軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

21 妖精郷

ドドドドドド……

何の音かって?

俺の目の前にある滝の音だ。

場所は、例の川の最上流。

時刻は深夜。

満月の出ている美しい月夜だ。

高低差10メートルほどの小ぶりな滝が、月光に照らされてきらきらと光っている。

が、光っているのはどうも、それだけではないようだ。

滝の奥――滝の流れに隠れるようにしてできた空洞から淡い光が漏れだしている。

俺は ♭(フィジク) と π(アクア) を使って滝のカーテンを少し除け、洞窟の中へと滑り込む。

洞窟は高さ2メートルもない。

大人だったら圧迫感のある空間だろう。

今の俺は1メートルないくらいなので、あまり気にせず奥へと進む。

洞窟は鍾乳洞のようだ。

鍾乳石がいくつも連なる空間はひんやりと寒い。

洞窟に限らず、ここのところ気温が少し下がってきた。

どうやら俺が転生して意識を取り戻した時期は夏に当たっていたらしい。

砦への行ったり来たりとセカンド村へ出発するまでの待機時間を合わせて、だいたい50日ほどが経過している。

だから季節はそろそろ秋にさしかかる。

夏がそこまで暑くなかったことを考えると、緯度的にはヨーロッパくらいを想定するのがいいのかもしれない。

冬は結構寒くなる可能性がある。

そんなことを考えながら、淡い光の光源に向かう。

といっても、そんなに長い道のりじゃあない。

洞窟の奥行きは10メートルほどだろう。

薄暗い中を手探りだから長く感じるが、その程度だったはずだ。

洞窟の奥には、小さな空間があった。

大人が何人か立ったら息苦しく感じるくらいの広さだ。

空間の真ん中には、上から光が差していて、そこにはシロツメグサみたいな花がたくさん咲いている。

そしてその手前には、例の暗号文とよく似た文字が何文字か。

――もう、解読の仕方はわかっている。

手順としては、わかってしまえばそう難しくはない。

まず、絵文字を現在の魔法文字と対照し、置き換える。

例によって俺は対照表を暗記しているので、これはすぐにできる。

次に、魔法を構成できない組み合わせを除去する。

∨(スプレド) (拡散)と ル(コンセト) (集中)なんかがいい例だ。

このようなありえない組み合わせは、単語の区切りに使われている。

そして最後に――母音を置き換える。

どういうことかというと、たとえば 卜(フレイム) なら、反対属性である π(アクア) に置き換える。

逆もまたしかりで、 π(アクア) は 卜(フレイム) に置き換える。

λ(ウィンド) と Ω(ガイア) も同じ要領で変換する。

これで、暗号文から平文(普通の文)が得られたことになる。

例の謎の絵文字は、この手順により、マルクェクト共通語で「満月の真夜中、滝の裏」と書かれていることがわかった。

そして目の前の絵文字は――「この先、妖精郷」。

最初の暗号だけでは、こじつけで解釈しただけではないかという疑問がぬぐえなかったが、別の絵文字も同じ方法で解読できたのだから間違いない。

俺は、妖精の残した暗号の解読に成功したのだ。

「くろうしたな……」

最後の母音の置き換えを閃くまでにまる半日を要してしまった。

母音(=四大元素)だけなら、入れ替えてもたいていの場合魔法は発動するからな。

一カ所、不可能な組み合わせとして除外していた部分が、属性を変えれば機能することに気づき、母音の入れ替え規則を総当たりに近い形で試していった。

結果、反対属性に入れ替えるというシンプルなルールでうまくいきそうだとわかった。

そして解読に成功したのが、日が暮れる頃。

