしい気持ちになっていた。

2人は日向ぼっこならぬ地べたに寝そべっていた。

「大丈夫です?」

と声をかける。

「ええ、少し回復したわ」

「ふぅ⋯なんていうか空気の薄い所から帰ってきたみたいな感覚」

なるほど。

そういう感覚なのか⋯。

言われてよく分かった。

「家の方の点検してくるのでゆっくりしててください」

「ごめんねー」

「お願いしますー」

という2人を置いて置いていった物を点検するが⋯。

さすがの結界、何も荒らされていなかった。

部屋の中は、ホコリを少し被っているようだったので少し掃除すれば大丈夫そうだ。

しかし、今後の事を考えると1週間おき位には戻った方がいいのかもしれない。

わざわざ苦しい思いをさせるのも悪い。

「そうなると魔石の供給が問題だなぁ⋯」

この森で魔物を狩ってもいいのだがあまり強力な魔物ばかりを狩って生態系に影響が出ても困る。

エルナの話ではそう問題にはならない程にこの森は広いそうだが⋯。

何かあってからでは取り返しがつかないのと出来ればもっと効率的に大量の魔石が欲しい。

そうなると狙うべきは海の魔物だ。

大型の魔物が多く、完全に未開地。

上手くいけば新たな金策にもなるかもしれない。

とりあえずは今回はドローンで様子見をしようと思い用意はしてある。

仕方ない事なのだが⋯。

選んでおいたドローンを購入する。

本当は向こうで購入したドローンを出品登録でぶち込んでこっちで解除すればいいんじゃないかと思ったのだが⋯。

こっちで出品登録した品は無効では取り出せなかったのだ⋯。

こういう所は融通を効かせてくれないらしい。

という訳で目星をつけていたドローンを購入する。

これで明日には届くはずだ。

掃除をしつつ食事の支度をする。

残念ながらこったものを作る時間はないので出来合いのもので満足してもらおう。

ここ最近、身体が軽くなって嬉しいようで祖母がはりきって凝った料理ばかり作っているのであれには勝てない。

「身体が元気過ぎて教師に復帰しようかしら」

とまで言っていた。

バレちゃうから⋯。

そして病気の件は祖母の腰痛なんかは普通に完治しているそうなので若返り自体にはそういう老化現象によって引き起こされる不調は改善されると思われる。

向こうも慎重を期すだろうが⋯。

出来ることなら治ればいいなとは願っているが⋯。

そんなこんなで食事の支度をしながら掃除を終わらせる。

ちなみに床は綺麗だったりするのはル◯バのおかげだったりする。

文明の利器最高!

ちなみに我が家にも実装され頑張ってくれている。

食事が出来上がったので外に呼びにいく。

「とりあえず有り合わせで食事を作ったけど食べれるか?」

「ありがとう⋯かなり回復したみたい」

「私の方はばっちりです。元から魔力少ないせいかもですが⋯」

という事で2人とも回復したようなので一緒に食事を取る事に。

食事をしながら今後の事を話し合う。

「今後は1週間に1度は戻るようにしましょう」

「そうね⋯その方が良いかも」

「ただ、そうなると魔石の消費が激しくなりますね」

正直こっちに来るのは最悪1ヶ月に1回程度でも良いと思っていた。

仕込みの件はすぐに効果が出るものでもないのでじっくり構えているつもりだったのだが⋯。

「それなんですけど海の魔物ってどうにか出来ないですかね?」

「海の⋯」

「うーん」

2人は難色を示した。

「明日にはドローンっていう空から偵察出来る機械が届くのでそれで一度海を見てみたいのですが⋯」

「ああ、あの小さいヘリコプターみたいなやつね」

「確かにあれならいけるかもです」

ということで明日は海へ偵察に行くことになった。

「海にいくならイーステッドかな」

「そうですね⋯他のところよりは警戒が薄いと思うので」

「『隷属魔法』を使ってるなら警戒がキツイんじゃないですか?」

「『隷属魔法』は単一的な命令しか出せないのよ、だから見張りとかそういうのは普通の兵士達がやってるんだけど奴隷に対して兵士の数が全然足りないから外への警戒はおざなりなのよ」

という事だった。

アヤネへの手紙をつけた商品を出品しつつ、本日は早めに就寝した。

向こうに帰ってからは夜ふかし気味だったので変な感じだったが⋯。

すぐに眠りに⋯いやつけるか!

ここ最近は、エルナ達と一緒に寝ることはなかったので緊張してしまう。

「もしするなら聞こえないようにしとくから別にしてもいいのよ」

「そんな度胸はないのでそんな気遣いは不要です!」

というやりとりを経てしばらく悶々としながら眠りになんとかついた。