軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

3「自分を特別だと言う奴ほど痛々しくね?」③

「月読命様と素盞嗚尊様とお話をするのは楽しいのですが、時間も押していますので次の段階に移りましょう」

「ああん?」

保は月読や素盞嗚尊の反応をまるで気にした様子はない。

まるでふたりの声が聞こえていないのではないかと思えてしまう。

「私としては神殺しをするために力を蓄えていたのですが、少し疑問があります」

「なんだよ?」

「あなたたちは本当に僕が全力を出して戦うに相応しい力を持っているのでしょうか?」

びしっ、と素盞嗚尊を中心に地面に亀裂が走る。

「言ってくれるじゃねえか、異世界で観光してきただけの人間が!」

びりびりっと空気が震えた。

怒りのせいで素盞嗚尊が神気を高まる。

だが、保は表情を変えることはなかった。

「――この程度ですか?」

「ああ?」

「もしや素盞嗚尊ともあろうかたが、この程度の力しか出せないのでしょうか? それともなんらかの制約があり力に制限があるのでしょうか?」

「よし、殺す。絶対に殺す。泣いても殺す。笑っても殺す。命乞いしても絶対に殺す!」

素盞嗚尊が地面を蹴った。

「素盞嗚! 待ちなさい、殺してはいけません!」

「手加減はしてやるよ!」

月読が止めようとするも、すでに素盞嗚尊は拳を振りかぶっていた。

「保様に簡単に拳が届くと思うなよ!」

「保様と戦いたければ俺たちを倒してからにし――」

素盞嗚尊と保の間に、ふたりの青年が割って入った。

「帝国」の人間だろう。

手に武器を持ち、魔法を使おうとしているのがわかったが、微塵も気にならなかった。

その程度の力しか持っていないというのに、目の前に来たことだけは褒めてやろうと素盞嗚尊は思う。

「――邪魔だ」

素盞嗚尊の振るった拳は、ふたりの青年を瞬く間に殴り飛ばした。

顎を、頬骨を砕かれた青年たちは、何もできず、何が起きたのかもわからず、数十メートル吹き飛んで海に落ちて飛沫をあげた。

「それで? 自分の力量もわからない雑魚に守ってもらわないといけない、厨二病全開のてめえはどれだけ強いのか教えてくれよ?」

素盞嗚尊の威圧を受けて、保は歪んだ笑みを浮かべた。