満月は今夜だったので、慌てて村長宅を抜け出し、滝のありそうな川の上流へとやってきたというわけだ。

「このさきって……どこだ?」

小さな花に光が当たる光景は幻想的だが、ここは洞窟の行き止まりで、先に進める道が見当たらない。

俺はなんとはなしに花を見、それから花を照らす光の光源――上を見た。

その瞬間――俺の身体を奇妙な感覚が包み込んだ。

◇◆◇◆◇◆◇◆

見渡す限り、花畑が続いていた。

それこそ地の果てまで、段丘のように、あるいは絨毯のようにうねる地面は、一面とりどりの花で埋め尽くされていた。

そしてそこには――

「うふふ……」「あはは……」

大きめの蝶のような何かがたくさん飛んでいた。

その正体を半ば確信しながら目をこらす。

身体からさまざまな色の光を放つそれは、前世のナントカ人形くらいのサイズの人型をしている。

トンボっぽかったり蝶のようだったりする羽根。

花弁をさかさまにしたような服。

パステルカラーの髪。

それは誰がどう見ても――

「妖精だ!」

「きゃっ!」「ひゃあっ!」

思わず叫んでしまった俺から、妖精たちがパッと離れていく。

「人間だ!」「人間よ!」

「ええっと……十年ぶり?」「百年ぶりよ!」

妖精たちは俺を遠巻きに見ていたが、やがて、

「――人間さん?」「――なの?」

二人の妖精が俺のそばに飛んでくる。

この二人、見た目がそっくりだな。

向かって右の子が左で、左の子が右で髪をくくっている。

双子か何かか?

二人の目は、抑えがたい好奇心でキラキラ輝いていた。

「あ、ああ……そうだけど」

「どうやってここに来たの!?」「来たのぉ?」

「妖精が残したっていう、地面の暗号を解読して、だよ」

と言いつつ、俺は何かに違和感をおぼえていた。

が、何がおかしいのか、すぐにはわからなかった。

「えーっ!? あの暗号を解読したの!? すっごーい!」「すごいのっ!」

「いやぁ、それほどでも……」

頭をかきつつ謙遜してみる。

「あんないたずらを真に受けて解読するなんて、すっごい暇人だね!」「暇人だねっ!」

「やかましいわ! っていうかいたずらだったのかよあれ!」

丸一日がかりで解いちまったよ!

「……じゃあ、暗号を解ける者に用事があったわけじゃないのか?」

「用事~?」「用事ぃ?」

揃って首をかしげる双子妖精。

ちょっとかわいいと思ってしまったのが悔しい。

「あ、そうだ!」「そうだぁ!」

双子妖精がポンと手を打つ。

「「人間が来たら連れてこいって、お姉ちゃんが言ってた!」」

……そんなわけで、俺は双子妖精に案内されて、「お姉ちゃん」とやらのところに行くことになった。

そこで、俺はようやく自分に起きている異変に気がついた。

「……ちょっと大きくなった?」

周りが妖精ばかりなのでわかりにくいが、普段3歳児並みの身体が小学校一年生くらいになっている。

滑舌もよくなっているから、たぶん顔周りの骨格や筋肉も変化してる。

「妖精郷だから」「だからぁ」

二人の説明によると、この妖精郷とやらは、半分物質、半分精神の世界なのだという。

「人間は、若くなったり」「年取ったりするよぉ」

「へえ」

その理屈なら、魂が30歳の俺はもっと大きくなっても良さそうだが、肉体の方に引き摺られてるんだろうか。

……あるいは、この8ヶ月ほどばぶばぶ言ってたせいで、精神が幼児退行を起こしてるとか……。

そんなことを考えてる間に、目的地に着いた。

それは、緩やかな丘の上にあるログハウスだった。

妖精サイズではなく、ちゃんと人間サイズだ。

双子妖精は、そのログハウスのドアに勢いよく突撃した。

バーン!

