軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

74 長過ぎる馬車移動

馬車は1時間ほど走ると休憩するようだ。長い1時間だった。お尻はもう限界だ。歩いていくほうがマシなんじゃないだろうか。

「15分休憩したら次は2時間くらい走りっぱなしだから、小便いきたいなら今のうちにしてこい」

「……2時間。耐えられるかな?」

とりあえず、用を済まそうとトイレを探してみたが見当たらない。どうやらフリーダムタイプらしい。近くにいたジャンさんに聞いたら、木のうしろや草むらなどでするそうだ。

ついてこようとするジャンさんにお断りをして草むらにいく。土魔法で少しだけ囲いを作って地面に穴を開ける。ササッと済ませたあとは穴を埋めて囲いを消した。ふぅ~、緊張したぜ…。

短い休憩のあとはまた馬車で移動だ。たった15分の休憩でお尻が回復するわけもなく、すぐにまた痛くなった。座席にバシバシぶつかりながら必死に我慢するが正直厳しい…。

「ノア、どうかしたか? 何か様子が変だけど」

「…お尻が割れたかもしれません」

「ぶはっっ! なんだ、ケツ痛かったのか〜」

「慣れないと痛いよね。俺達は慣れてるから大丈夫だけど、初めて乗った時は痛かったな」

レストマさんが席を移動して私の前に立ったかと思ったら、ヒョイっと脇の下を持ち上げられた。そのまま席に座り、私はレストマさんの太腿の上に。

…抱っこされたな。でも、レストマさんの太腿が硬いからあんまりよくない。ちょっとマシになった気がしなくもないって感じだ。モゾモゾと動きベストポジションを探すがしっくりこない。

まぁ、吹っ飛ぶのはなくなったと思えばいいか。シートベルト役お願いします。

私の膝に乗っているハクをもふもふしながら暇を潰すが、10分もしないうちにハクが眠ってしまったのでもふもふタイムは終了だ。これで本格的に暇になってしまった。

特にやることもないので、時間潰しに竹籠でも編んでようかな。あー、でも乾燥は終わってるけどサイズを整えたりはできてないな。

とりあえず1本取り出してみる。ちゃんと鞄の中から出したように見せたよ。横幅は大体揃ってるけど、厚さが結構ある。竹ひごの作り方は何となく知ってるけど、馬車の中でやるには難易度が高いな。

検索スキルで『スキルでの竹ひごの作り方』を調べてみる。検索中のグルグルマークがなかなか消えないな。もしかしたら、神様が何かしてるのかも。

なんてことを考えながら検索が終わるのを待つ。スキルで作るのが無理なら地道に手作業で頑張るしかないけど、無心で作業するのは結構好きなので問題ない。人目がなければ難しくてもやるのに。

しばらく待っていたけど、検索結果は該当スキルなしってことだった。そういえば、竹自体認識されてなかったんだから竹細工関係のスキルがあるわけないか。…ちょっと残念だね。

大人しく今できることをするしかないかな。ポーション瓶なら材料も残ってるし、大きさを変えれば他の物を入れるのに使えそうだから、サイズの違う物をいくつか作っておこう。

馬車に揺られつつ作業をして次の休憩までの時間を過ごした。相変わらずおケツは痛いけど、何とか2時間をのりきった。

「そろそろ休憩だから降りる準備しろー」

「了解です。あとどれくらいで着きますか?」

「まだ半分ってところだから、休憩込みであと4時間くらいじゃないか」

「長い…」

馬車が休憩場所に到着して、これから1時間程休むらしい。皆、身体をほぐしたりトイレに行ったりとそれぞれの時間をすごしている。私も緊張感MAXのトイレを済ませパーティーメンバーのところへ向かった。

「休憩中は好きなことしてていいぞ。時間までに帰ってくるなら少し離れたところに行っても問題ない。この広場には魔物避けがされてるから安全だし」

近くに薬草とかあるなら採取したかったけど、トイレがフリーダムだからなぁ。なんか汚くてイヤだな。できれば身体を動かしたかったけど、魔物もいないし何しよう?

「キャンッ、キャンッ!」

どうやらハクは駆けっこがしたいらしい。馬車の中では大人しくしてたし、思いっ切り走りたいんだろうな。それならハクのために散歩に行こうか。