軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

64「妹が魔法少女とか意味わからなくね!?」①

「お兄ちゃんって、本当にきもっ! でもね、そんなお兄ちゃんだからだーい好き! 私が魔物から助けてあげるね!」

「ちょ、落ち着いてひなた! 僕がきもいとか、ソーニャさんが魔物とか君は誤解しているよ!」

祐介は慌てる。

よくわからないが、妹は大いに誤解しているようだ。

まず、自分はキモくない。

次に、ソーニャは魔物ではなく美しき種族ダークエルフだ。

ひなたがどうやってソーニャが人間ではないことを知ったのか不明だが、一般人である妹がダークエルフをどうこうできるわけがない。

ソーニャは、異世界の魔王ギーゼラ・シラーの母親だ。

魔王ほどの力はなくとも、単身で人間の国に入り込む強さと信頼を持つ魔族だった。

ソーニャは好戦的ではないし、祐介の妹であるひなたに対し何かするとは思わない。

だが、どう説明すればいいのか悩ましい。

「とりあえず落ち着こう! 今から大事な初夜があるから、明日の朝ゆっくりと」

「それじゃ遅いから今、突撃してるんでしょう! もういいっ! お兄ちゃんはわからないようだけど、奴らは危険なの! 今日一日で私がどんな思いをしたかわからないでしょう!」

ひなたは興奮しているようで、祐介の声が届いていない。

この場に千手がいれば、「いや、今話せよ。なんで明日の朝なんだよ」と突っ込んでくれただろうが、残念かな千手は不在だ。

「――どうしたの、祐介……あら、妹さん? もしかして、お話しようってきてくれたのかな?」

「ソーニャたん気をつけて! ひなたは君の正体に気づいている! ていうか、ソーニャたんのパジャマ姿萌ぇええええええええええええええええ!」

「え?」

「さっきから思っていたんだけど、ソーニャたんって呼び方がキモすぎぃいいいいいいいいいいいいいいい! 目の前で、婚約者にたん付けしていちゃつかれる妹の身にもなれよぉおおおおおおおおおおお!」

ついにひなたが感情を昂らせた。

ついでに祐介もソーニャのパジャマ姿に感情を昂らせて叫んだ。

「――って、祐介、お前のテンションの高さはさておき、気づかないのか!」

「ソーニャたんの可愛さになら全力で気づいています!」

「あ、ありがとう」

「いちゃついてるんじゃねえよ!」

「って、そうじゃなくて、妹さんから魔力が」

「――どうして!?」

ソーニャの指摘に、ようやく祐介は妹ひなたから魔力が溢れていることをに気づいた。

「ひなた、どうして」

震える声を出した祐介に、ひなたは恥じらうように微笑んだ。

「――私ね、魔法少女になったの」

「なにそれ超くわしく!」