「「おねーちゃん! お客さんだよっ!」」

何かと思ったが、要するに妖精たちでは小さすぎてドアを開けるのが大変なんだな。

「ありがとう、セセル、セセラ」

それが双子妖精の名前だったらしい。

ログハウスの中にいたのは、セセル&セセラと同じくらいの大きさの妖精だった。

半透明のアゲハ蝶柄の羽根はいいとして、髪型はなんと金髪ツインテドリルである。

顔立ちは凛としたお嬢様という感じ。

「……かわいい」

「な、か、かわ……っ!?」

思わずつぶやいてしまった俺に、ツインテ妖精が顔を赤くする。

「おねーちゃん照れてるー」「照れてるぅ」

「あー、もう、うるさい! 人間とはわたしが話すからどっか行ってなさい!」

「おねーちゃんが怒った!」「怒ったぁ!」

きゃーっと笑顔で悲鳴を上げながら、セセルとセセラが退場する。

俺は思わず安堵のため息をついた。

正直あのテンションに付き合うのは大変だったんだ……。

「ごめんなさいね、悪気はないのよ」

とツインテさん。

「ああ、いや……いい子たちだと思うよ」

「うん。この 郷(さと) には悪い子なんていないわ」

そういってツインテさんが胸を張る。

「――改めて自己紹介するわ。わたしはメルヴィ。ここ、テテルティア妖精郷の妖精長よ」

ここのリーダーってことか。

それで「お姉ちゃん」だったんだな。

「俺は、か……いや、エドガー・キュレベルだ」

思わず前世の名前を口にしそうになり、慌てて言い直す。

「そう。ずいぶんかわいらしい人間がやってきたものね。……って、ちょっと待って」

ツインテさん改めメルヴィが、俺の周囲をひらひらと飛びながら、俺を頭の先からつま先までじっくりと観察する。

見終わったメルヴィは、顔をしかめながら言う。

「これはまた……理解に苦しむ人間が来たものね」

一体何を見たのか、メルヴィがそう言ってくる。

俺も気になって、メルヴィにこっそり【鑑定】を使ってみる。

メルヴィ(テテルティア妖精郷出身・妖精長――◆#%[<□……

え?

「……ちょっと、レディの秘密をこっそり覗き見ようなんて、いい度胸をしてるわね?」

バレた!?

