軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第57話 海

翌日、荷物を受け取ってから朝食の準備をする。

1日で届くのめっちゃ助かる⋯とこっちの世界での『通販サイト』スキルの有難みを感じる。

「ついでに仕込みをしときたいのですがサウスローズに近い洞窟みたいなとこあります?」

と朝食中に2人に尋ねる。

「それなら、いいとこ知ってるよ」

とメイが教えてくれた。

「ああ、あの洞窟?」

「そう、丁度良いと思うの」

と2人とも場所を把握したようでそこに向かう事にした。

朝食を食べ終えてから準備を整えてから、そこに向かう。

「なかなかいい感じの洞窟ですね」

「でしょ?隠れるのにも丁度良いから転移陣置いてあるのよ」

ということでこの洞窟に仮設トイレを放置しておく。

「いいの?」

放置していこうとしたのでエルナに聞かれた。

「サウスローズがイーステッドに疑いを持った時の為の仕込みです」

まぁこれが役に立たない可能性もあるが、上手くいけばさらに疑念の後押しになる。

そこからイーステッドの海の近くの転移陣に転移した。

そこから海に向かう。

「こんな所に来ることはあるんですか?」

かなり僻地のような場所で周りには何もなかった。

「逃げる為に色々な所に設置してあるのよ」

との事だった。

そういう用心深さが逃亡生活中も割と呑気にしていた理由かもしれない。

メイはずっと逃亡生活を続けて疲弊していたというのに割と普通に生活していた。まぁそもそもの強さが違うというのもある。

メイはあちらの世界であればプロ格闘家クラスの強さを持っているが、アヤネとエルナはそもそも人としての格が違う状況だ。

森の魔物は小型の魔物であればメイも倒せるが中型、大型の魔物だと倒せない。

そういうところも関係しているのかもしれない。

「見えてきたよ」

実は先程から海の匂いがしていたのでもう近いんだろうなとは思っているのだがどこまで言っても木々が生い茂っていたので不安に思っていた。

そもそも塩害などに強いタイプの植生をしてるのかもしれないが⋯海の近くとは思えないほど森っていう感じだった。

そしてようやく木々が途切れ海が見える位置まで来た。

「ここが海⋯」

断崖絶壁⋯しかも下を覗き込むと目が霞むほどの高さであった。

なるほど⋯。

この大陸の全容がようやく把握することが出来た。

どういう原理でこんな事になったのかは不明だが、海面から数百メートル以上隆起して出来た大陸だったようだ。

津波などの心配は不要だが、これでは海の調査は難しい事がわかった。

「これって低いところもあるんですか?」

「あるにはあるしなんなら海に続く洞窟みたいになってるところもあるわよ」

「そこには連れていけないよ⋯めちゃくちゃ危ないから」

との事だった。

洞窟に関しては相当珍しいらしく1箇所しか知らないらしい。

そしてその1箇所は四英雄に把握されており危険なので近づけない。

「魔王も海からきた魔物って言われてたわね」

「生態からしてかなり異なっていましたしね⋯」

低いと言っても100m位の高さがあるらしく海に出るのは難しいそうだ。

ただ、魔法もある世界なので降りる事も可能らしくそこから漂流物や塩などを採取しているらしい。

「まぁ採集中もかなり犠牲者出てますからね」

という訳でかなり危険度が高い。

漂流物が貴重品扱いされる理由がよくわかる⋯。

とりあえずドローンを飛ばして確認する。

少し練習はしたのだがぶっつけ本番で海の方に飛ばすのは怖い。

まずは上空に上げる。

まず高度500mまで到達したのだが⋯。

そしてカメラを確認するが周囲には島や大陸などは見えない。

この高さで見えないとなると海に出るのは

「この高さでも周囲に他の島や大陸は発見出来なかったとなるとちょっと海に出て探すのは厳しそうですね」

「こんな風に見えるのね」

「凄い⋯」

と2人は動画を見て感心している。

さてどうするか⋯遠くまで飛ばす事も出来るがさすがに怖い。

もう少し練習してからにするか⋯。

高度を上げるだけでも結構悪戦苦闘した。

エルナが最悪海の方じゃなければ拾えると言ってくれなければもっと低い所で試していたかもしれない。

「そういえば海の魔物って?」

「うーん、基本海中にいるから⋯」

と言いながらエルナが近くにあった木を刈り取った。

結構な大木だったと思うのだが⋯スパンと刈り取っていた。

「今から投げ入れるから見てて」

そしてその木を海に向かって投げ入れる。

その様子をスマホのカメラのズームで確認する。

20メートル近くあった大木が海に着水すると同時に、この高さでも肉眼で確認出来るほど大きな魚が出現して木を一飲みにしていった。

「あれですか⋯?」

「あれでも小さいくらいよ。ほら見てて」

大木を一飲みにした魚をさらに大きな恐竜のようなものが、横からその魚を噛みちぎっていった。

空いた口が塞がらないというのはこの事で完全に規格外の生き物だった。

「ねっあれがたくさんいるから⋯危ないのよ」

うーん、色々対策と検討が必要そうな事が分かった。

そもそもあれ倒せるのか⋯。

という不安が一番なのだが⋯。