軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

4「まさかの弟さんじゃね!?」②

(こ、この陽キャの神め……まったく頼りにならねぇ。ホラーさんの弟だって言うから助けてくれるかと期待していたのに)

それ以前の問題として、人の夢の中でシュノーケリングをやる意味がわからない。

確かに目の前には綺麗な海が広がっているが、魚が泳いでいたり、綺麗な珊瑚があったりするのだろうか。

確かめてみたい気がするが、そんな余力はない。

「あー、もー、なっちゃん、力尽きそう」

砂浜に大の字になる。

本当に常夏のビーチにいる気分になるのだから不思議だ。

風が熱いが、湿度を感じないのでそこまで嫌な暑さではない。

ちらり、と視線を向けると、どこに準備していたのか陽キャの神がいそいそとシュノーケリングの準備を始めている。

「海の神! 先ほどから聞いていたが適当なことを言ってばかりで、お前はもう少し真面目にやることができないのか!」

ビーチチェアで寝そべっていた男性が苛立ちを抑えきれずに、こちらにやってきた。

黒髪を丁寧に整えた眼鏡をかけた二十歳過ぎの青年だった。

「――――うぉぉぉぉ」

青年の姿を直視してしまった夏樹が変な唸り声を出してしまう。

こんがり日焼けをした陽キャの神と対照的に、青年の肌は白かった。

肉体も背は高いが細い。まさに痩身痩躯と言えるだろう。

そんな、青年は一見するとクールなイケメンだ。

そんなクールなイケメンだが、ふんどし姿だった。

褌には「大地」と達筆に書かれている。

――間違いない、大地の神だ。

「――Unbelievable!」

夏樹はかつて宇宙人のジャックと遭遇した時よりもはるかに衝撃を受けた。

「…………どうした、由良夏樹。急に信じられないと叫んで。ああ、わかるぞ、海の神のちゃらんぽらんとした態度にお前も怒りを覚えているのだろう?」

「ちゃらんぽらんって酷いなあ。まるで俺が適当にやっているみたいじゃん!」

「実際、適当だろうが! すまない、俺からよく聞かせておくから多めにみてやってくれ」

そう言って申し訳なさそうにする青年だが、言葉がうまく耳に届いてこない。

とにかくふんどしだ。

風になびくふんどしだ。

なぜわざわざ「大地」と書いたのだろうか。

それとも「大地」仕様のふんどしがどこかで売っているのか。いや、売っていたとしてもわざわざ買わないし、装備もしないはずだ。

――ぶっちゃけ、怖かった。

「えっと、あの、あなたは大地の神さんですかぁ?」

「――さすが、海の勇者と言うべきか。隠すつもりはなかったんだがな、最初に名乗るべきだったな。俺は大地の神。そして、佐渡祐介を選び力を与えた者だ」

「うっす! 由良夏樹です! よろしくお願いします!」

(……祐介くんがやべえから大地の神がやべえのか、それとも大地の神がやべえから祐介くんがやべえのか、もしくはどっちもやべえのか……きっとやべえとやべえが引かれあったんだろうなぁ。――怖っ!)