作品タイトル不明
44「霊能学校って何をするのか気になるんじゃね?」
「はい! 先生、質問です!」
「夏樹くん、どうぞ」
「霊能学校って何をするんですか!」
「……青山銀子さんから聞いたことはありませんか?」
「ないっす!」
「そうですか。では、簡単にですが、説明をしましょう」
夏樹の疑問に、月読が答えてくれる。
霊能学校の日常に、一登と杏も興味津々だった。
「まずは、勉強です」
「………………」
「そんな馬鹿なって顔をするのはやめてくれませんか? 一登くんと杏さんもですか……学生ですからね、最低限の勉強はしてもらわなければなりません」
「てっきり、一時間目から六時間目まで瞑想かと思いました!」
「それって寝ているじゃないですか」
さすがに月読も呆れ顔だ。
夢のような授業だが、現実は甘くない。
きちんと普通の授業が待っている。
「一般の学業に混ざって、霊能力の使い方の指導ですね。部活動がある学校もありますし、派閥を作って戦う学校もあります」
「異世界ものの魔法学校って感じでオーケーですか?」
「…………魔法を霊能と置き換えてみると、意外と間違っていないと思いますよ」
なぜ素直に現代ファンタジーとして受け入れてくれないのか、月読が気になるが、質問するのはやめておいた。
「部活と派閥か……河童さんと交流部、河童さん過激派だね」
「河童限定にする必要あるかな!?」
「――あるさ!」
「あるんだ……」
河童さんも学生と毎日関わるのは大変だろう。
「ぶっちゃけ、学業に霊能が入った分、面倒臭くないですか?」
「本当にぶっちゃけてくれましたね。安心してください、というのは教師としてどうかと思いますが、霊能力関連の方に重きを置いていますよ」
「……なるほど」
「あの、月読先生」
「なんですか、一登くん」
「そもそも夏樹くんって霊能力者じゃないんですけど、その辺いいんですか?」
夏樹だけではない、一登も杏も、霊能力者ではない。
扱う力は魔力であり、勇者である。
夏樹に至っては世界を破壊したことがある星槍と契約をしているし、一登だって聖剣と契約していた。
彼らを霊能力者というのは少し難しいだろう。
「ははは、問題ありませんよ。魔力を持つ人間もいるんです。ヨーロッパ圏には魔女の学校もありますし、魔法学校もあるんです。彼らは霊力ではなく、魔力を持っています。日本は霊力が基本ですので、霊能力者と全体を言うだけです。魔力も霊能もざっくり言ってしまえば異能です。そのような異能持ちを、霊能力者と言っているだけですよ」
力の使い方という意味では、基礎はあまり変わらないらしい。
人によって霊能力でも違いがあるので、あとは個人の努力次第という。
霊能学校はそのサポートと、経験を積ませ、仲間を作る場である。
「へぇ。つまり、俺と全力でガチバトルできるライバルが」
「いません」
「いないと思う」
「杏もいないと思うな」
「全否定!?」