軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

3「まさかのUMA扱いじゃね?」②

「河童さんの守護聖人にしてギャラクシー河童勇者である俺としては、河童さんからの紹介で俺を訪ねてきたモスマンさんを無下にするつもりはないよ。もう友達だしね!」

「――感謝するよ」

「んで、どこの誰をぶっ殺せばいいの?」

「個人的には対話で解決したいのだがね。無理ならば、助けて欲しい」

「……モスマンさん紳士! どこかのバーサーカー勇者とは違うなぁ」

夏樹は、はて、と不思議に思う。

一登の言うバーサーカー勇者とは誰なのだろう。

ギャラクシー河童勇者的にはあまりお友達になりたくない勇者だ。

「ってことは、しばし向島市に滞在している間にたぶん新たな神々が接触してくるからそいつをぶっ殺すってことでよしとしようか」

夏樹の中で新たな神々を殺すのは確定事項だった。

美脚の神や、愛の女神のように友好的な神々ならいざ知らず、新たな神話を作ると言って迷惑をかける奴らははっきりいって邪魔でしかない。

「ったく、新たな神々のせいで学校に通えないじゃないか!」

「――え?」

「――え?」

驚いた声を出す、一登と視線を合わせた。

なぜそうも驚くのだろうか。

「夏樹くん……別に今すぐどうにかなるわけじゃないんだから学校には行こうよ? 俺もそろそろ復学するつもりだし」

「…………うっす」

「すごく嫌そう!」

「べ、別に学校サボる口実ができたとか思っていたわけじゃないんだからねっ!」

「そんなツンデレみたいに言われても困るよ」

時計を見れば、そろそろ七時になる。

少し早いが朝食の支度もしなければならないし、起きるとしよう。

「義政先生には少し早いかな? もう少し寝ていてもらおうか」

「そうだね。僕たちが五歳の頃だって、こんな早く起きなかったし」

「……いえ、それには及びません」

五歳児を気遣おうとしていたが、話し声のせいなのか義政が敷いてある布団からむくりと起き上がる。

傍にあった眼鏡をかけ、彼の視線が夏樹たちに向く。

しまった、と夏樹と一登は慌てた。

いくら義政が大人びた少年とは言え、さすがにモスマンを目にしたら気絶くらいしてしまうかもしれない。

お預かりしている身で、さすがにそれは看過できなかった。

「よ、義政先生、彼はその、着ぐるみで――」

「おはようございます、夏樹さん、一登さん。どうやらモスマンさんと無事にお会いできたようですね」

「義政くん、その節はお世話になったね」

「って、ええぇえええええええええええええええええええ!?」

夏樹は絶叫した。

まさか義政がモスマンと知り合いと思うまい。

「え? なんで? なんでぇ?」

「さ、さすがにこの展開は想像してなかったよ」

「ははは、言い忘れていました。昨日、カブトムシを探しに山に行った時に、森の中で爛々と輝くモスマンさんの瞳を見つけてしまいましてね」

「うん! そこは逃げようね! なんで接触したのかな!?」

「……俺なら気絶している自信があるよ」

「お話を聞けば、由良家を探しているというので住所を教えたのです。もちろん、害はないとわかったからです。お伝えできずすみません」

「いや、えっと、あの、別にいいんだけど、はい」

なぜ義政は平然とモスマンと交流できているのだろう。

モスマンの存在よりもびっくりだった。

「ちょっと、配信中なのにうるさ――――ぎゃぁあああああああああああああああああああ! モスマンだぁああああああああああああああああああああ! えぇええええええええええええええええええええ!? 存在するのぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

「魔族でもUMAはUMAなんかーい!」

居候中のリヴァイアサンことリヴァ子がモスマンを見て絶叫し、夏樹が突っ込んだ。

どうやら人間魔族関係なく未確認生物と認識は同じらしい。