軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

71 お国事情と問題

「家族についてって重要ですか?」

「そうだな、先ずは国のことから説明するか」

リーダーの話は前にスラムのゴミ山で会ったお兄さんに聞いた話と似ていたが、更に詳しく説明してくれた。

未開の地を開拓して出来た国だということ。

王族がいて貴族制だということ。

昔からの悪弊があるということ。

今現在、さまざまな問題がおきているということ。

さまざまな問題っていうのに子供の人身売買があるんだけど、面倒なのが親族が出張ってくる時なんだそうだ。

「命名式のあと仮洗礼を受けたので、家族とは終わりだと思ってたんですけど…」

「普通はね。ただ、子供が成長してちょっと使えるようになると家に戻そうとする奴が出てくるんだ」

「迷惑な話ですね」

「そうだね。しかも、その子供が本当に自分の子供かわからないのに連れてくんだ。要は、使える人間なら誰でもいいんだよ」

家族だから一緒に暮らそうって言われて付いていって、奴隷のように使われるなんてことが後を絶たないそうだ。しかも、実際は家族かどうかもわからない。

先輩の見習い冒険者達が忠告はしてるけど、家族の愛情に飢えた子供が騙されてしまうのはなかなか防げないらしい。

「特に、自分の親をよく知らない奴のほうが騙されやすいんだってよ」

「確かに、親については何も知らないですけど、付いていこうとは思いませんよ。絶対面倒くさそうですし」

「まぁ、お前は大丈夫だとは思ってる。けど、相手が貴族だと厄介なんだよな」

「強引に連れてくってことですか?」

「そうだな。お前の父親ってどんな感じの人だった?」

父親? 見たことないけど…。確か、母親は気の強そうな感じだったことは覚えてる。どんな服着てたっけ? ドレスっぽい感じだったような…。ゴージャスって感じの服ではなかったと思う。多分。お手伝いさんを雇えるくらいだから金はあるんじゃないかな。

「本当に何も知らないんだな。とりあえず、親だって言う奴が来ても付いていかなきゃ大丈夫だ。強引に連れ去ろうとしたら逃げろ」

「そうなりますよね〜。関わりたくないので皆さんの影に隠れてます」

「はぁ~、だからギルド長がうるさかったのか。お前、やり過ぎるなよ。Aランクの冒険者っていっても平民だからな。庇える範囲で頼むぞ」

国の問題も深刻みたいだし、できれば早めに出国したいところだけど、周りの国ってどうなんだろう? もう少し国民に優しい国があるといいんだけど。そのあたりも調べなきゃいけないな。

「それじゃ、家族についてはこれで終了だ。次はスキルについてなんだが…」

「ギルド長から何か聞いてますか?」

「軽くな。要は、環境じゃなく努力次第ってことだろ」

「簡単に説明するとそうですね。頑張ってレベル上げて、いろいろ挑戦すればスキル生えてきますよってことです」

「実際そうだしな。やる事は変わらないか」

私の場合は少し違うが、検索で調べた時に似たような説明が書いてあったから間違いではないと思う。

例えば、剣術のスキルがなくても剣を振り続ければ剣術スキルを習得できるとか、大工の手伝いを続けていたら木工のスキルが使えるようになっていたとか。

そもそも、悪い環境にいて習得できるスキルって何かあったっけ? ストレス耐性とか空腹耐性、ウイルス耐性とかかな。あれば活用するけど…って感じなんだけど。

「スキルに農業系のやつがあればバレないようにしろよ、特に成長促進系」

「食糧不足なんでしたっけ?」

「うーん、差が激しいのが問題だと思うんだよな。貴族なんかはすげー豪遊してるらしいけど、一般的な平民は何とか食べていけるくらいだから」

「一応、あることはあるって感じですか?」

「貴族が食い散らかさなきゃね。」

未開の地を開拓して出来た国なので、周りは森が多い。最近は開拓が進んでないので、植物系の魔物が増えてしまって森が広がっているそうだ。

森が広がるということは人の住む場所が減り、魔物の領域が増えるということだ。魔物が増えればそれだけ危険度も増すので、森から離れようと移住してしまう人も出てくる。

人が少なくなって開拓が進まなくなり、森が広がり、魔物が増えるというのを繰り返し、国の大きさは最盛期より2割程小さくなった。今も縮小し続けているため辺境の貴族達は何とかしようと躍起になっているらしい。

我関せずで何もしてない貴族もそこそこいるみたいだけどね。