「ま、人間なら気づかないでしょうけど、わたしくらいの妖精になると、その程度の誤魔化し方じゃバレるわよ」

「いや、その、これは……」

青くなって言い訳しようとする俺に、

「いいわよ。悪気があったわけじゃなさそうだし」

メルヴィはそう言うと、ログハウスの奥に消えた。

5分ほど待っただろうか。

奥からティーカップを抱えたメルヴィがふらふらと飛んでくる。

「は、はい……お茶」

「気を遣わなくていいのに」

「人の厚意は素直に受け取る!」

「は、はい」

ぜえぜえと息を荒げているメルヴィの前で、俺はお茶を上がらせてもらった。

「……おいしい」

前世で喩えると、ローズヒップティーに蜂蜜を垂らしたような味だ。

「そう。それはよかったわ」

メルヴィはそう言ってにっこりと笑う。

不覚にもドキリとしてしまった。

「ご主人様が好きだったお茶よ。最近は来客もなかったから、出す機会がなくてね」

「ご主人様?」

「わたしたち妖精を生み出したのは、始祖エルフのご主人様よ。ここ以外の郷の妖精も、また別の始祖エルフに生み出されてるわ」

じゃあ、『アバドン魔法全書』の記述は正しかったんだな。

「そのご主人様は?」

「…………」

メルヴィが顔を暗くしてうつむく。

「あ、いや、済まない。まずいことを聞いてしまった」

「ううん、気にしないで。……それより、エドガーはどうしてこの 郷(さと) に?」

露骨に話を逸らした感じだが、それに乗ることにする。

「妖精の残した暗号を解読したんだ。それで、満月の真夜中に滝の裏に行ったら、何か光ってるものがあって、気がついたらここにいた」

「ふぅん。あれを解読したんだ」

メルヴィが興味深そうに俺の顔を覗きこんでくる。

うーん、かわいい。

「それから、村での噂話を確かめに来た」

「噂話?」

「怒らないで聞いてほしいんだけど……」

「うん。何?」

「……リベレット村で子どもが行方不明になる事件が起きていてね。一部の村人が、妖精の仕業じゃないかって騒いでるんだ」

「何よそれ!? そんなわけないじゃないっ!」

メルヴィはバン!とテーブルを叩いて飛び上がった。

……怒らないって言ったのに。

「だ、だから怒らないでってば。俺も、妖精は善良な存在だって聞いてるから、噂は疑わしいと思ってたんだ」

「だ、だいたい、妖精が人間の子どもをさらってどうするって言うのよ!」

「いやその……食べる?」

「食べないわよ! 失礼ね!」

メルヴィの怒りは本物のようだった。

……うん、まあそうじゃないかとは思ってた。

「例の暗号が、子どもが行方不明になった場所から近い場所にあったんだ。それで、関連性を疑われたみたいだ」

「あの暗号は、森のあちこちに定期的に残しているものよ。森に遊びに行く妖精に頼んで、残しておいてもらうの」

「何のためにそんなことを?」

「……それは……」

なぜかメルヴィは言いよどんだ。

『アバドン魔法全書』によれば、妖精は嘘をつくことができないらしい。

だから、何か言いづらい事情があったのだとしても、メルヴィには嘘をついて誤魔化すことができないことになる。

「でも、本当よ? 子どもたちをさらったって、妖精には何のメリットもないわ。そもそも、そういうことができるようには作られてないし……」

ふむ。

ロボット3原則じゃないけど、妖精が始祖エルフに作られた存在なのだとしたら、そういう制約があるのは自然かもしれないな。

「まあ、信じろとだけ言っても難しいわよね。いいわ、じゃあ、あなたの疑いが晴れるまで、この 郷(さと) に泊まっていってよ。見たいところがあれば見せてあげるし」

「俺は疑ってないから、いいよ」

「ダメよ。他に疑ってる人がいるなら見ていって」

「でも、俺は見ての通り子どもでさ。勝手に外泊なんてしたら、母さんたちがなんて言うか」

「……そういえばあなた子どもなのよね。なんか30歳くらいの大人と話してるような気分になってたわ」

ギクリ。

「時間のことなら、問題ないと思うわよ。妖精郷の時間の流れは、外の世界の10分の1だから」

じゃあ、まる1日いても、外では2.4時間しか経ってないことになるのか。

竜宮城みたいだな。

「その分、歳を取るなんてことは?」

「ないわよ。ここは半分精神の世界だから。身体は向こうに置いてきてあるようなものなの」

「もう半分は物質なんじゃ?」

「そうだけど、物質の時間は外の時間が適用されてるみたいよ。前にここに来た旅人さんがそう言ってたわ」

とすると、精神だけ 時間を早回しに(クロックアップ) してるってことか?

