作品タイトル不明
70 ポーション作り中
アイテムボックス内で乾燥させた薪用の木材と竹を取り出して、このくらいで切ってほしいとお願いする。竹細工に使うのは長さや細さなど設定が細かいので、だいぶ時間がかかりそうだ。
まぁ、急ぎじゃないし時間潰しみたいなものだから、のんびりやってくれればいいよ。
さて、私はポーション作りを続けよう。瓶は冷めるのにもう少し時間がかかりそうだな。
回復ポーションの材料は【レナウス草】【フート草】の2つで、これを使って作ると下級ポーションができる。中級・上級は別の薬草を追加しなければならない。
魔力回復ポーションは【レナウス草】【ホルツ草】【月光草】の3つだ。これも下級ポーションの材料で中級・上級はもっと材料が必要になる。
薬草を乾燥させてから粉砕し、魔力を流しながら鍋で煮る。冷ましてから濾して瓶詰すれば完成だ。
これだけだとめっちゃ簡単そうなんだけど、薬草の乾燥工合とか粉砕する時の細かさ、煮る時間、魔力を流す量など、気をつけるところが多い。
適当にやっても作れることは作れるみたいだけど、品質が低いと回復量が少ない上にクソ不味いので誰も欲しがらないそうだ。一般的に売られているのは品質が普通から普通以上の物だけみたい。
スラムの子供達はお金がないので仕方なく自作して使うが、知識がないから普通品質の物を作ることができない。最低品質の物なのでできる事なら飲みたくない。傷にかけても治るので飲みたくない人はかけて治すが、薬草の青臭い匂いがしばらく落ちないのでかけるのも嫌がる人が多い。
とりあえず、スキルで手順通りに作れば飲めなくはなさそうだからいいかな。
「薪割り終わったよ〜」
「早いですね。けっこうな量があったと思うんですけど」
「そう? 身体強化すればこんなもんだよ」
流石Aランクだなぁと思いながら次の作業をお願いするが特に急ぎの作業はないので、竹割りに合流してもらった。
「この竹っていうやつ、かなり細かく割ってるけど何に使うの?」
「時間がある時に籠とかザルとか作ろうと思ったんですよ」
「籠なら蔓で編んだやつが売ってるな。そんなに高くないから採取依頼に持っていく人も多いし」
「それの竹バージョンです。他にもいろいろ作れるし、けっこう使い勝手がいいんですよ」
「へぇ~。作れる時一緒にやっていいか? なんか面白そう」
おしゃべりをしながらもアイテムボックスの中では作業が進む。回復ポーションは終わって冷まし中なので魔力回復ポーションを作りはじめたところだ。
他にやる事あるかなぁとアイテムボックスの中を確認する。とりあえず何でもかんでも突っ込んだので使いやすいように分別しておく。よく見てみると、圧倒的にゴミが多かったな。もう少し考えて拾わないとゴミだらけになりそうだ。
片付けをしているとあっという間に魔力回復ポーションが完成した。瓶の準備も終わっているので中身を入れていく。【合成】ってスキルでポーションと瓶を合成すると中身の入ったポーション瓶が出来上がる。いちいちアイテムボックスから出さなくていいから楽ちんだな。
1本取り出して鑑定してみると、品質は普通だそうだ。美味しくはないけど飲めない程ではないらしい。まぁ、使わないように気をつけよう。
少し薄暗くなってきたので、レストマさんとミーヤさんは街に戻ることに。リーダーも戻っていいよ〜と言ってみたら速攻で却下された。わかってたけどね。
「じゃあ、明日の朝一で出発だな。待ち合わせは城門のところでいいか」
「了解! ジャンにも伝えておくよ」
「各自忘れ物がないようにだけ頼むぞ」
「レストマに注意だな」
「大丈夫だって〜。たまにじゃん、たまに」
けっこう忘れ物をしていそうなレストマさんはミーヤさんと一緒に帰っていった。ここからはリーダーと2人きりなんだけど、どうしよう? 何か気まずい。
「いくつか聞いておきたいことがあるんだがいいか?」
「何でしょうか? 話せることと話せないことがありますけど」
「スキルのこととお前の家族のことだ」
「スキルについてはある程度話せるけど、家族については何も知らないですよ」
「んじゃ、わかってることだけでも把握させてくれ。今後にも影響があるかもしれないから」
どうやら家族関係はしっかりしておかないといけないみたいだな。まぁ、ホントに何も知らないんだけど。