作品タイトル不明
27「やべえのとやべえのが揃ったんじゃね?」②
女性――ショタエルフ侍らせてえは、祐介から千手に視線を向けて、会釈をした。
千手も組んでいた足を解き、会釈を返す。
「えっと、こちらの方は?」
「七森千手だ。佐渡とは裏稼業を通じて知り合った。ま、霊能関係者だ」
「――っ、人外っ子プリンスも独自のルートで霊能力者と接触していたのね。私はこの大学に通う川崎沙也加です。同志たちにはしょたエルフ侍らせてえと呼ばれています。よろしくお願いします」
「……話は聞いている。なんでも、潜入中らしいな。とりあえず、座って詳しい話を聞かせてくれ」
「はい」
すでにコーヒーを手に持っていた沙也加は千手と祐介と同じテーブルについた。
(どこから話をするもんかねぇ。というか、佐渡が人外プリンスって呼ばれていることに俺はツッコむべきか? スルーすべきか?)
千手は腕を組み悩む。
場所が場所だ。思い切り声を大にしていい場所ではないだろう。
(なんでプリンスなんだよ! どこの王子だよ! って、ツッコミてぇー!)
ツッコミをしたくてウズウズする。
ノリと勢いのあだ名なんだろうが、それでもプリンス要素がない祐介にツッコミたい。
(初対面じゃなければ、この子にもしょたエルフ侍らせてえ、ってただの願望じゃねえか! ってツッコミそうだ)
大学のカフェテリアで叫ぶわけにもいかないので我慢する。とにかく我慢だ。
「佐渡、川崎さんに今日どんな話をするのか伝えてあるか?」
「少しだけ。ショタエルフ侍らせてえさんのことが加座間家にバレているかどうかわからなかったから詳細は話してないよ。ただ、加座間家について話をしたいとだけ言ってある感じかな」
「そうか。ま、そういうことだ。川崎さん、俺たちは加座間家と揉めるかもしれねえんだ。あんたがどういう理由で加座間家に入り込んだのかは、まあ、佐渡から聞いているが、家の中で何を見て、何を聞いたのか教えてくれねえか?」
コーヒーに口をつけた沙也加が千手をまっすぐに見た。
「加座間家に関してですか。それは、人以外の者を集めていることに関してですか」
「……どうやら内情を知っているようだな」
「はい。加座間家がショタとショタを掛け合わせて究極のショタっ子を産み出そうとしている。つまり、あなたも加わりたい、そうですね?」
「………………なにそれ千ちゃん意味わかんない」