が、いずれにせよ、こんな機会は滅多にない。

目の前に妖精さんがいるっていうのに、何もしないで帰るなんてありえないね。

「……そこまで言うなら、泊めてもらうよ」

俺がそう言うと、メルヴィの顔がパッと輝いた。

「ホント!? じゃあ、今日は宴会ね!」

そう言うと、メルヴィは鼻歌交じりに部屋の外に出て行ってしまった。

……疑い云々は口実で、俺を肴に騒ぎたかっただけなんじゃないだろうな。

ま、俺も妖精と戯れられるというなら、否やはないけどな。

◇◆◇◆◇◆◇◆

――夜。

妖精たちの宴会が終わって、俺はログハウスのベッドに身を横たえていた。

もちろん、【不易不労】のおかげで眠ることはないのだが、さすがに妖精の家で魔法のスキル上げをするわけにもいかない。

それに、気になることもある。

このログハウスは、明らかに人間用だ。

人間用というか、おそらく始祖エルフのためのものだったのだろう。

しかし、ここには始祖エルフはいない。

古代の種族だと言うから、とっくに滅んでしまったのかもしれないが、メルヴィの様子を見ていると違うような気がする。

メルヴィが「ご主人様」と言う時、その言葉に宿っている感情は、死んでしまった主人への追慕の念ではない。

きっと、「ご主人様」は今も生きている。

でも、俺に会わせるわけにはいかない。

妖精たちは底抜けに明るかったけれど、話が「ご主人様」に及びそうになるとみんな暗い顔になってしまう。

もちろん、そこには何か事情があるのだろう。

そして、たまたまやってきた客人である俺としては、その事情に首を突っ込むようなことはしたくない。

さいわい、妖精たちの口ぶりからして、「ご主人様」が密かにリベレット村の村人を誘拐しているなどということはないようだし。

だから、部外者である俺が口を出すことではない……はずだ。

でも、メルヴィは何か抱え込んでいるような感じなんだよな。

妖精長という立場と持ち前の責任感から潰れそうになっている気がする。

生前、サラリーマンをやってた頃に、後輩の女の子がそんな状態になっていた。

彼女はその後、仕事に失敗したことに責任を感じて会社を辞めてしまい、その後の話は聞いていない。

俺に何か責任があったわけではないけど、手をさしのべられなかったことについては罪悪感があった。

セセルとセセラも、

「お姉ちゃんを元気づけてあげて」「あげて!」

と言っていた。

――明日、メルヴィに聞いてみよう。

そう思って横になるが落ち着かない。

こんな時は眠くならないこの身体が恨めしい。

俺は静かにベッドから起き出すと、家のどこかで寝ているはずのメルヴィを起こさないように注意しながら家を出る。

そして、日が落ちてもうっすら明るい妖精郷の中をゆっくりと散歩する。

花畑はどこまでも続いているが、妖精たちが住んでいる場所は、ログハウスを中心とした一帯だけのようだ。

俺はその外れに、古ぼけた教会のようなものを見つけた。

といっても、屋根はなく、石造りの壁も崩れていて、遺跡と言った方が近いようなシロモノだ。

その中に、地下へと降りる階段があった。

階段の横には蓋とおぼしき木板がよけられている。

そして、その階段の奥から、青白い灯りが、俺を誘うように漏れ出していた。

俺は興味を惹かれて階段を降りる。

階段の先は鍾乳洞になっていた。

俺はその鍾乳洞を数メートル進み――

「なんだ……これ?」

そこにあったのは、巨大な水晶のような何かだった。

ただの水晶じゃない。

水晶の奥に、閉じ込められている何者かがいた。

白金色の長い髪、透けるように白い肌、優美なボディライン。そして、

――先の尖った長い耳。

「――始祖エルフ?」

俺は反射的にその人物に【鑑定】を使っていた。

アルフェシア・ウィラート・メーテルリンク(《始祖エルフ7柱〈森の賢者〉》《魔導を究めし者》《眠れる姫》)

77歳(時間凍結後1118年経過)

始祖エルフ

デミゴッド(神々からの強力な加護により半ば神と化した存在。)

状態 時間凍結

レベル 92

HP 179/179

MP 4519/325061(25061+300000)

スキル

・神話級

【模倣開闢】-(極小の宇宙を製作する。)

【四大魔法】4

【魔法生物作成】9(MAX)

+【アンドゥ】-(製作における失敗を一段階だけなかったことにできる。)

・伝説級

【念話】6

【精霊魔法】9(MAX)

【時空魔法】9(MAX)

【次元魔法】5

【次元魔道具作成】9(MAX)

【解析】9(MAX)

【データベース】-

【自在詠唱】7

【精神統一】7

・達人級

【魔道具作成】9(MAX)

【空間魔法】9(MAX)

【メンタルタフネス】9(MAX)

【ソルフェージュ】9(MAX)

《善神の加護+5》(製作を司る神ヨー・デルンの加護。製作関連スキルの習得・成長に極大補正。世界創造関連スキルがアンロックされる。スキル【アンドゥ】がアッドされる。)

《善神の加護+2》(魔法を司る神アッティエラの加護。魔法関連スキルの習得・成長に中補正。膨大なMPがアッドされる。)

なっ……

何だ、これ!?

「――見ちゃったのね」

後ろからかけられた声に、俺はぎくりと身をすくませる。

「――そうよ。これが、わたしたちのご主人様」

振り返って見ると、そこには寂しそうに笑うメルヴィがいた。