作品タイトル不明
69 ラクラク作業
先ずはさっき倒した魔物をアイテムボックス内で解体する。魔物を選んでポチッとすれば終了だ。マジで楽、最高です。
解体はほっといてポーション作りをはじめる。先に瓶を準備しなきゃいけないから瓶の作り方を検索してみると、めっちゃ簡単な作り方が表示されていた。
材料はベルサンドとヴァルの木だけだ。ヴァルの木をしっかり燃やして灰にしたらベルサンドと混ぜる。この時にムラができないように均一に混ぜるとあとで楽らしい。
混ざったら容器に入れて高温で熱する。しばらくするとベルサンドが溶けてくるので魔力を流しながらさらによく混ぜる。ヴァルの灰が均一に混ざってないとベルサンドが溶けにくいので、その分魔力を流す時間が増えしんどいようだ。
全体がしっかり溶けて魔力が馴染むと瓶の素は完成、熱いうちに成形して冷ませばいいみたい。砂と木だけで作れるってすごいよね。
瓶もポーションもスキルがなくても専用の道具を使えば作ることが可能らしい。スキルがない分、時間がかかったり技術が必要だったりするみたいだけど。
私の場合は必要なスキルは全部習得したので、アイテムボックスに材料があるなら指先一つで作成できそうだ。瓶の成形にはイメージが必要なので、変なゴテゴテしたのを想像しなければ大丈夫そうかな。
瓶のイメージは栄養ドリンクの瓶を使うことにした。イメージそのままだと今の私の手には大き過ぎるので、少しだけ細く、その分長くなるように作ることにした。
コルクの代わりになる【エクセケスの木】は、まわりの皮を剥いでから使いやすい大きさに輪切りにする。乾燥させてから瓶の飲み口に合うように切り出して形を整えれば完成だ。
栓の太さと長さを失敗しなければ特に問題なさそうだけど、小さな手でもスポッと抜けるように少しだけ形を工夫すればいいかな。木工細工師の職業スキルに必要なやつがあったから習得しておこう。
フンフフンと鼻歌を歌いながらポチポチと画面をタップして作業を進める。作業中は魔力が必要なんだけど、自動で引き出されるようで私が調整しなくても勝手に身体から抜けていく。
変な感覚だけど、慣れれば何ともなくなるだろう。めっちゃ大量に魔力を使う時は注意しないとダメかもだけど。
「何か手伝うことはあるか?」
どうやらリーダー達の準備は終わったようだ。レストマさんとミーヤさんも何か手伝ってくれるみたいだけど、アイテムボックス内で作業するから特にないんだよな。
「料理ってどれくらい出来ますか?」
「切って焼くくらいだな」
「んじゃ、レッドボアのお肉を切り分けてもらえますか?」
「それくらいなら大丈夫だ」
「野菜欲しがってたみたいだから少し買ってきたよ〜」
レストマさんがくれたのはじゃがいもと玉ねぎだ。鑑定してみたら名前も見た目もそのままだったので、味も地球の物と同じで大丈夫だろう。
「ありがとうございます。じゃがいもの皮剥きって出来ますか?」
「…じゃがいもが半分の大きさになるが…、やってみよう!!」
「いやっ、大丈夫です。玉ねぎの皮剥きだけお願いします」
丁寧に教えましたよ。皮剥き過ぎて玉ねぎもなくなりそうだからね。他に何か出来そうなのあったかなぁとアイテムリストをチェックする。
「薪割りってお願いできますか?」
「それなら得意だ」
「ついでに竹もお願いします」
「…竹? これ竹って言うのか? 森の中に生えてるのは見たことあるけど…」
なんと! 竹を知らないとは…。そういえば、他の植物も名前のないやつがけっこうあったし、何か効果のある植物以外は研究や調査が進んでないっぽいんだよな。
「調べたんですけど名前がわからなかったので、勝手に竹って呼んでます。他の植物もわからない物は自分で名前を付けて区別してますよ」
「なるほどなぁ。確かに、有名な薬草類や木々は名前が付いてるけど、それ以外は雑草って呼んでたな」
「俺も買取に出てる薬草しか名前知らないわ」
学者先生ならもっと詳しいかもねーと言ってたけど、名前がないってことは認識されてないってことだ。変に誤魔化したりしないで子供らしく言っておけば納得してくれそうだな。