作品タイトル不明
第47話 日常
それからすぐに連絡があり翌週に名古屋で会うことになった。
まぁ会うと言っても会ってる所を見られるのは問題なので隠れて滞在中のホテルで会うことになっている。
「よくスケジュールあけれたな?」
「丁度そっちにいく予定が会ったのでね…それで本当にハルトなんだよな…?」
「詳しい事情は会った時に話すさ」
という訳で会う約束は取り付けたので、残りの問題を片付ける。
「それで気に入った所あった?」
「こんな凄いとこ住むの…?」
と母が目を点にしている。
「セキュリティはしっかりしたとこにしないとね」
傍目から見ると若い母親1人に5人の子供だ。
しかもそのうちの4人は見目麗しいときている…下手な場所を借りたら目立って仕方ない。
「でもこんな家賃、私の給料じゃ…」
「母さんにはこっちの維持費負担してもらう事になるからあっちは任せてよ」
「いや子供にそんな負担させる訳には…」
「俺の投資のお金だけでも毎月の家賃は余裕だし今は現ナマもたくさんあるし」
ついでに法人化して経費にしてしまうか…賢者様2人も社員扱いにして…ということを踏まえて事務所にしても大丈夫な物件をピックアップしてある。
「ぐぬぬ…」
母と悔しそうな顔をしていた。
基本的にコンシェルジュ付きの所を選んである。
そしてすべて4LDK以上である。
「という訳でこの中から良さそうなのを選んでよ」
それから賢者様2人を除いた3人でなんやかんやと話していた。
「さてお二人には来る前に常識の勉強をしてもらいましたが…」
賢者様を見ながらあるものを差し出す。
「ここからは楽しい楽しい日本語の勉強をしてもらいますよ」
普通の人に翻訳魔法をかける訳にはいかないので生活する上で、日本語の勉強をしてもらう必要がある。
エルナに関しては実は読むだけなら中学生位の漢字位までなら、メイに関しては小学生低学年位まで読める。
この短期間でそこまで読めるようになるのは、さすが賢者と呼ばれるだけはある。
問題は聞き取りと喋る事である。
「とりあえず、このへんから見てもらおうかな」
とテレビで教育アニメをつける。
残念ながらテレビの中の人だ!の下りは、すでに向こうの世界でやってしまったので驚きが薄いのが残念である。
「言語理解のコツは聞いて喋るです、耳に入ってきた音を口に出してみてください」
と伝えて2人には勉強に勤しんでもらう事になった。
ちなみに転移魔法は…と言うと。
「出来てる」
と言われてしまったのでプリンターなどが届き次第試す事になっている。
早すぎる…これだから天才は…。
「ちょっと部屋でやることあるから、その間に選んどいて」
そういって自分の部屋に戻る。
さて…全員が何かをしてる間に…。
健全な青少年男子にとってここ数週間の禁欲生活は非常に堪えた。
ずっと放置されていたスマホの充電が完了したので早速立ち上げる。
ラインには、学校の友達等から連絡が入っていたがとりあえずは、投資していた株等のチェックだ。
相場に大きな動きはないようで安心だ。
「これは一度…じゃなくてそっちは後回しだ」
スマホを取ると当初の目的を忘れてしまうのは悪いクセだ。
昔と違い今は電子媒体として保存できるから見つかる心配が無くて助かる。
イヤホンを付けて色々と発散して消臭剤で匂いを誤魔化してから株等のチェックに戻った。
連絡に関しては、病気となっている以上色々と確認してからのほうが良さそうだ。
そういえばなんの病気になった事にしていたのか聞いていなかった。
確認しておかねば…。
久々に発散したおかげですっきりした気持ちで下に戻った。
物件に関しては10件ほど出していたのを3件ほどに絞られていたので内見の申し込みをしておいた。
「じゃあここ3件を来週内見にいくけど母さんは都合は大丈夫そう?」
「ええ、大丈夫よ」
「あと申し訳ないけど車借りといてくれないかな6人が乗れる大きいやつ」
「みんなで行くの?」
アヤネが質問してくる。
「今週は外出禁止してもらう訳だしな、あと部屋決めたら家具家電も選ぶし一緒のがいいだろ観光も兼ねてさ」
と伝えるとアヤネは非常に喜んでいた。
賢者様2人もアニメに集中していたようだが…。
「エルナさんなんか顔赤いですけど暑いです?」
まだまだ4月なので暑くはないと思っていたが、確かに向こうよりは暑いかもしれない。
「あっ、いえ違うの…大丈夫だから気にしないで」
「そうですか?もし暑かったら遠慮なく言ってくださいね」
「ええ、ありがと…」
「そういえば、母さん俺ってなんの病気扱いになってるの?」
「盲腸重症」
「なるほど、まぁそれなら辻褄あうか…」
不治の病とかにされてなくてよかった。
「とりあえず今週いっぱいは休学させてもらって来週から復学の予定で動くね」
明日が月曜日、転移魔法の準備や調整を行って復学しても問題なければ復学の予定で動こうと思う。
「わかったわ、あと勉強なんだけど…」
「ああ、そっちは大丈夫、高校の勉強くら…」
「いや、違うのよ。アヤネの方の勉強を見てあげて欲しいのよ」
なんということでしょう…。
「おい、まだここは中学の復習くらいだろ?」
「休み中に忘れちゃった」
と舌をだして笑っているが見せてもらった小テストの結果が散々だった。
「おいぃいいい、なんで10点満点中1点ってふざけてるだろ」
「だって、ほらハヤトの事で色々あったし」
「ぐっ…」
それを言われると弱いが、それにしても一度教えた部分だと言うのに…。
「はぁわかったよ、今日見てやるから夜に部屋に来い」
「はぁーい!」
「ってか2人の部屋ないからあんたら2人は一緒の部屋で寝なさいよ」
「はぁーい!!!」
「はぁぁあああ?」
部屋数を考えれば仕方ないのだが妹と一緒に寝ることになった。
久々に自分のベッドで寝れると思ったのに…。
そしてまだまだ発散したりなかったというのに…。
俺とは打って変わって非常に嬉しそうにしている妹を見て仕方ないかと思う事にした。