軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

忘れることもあります

連理(れんり) があわてて、リビングに入ってきた。

「 理(さとる) さん、蜜魔石!!!」

蜜魔石って…

「こりぇ?」

私は前髪を留めているピン留めを指してみる。

「そう、それよ」

「蜜魔石がどうしたんだい?」

「どうしたじゃないわよー、やっぱり忘れてるのね?お母さんに大量に欲しいから魔導具お願いされてたじゃない」

あっ、って理がしまったって顔をした。

これは、忘れてたね?

完全に忘れてたね。

「あーすっかり忘れてたな、リノのほうの対応してたからなぁ」

あーストーカー集団ね。

まだ解決してないんだよね?

理理(りのり) 、学校お休みの日も家にいるもんね。

「私も忘れてたから、理さんのことどうこう言えないんだけど」

連理が白状する。

連理も忘れてたのか。

瑠理(るり) から大量に欲しいなんてオーダーあったことすら、知らなかったけど。

この蜜魔石は物理防御と魔法防御が付与されて、ピン留めになって可愛さアップして戻ってきた。

お気に入りでずっとつけてる。

「一度は蜜魔石を作成済みなんだから、工程はわかってる。考えまとめるから少し待って」

蜜魔石の魔導具かー。

あれどうやって再現するんだろうね?

『困ったら、リオール様の創造魔法にお願いされるのでは?』

あ、ありえそうね。それ…

えっ?でも出来る?

理がぶつぶつ何か言ってる。

「個数とサイズ指定して、ハチミツ量と魔力量を算出する魔導具と、ハチミツに魔石から魔力を流して練って振動して冷却する魔導具の2つ作ればいけるのでは?」

「理さん、どうやって指定した個数とサイズにするの?」

確かに。

「あーそれは、最初から分けるしかないかな。たこ焼き器みたいな形のガラスの器を用意して、たこ焼きみたいに、ハチミツを魔力でぐるぐる混ぜて練るくらいしか思いつかないかな。で、下から振動と冷却させる。どうだろう?練るのをやめるタイミングは、リオのピン留めの蜜魔石の解析して、形成成分が同じになったら止めるとか?」

んっ?蜜魔石の形成成分わかるの?

なら、魔宝石変換魔法でいけない?

『アレド、どうかしら?魔宝石変換魔法使えないかしら?』

『ただ、振動や冷却といった作業が不要で大丈夫なのかは、不明ですが』

『なんとも言えないわね。理に任せるのが良さそうだけど、後で蜜魔石解析して形成成分調べてみようか。で、こっそり、魔宝石変換魔法試してみよう』

『ですね、こっそりやりましょう』

ふふふ、楽しくなってきた。

「連理さん、とりあえずやってみるよ、工房行ってくる」

「はい、お願いしますね」

速攻でいなくなったよね。

理も職人だから、あーなるよね。

夕飯とか、呼びに行かないと絶対工房から出てこないやつだね。

「そうだ、理織。石の図鑑ね、おばあちゃんが探してくれてるからもう少し待ってね」

おー、瑠理のところにあるのか。

「あい」

楽しみ。

図鑑には、成分とか載ってるのかしら?

『成分まで載っていますかね?』

『わからないけど、見るだけでも楽しそうじゃない?』

「ママ、たこやき、なに?」

さっき理の言ってた、たこ焼き器がわからなかった。

そもそも、たこ焼きって何?

タコって海にいる生き物よね?

「あら?理織、たこ焼き食べたことなかったかしら?」

食べ物なの?

「ない」

「じゃあ、あとで焼いて食べましょうか」

「あまい?」

「あまくはないかなぁ」

甘くないのか、デザートではない?

「おいちい?」

「美味しいわよ、でも理織はタコ大丈夫かしら?小さくして入れれば大丈夫かしらね?」

連理の作ってくれたタコ焼きをうまうま食べた3日後、理は見た目が完全にたこ焼き器の魔導具を完成させてきた。

たこ焼きじゃない、ハチミツを入れるところはもちろん鉄板ではなく、ガラス製だ。

その横に丸い穴に対してひとつずつ魔石を乗せる場所があって、ドレインで魔力を引き出すとのこと。

振動と冷却の魔法陣は、ガラスの下に組み込まれているらしい。

見えないところにある。

一回に作れる数は15個らしい。

スイッチを押すと、魔導具が起動するらしい。

ハチミツの量と、魔石の魔力量はサイズ毎に固定値を決められたらしい。

サイズ8mm玉はハチミツ30g、魔力600らしい。

ちなみに私のピン留めのサイズが8mm玉だ。

魔力使用量減ったね。

確かあの時、連理は800くらい使ってたよね。

私たちは、欲しい魔力量の魔石、自分たちで作れるから、自由自在では?

あれ?魔石変換魔法を魔法陣にしたけど、魔導具出来てたかな?

「パパ、まりょく、ませき、しゅる、まどーぐ、できた?」

「そうよ、理さん。理織に魔力を直接魔石に変換する魔法を魔法陣にしてもらったのは、魔導具にするためじゃなかった?」

そうよそうよ。

どうなってるの?

「あー、それがないと蜜魔石の魔導具に乗せる魔石を用意できないのか?使用量ちょうどの魔石じゃないと、蜜魔石出来たり出来なかったりする可能性あるのか?うわーそっちも作らないとダメじゃないか。むしろそれを先に作るはずだったよな…」

まだ、全然自由自在じゃなかったよ。

がんばれ、理。